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ケットシー物語 クロ、故郷に帰る 6

 ロレッタも、ミケラ達を連れて家に帰る。

「クロの故郷・・・クロって神龍なんでしょう。その故郷って?」

 ロレッタから話を聞いたタマンサが、疑問を口にする。


「クロから詳しい話は聞いていませんからなんとも言えませんけど、たぶんドラゴンの里だと思いますわ」

 タマーリンが答えてくれた。


「ドラゴンの里・・・」

 ドラゴンと言えば、年に一、二度、迷いドラゴンが街の近くに来ては大騒ぎになる存在だ。 流石のタマンサも絶句する。


「ミケラは大切にして貰えそうだけど、サクラーノはあの性格だから」

 神龍であるクロのお客として行くのでぞんざいには扱われないだろうが、サクラーノの猪突猛進の性格が心配だった。


「それはわたくしが睨みをきかせておきますわ」

 タマーリンがニコッと微笑む。


「タマーリン様が一緒に行ってくれるなら」

 タマーリンは街の人達からは信頼されている。


 迷いドラゴンのことごとくを、タマーリン一人で追い払っているからだ。


「でも、タマーリン一人だけじゃ心配ね。助っ人を呼ぶか」

 タマンサは助っ人を呼ぶことにした。


 それから、タマーリンとタマンサによって参加者が選ばれたのだ。


 当日、集合場所の草原に出る門の前。


「行きたくねーよ、ドラゴンなんて俺はイヤだ」

 当日、集合場所でチャトーラがジタバタ騒ぐ。

 チャトーラはドラゴンが超苦手なのだ。


「兄ちゃん、姫様が行くんだから仕方ないじゃない」

 チャトーミが往生際の悪い兄の身体を引っ張る。


 往生際悪く騒ぐチャトーラを横目に、虎次郎は黙ってミケラの横に従う。

 流石にドラゴンの里に行くとなれば、レッドベルでは不安なので虎次郎も参加となった。


 虎次郎の顔は相変わらず無表情だが、尻尾はピーンと立ち上機嫌なのが丸わかり。

 犬だったら、尻尾がちぎれそうなくらい振っているのと同じなのだ。


「ほらほらさっさときな」

「遅いじゃん、早くするじゃん」

「四露死苦」

 小妖精達に追い立てられるように、クロもやってきた。


「こんな面白そうな話を」

「うちらに声をかけないなんて許さんじゃん」

「四露死苦」

 どこかで話を聞きつけてきた小妖精達に絡まれ、クロは泣く泣く参加を認めたのだ。

 もっともクロに拒否権など存在しないのだが。


 参加者はミケラの他に、サクラーノ、白妙姉妹、チャトーラ兄妹、タマーリンと三人娘達、虎次郎に小妖精達だ。


 モモエルも来たがっていたが、外せない実験があって泣く泣く断念。


 トランスロットとゆいは仕事があるので来ない。

 タマンサとロレッタは、トランスロットが残るなら家を空けられないと残る事に。


「はいよ、ちょっとゴメンよ」

 そこへお妃様が現れた。


 メチャクチャ嫌な顔をする、白妙と黒妙、そしてタマーリン。


「みんな揃っておいでかい?」

 タマンサの呼んだ助っ人、それがお妃様。


 実力だけ言えばタマーリンが最強なのだが、お妃様はお人好しの王様に変わってケットシー王国の外交を支えてきた存在。


 肝の据わり方は半端ではない。

 他国では、心臓に鉄のトゲが生えているとまで言われている程だ。


 それに、もしもの時にはお妃様の影移動で、ミケラとサクラーノだけでも連れて逃げてくることが出来る。

 最強の保険でもあった。


後書きです


ミケラたちは、今度はクロの故郷、ドラゴンの里に行くことになりました。

癖の強い面々が揃ったので、果たしてどんな騒ぎを起こすやら?


で最初は三人娘たちとサクラーノは不参加だったんですよね。

急遽、ミケラが家に帰ることになったのでサクラーノもついてくるよな普通、と言うことでサクラーノの参加が決まり、レッドベルがいるならオマケでと言うことで三人娘たちも参加です。


また来週(@^^)/~~~


                          (Copyright2025-© 入沙界南兎(いさかなんと))

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