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ケットシー物語 トラスロット奔(はし)る 99

「マオちゃん頑張れ」

 ミケラ達が応援し、

「兄ちゃん頑張れ」

 シャムタの弟たちも応援する。


 鬼が決まり、子供達が鬼から十歩離れた。

「それでは、始めますわよ」

 ここからでも充分声は聞こえるが、タマーリンは敢えて魔法で子供達に声を届ける。


 タマーリンなりのサービスだった。

 一斉に逃げ始める子供達。

 シャムタとマオの組も逃げる側だ。


 二人は敢えて鬼を誘っては躱す戦法に出ていた。

 そうすれば他の子供達が逃げられるからだ。


「あら、あの二人案外やりますわね」

 自分達を追う鬼のタッチを器用に躱しまくる二人に、タマーリンは感心する。


 ふとイタズラ心から魔力感知を使ってみた。

「あら、凄い」

 マオに膨大な魔力を感じて驚く。

「魔王というのも、案外ウソではないようですわ」


 そのマオは、今のところ魔法には興味がなく、ミケラ達と遊ぶ方に興味津々なのだが。

「もし、魔法に興味を持ったらわたくしが指導した方がよろしいかしら?」

 と一瞬、本当に一瞬だけ思ったが、

「面倒ですわ、その時は先生に押しつけましょう」

 シルフィーナに押しつける事を決め込む。


 それから自分の隣のベンチに座る、ミケラとサクラーノの方に意識を向けた。

 二人からは魔力とは違う別の力が溢れ出ていて、目が眩みそうになる。

「流石、伝説の聖女の魂を分け与えられているだけ有りますわ」


 昨日の迷子騒ぎで、二人の本質がなんであるかはっきりとした。

 現実に、ミサケーノから二人へと目の前で戻ったのだから間違えようもない。

「この事は、誰にも知られてはいけませんわ」


 人に知られれば大騒ぎになる事、間違い無しだ。

 特に人間の国でのミサケーノの信仰は根強い。

「信仰は時に人を狂気に走らせますから」

 ミケラの平和の為にも、この事は誰にも言わずに墓場まで持っていく覚悟を新たに決心した。


 しばらく子供達の鬼ごっこを眺めていたが、

「時間ですわよ」

 小さい子達が抜けたので、さっきの倍の十分にした。

 なので、どの子供も汗だくだ。


「汗を沢山流したら、水分補給ですわよ。お水を飲んでいらっしゃい」

 タマーリンに言われ、

「は~~い」

 とみんな、素直に広場の隅に設置された水飲み場に向かう。


「ミケラ様達も」

 タマーリンは鞄の中から、ロレッタに持たされた水筒をミケラに渡す。

 さっきは子供達に囲まれたりして、渡すタイミングを逃してしまったのだ。

後書きです


アクセス状況を確認すると、最近、スマホの人が増えてきました。

スマホからだと、長い文書読むの辛いんですよね。

当分、一話千文字くらいは継続です。


ただ、最初の方は書き直しを予定してるんですけど、話数の変更が面倒なのでかなり文字数が増えそう。

その前に、書き直しをするための時間を作らにとなんですけど。


また来週(@^^)/~~~


                    (Copyright2025-© 入沙界南兎(いさかなんと))

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