表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
514/610

ケットシー物語 トラスロット奔(はし)る 102

 トランスロットの言葉に、シャムタは固まる。

「と、トランスロット、お前もう働きに出てるのか?」


 ケットシー王国周辺では、仕事に就くのは十五歳くらいからが普通だった。

 家が商売をしているとか、農業関係とかならそのまま家の手伝いから仕事になる事もあるが、普通の家庭の子がトランスロットの年齢で仕事に就くのはまれなのだ。

 シャムタが驚くのも頷ける。

 家が商売をやっているので、シャムタは家の仕事を手伝う事はあるが、それはあくまでも手伝いでしかない。


「うん」

「それも王宮のうまやか!」

 王宮など、一般人にそれこそ縁が無いところなので、これは驚いてもいいだろう。

 ミケラやタマンサの縁で、王宮に伝手つてがあったからこその話なのだ。

「うん」



「なんでだ、なんで厩なんだ」

 そもそも王宮のあるこの街は馬が入ってくるのを禁止されている。

 街の外に行けば目にする事もあるが、街の中だけで生活していれば目に触れる事も無いし、下手すれば一生見る事もない存在となっているのだ。

 シャムタが疑問に思うのも当然だろう。


「こないだ家族と旅行に行ってきたんだ。楽しかった・・・だから今度は、ボクが馬車を操縦して家族旅行したいんだ」

 はにかみながら笑うトランスロット。


 その笑顔にシャムタはショックを受けた。

「トランスロット、お前そんな事考えてたのか」

 しばらく黙ってから、

「やっぱり、ミケラの事か・・・」

 ミケラの方をチラッと見る。


 ミケラが突然遊び場に来なくなったのは、シャムタも驚いたし心配もした。

 それから直ぐに親から、

「ミケラは本当は王女様で、これからはミケラ様と呼ぶように」

 と言われたのも困惑した。


「それもあるけど・・・今はミケラも家に帰ってきているから」

 ミケラが切れて、ロレッタが家に連れて帰って、そのまま家に戻れる事になったのだ。

 それも何時までか判らないが。


「それに、この前の旅行でお爺ちゃんとお婆ちゃんに会ったんだ。馬車が使えるようになれば、ボクの方からお爺ちゃんやお婆ちゃんに会いに行けるから」

 トランスロットの祖父達の住む村は、南の人間の国との国境近くに有る。

 歩いて行くにはかなり遠い場所だ。

 馬車なら数日で済む。

 トランスロットなりに夢を思い描いていたのだ。


「そうか、トランスロットが本気なら俺は応援するぜ。馬車乗れるようになったらさ、俺や弟たちも乗せてくれよ」

 爽やかに笑う。

 なかなかのイケメン男子だぞシャムタ。


後書きです


今期アニメ、見られる奴は一通り見ました。

お勧め

「片田舎のおっさん剣聖になる」

ですね。

東山奈央がヒロイン役だからで選んでないですよ、多分


ざつ旅

mono

日々過ぎれど飯うまし


のほのぼの系がいい感じ。

ガチバトル系よりほのぼの系を求める自分がいるのに気が付きました。

ファンタジーや転生系も食傷気味だしね。


また来週(@^^)/~~~


                        (Copyright2025-© 入沙界南兎(いさかなんと))

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ