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ケットシー物語 クロ、故郷に帰る 30

「へへん、凄いでしょって・・・違う、わたし、そんなにお馬鹿じゃないよ。ギリはそうやってわたしの事、馬鹿にするんだから」

 怒るキマシ。


「ほう、じゃあ頭の良いキマシさんに質問」

 ギリがにやっと笑いながらキマシに尋ねた。


「なによ、なんでも聞くがいいわ。天才キマシさんが答えて上げようじゃない」

 天才と自分で言ってしまった時点で、負けフラグが立ったような気がするのは、気の所為だろうか?


「三日前の夕食、何だったかしら?」

 ビシッと指を突きつける。


「ふっ、三日前の夕食・・・そんな質問でいいの?後悔しても知らないよ、問題を変えるなら今の内だからね」

 余裕の笑みを浮かべるキマシ。


「いいわよ、ちゃんと言えたらキマシの事を天才と認めて上げるわ」

 その顔は、ちゃんと言えたらねと言いたげに笑っている。


「ふふん、じゃあ、わたしの記憶力に恐怖するがいいわ。昨日がシフォンケーキ、一昨日がカヌレ、その前がパンプディングでその前がカスタードプディング。どうよ」

 自信満々に胸を反らすキマシ。


「凄いわ、合っている。でもそれ、デザートよね?夕食じゃないじゃない」

 ギリの言葉に目が点になるキマシ。


「えっ、ダメなの?」

「だぁめ」

 ギリに言い渡されて、途端に狼狽え出す。


「い、いいわよ・・・夕食でしょ・・・ちゃんと覚えてるんだから・・・、・・・えっと、夕べがお魚のフライ・・・焼いた奴だっけ・・・煮込みハンバーグだった気も・・・」

 夕べ食べたモノすらあやふやだった。



「うっうう・・・ごめんなさい」

 負けを素直に認められるのもキマシだった。



「ふふん、判ればいいのよ」

 ギリも変に勝ち誇ったりはしない。


 それが二人の日常でもあったから。



 話はタマーリン達へ戻る。


「そうなのよ、神龍様がドラゴンが里を抜け出さないように、シャングリラ周辺に何かして、危険だから私らには絶対に近寄るなって言ったそうよ」

 どうやら、クロがシャングリラ周辺を封鎖したのはドラゴニュートがこの里に来た後のようだ。


「と言う事は、あなた達ドラゴニュートが来た後に封鎖されたのですの?」

 タマーリンもその事に気づく。


「そうだね、そうなるね」

 ドドンラも頷く。


「その頃、何があったのでしょうね?」

 それまで開かれていたシャングリラへの道が、唐突に神龍によって封鎖された。

 それに何か理由があるはず。


「理由をご存じですか?」

 聞かれて、


「わたしゃ何も聞いてないね」

 首を横に振るドドンラ。


「エミーイはなんか知っておいでかい?」

 エミーイに振られた。


「えっ、わたし?知らないわよ」

 ブンブン首を横に振る。

 

 どうやらニュート村にはその事については、言い伝えすら残っていないようだった。


「神龍様、ご本人に聞くのが一番早いんじゃないかい?」

 シャングリラを封鎖した本人がいるのだから、本人に聞くのが確かに一番なのだ。



後書きです


危なかった。

日曜日の朝、起きた時点でこの話は500字しか書いてなかった。

それから慌てて昨日録画しておいた「二人ソロキャンプ」と「沈黙の魔女」を見てから、BDドライブの中身が一杯になって来たのでドライブの中身を整理していたらもお昼。


お昼を食べ終わって、気を抜いたらいつの間にかPS5が起動していたのでww

「地球防衛軍6」をやっていたら夕方6時。

それから慌てて書きました。

書きあがって良かったぜε- (´ー`*)フッ


もっとはよ書け、ボケがという声が聞こえてきそうだけど、今週は四周年記念短編の方に時間を取られ、唐突に思いついた話をせっせと書いて・・・この話が後回しに。

来週は、大丈夫、ちゃんと書きます。

本当に、本当に大丈夫ですからm(__)m


また来週(@^^)/~~~


                        (Copyright2025-© 入沙界南兎(いさかなんと))

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