表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
451/592

ケットシー物語 トラスロット奔(はし)る 39

「勝手に決めて、お姉ちゃんに怒られても知らないよ」

 ロレッタを除いて。

「ぐっ・・・」

 ロレッタに怒られると言われて言葉に詰まるタマンサ。

 家のことは、実質ロレッタが取り仕切っているので、家での立場が弱い。

「ろ、ロレッタだって天使は好きよ、小さい時は天使のお話しして上げると、喜んでなかなか寝てくれなかったんだから」

 小さい時の話を持ち出す。



「でも、うちだってもう寝る場所ないじゃないの」

 タマンサ達が住む家は日本風に言えば、4LDK。

 タマンサ、ロレッタ、トランスロットが一部屋を使い、マオとサクラーノが子供部屋として相部屋をしている。

 ミケラが帰ってきて泊まると、サクラーノと一緒のベッドで寝ているのが現状だ。

 もっとも4LDKと言っても、家の大きさは日本の家より五割増し程大きいので、部屋の広さには余裕があった。

「子供部屋にベッド、あと一つは詰め込める」

 とタマンサは目算していたのだ。

 子供達の迷惑は、一切含まれていないのはモチノロンコさん。




「いいわ、わたしと一緒の部屋で構わないなら」

 部屋に入ってくるなり、ロレッタが言い放った。

 ロレッタの横にはキティーがいる。

 どうやら、ロレッタを呼びに行ってくれていたようだ。

「ロレッタ、あなたいつからいたの?」

「今来た所だけど、話は外まで聞こえていたわよ」

 急作りの部屋なので、無いよりまし程度にしか作られていないので仕方ない。



「いいの?」

 タマンサが確認すると、ロレッタが溜め息をついて、

「母さんならそう言い出すと思っていたし、あの子達が離さないでしょ」

 いつの間にか、ミケラとサクラーノはゆいの両側から手を握っていた。

「母さんだけならともかく、ミケラやサクラーノに泣かれたら面倒くさいし」

 ロレッタの言葉がタマンサの心をえぐった。

「わ、わたし、母親なのに・・・母親の威厳て・・・」

 一人、心の中で泣いた。



「お話は付きましたか?」

 サビエラが、遅れてやって来た。

「遅かったわね?」

 モモエルが聞くと、

「撤収について、職員と打ち合わせをしていたので」

 ここに来る途中で、魔道研の職員に捕まっていたのだ。



「それどうなりました?」

「おうちに来る」

うちに来るんだよ」

 ミケラとサクラーノがニコニコしながら、ゆいの手を握っているのを見てサビエラは、

「やっぱり」

 と驚きもせずに、諦めのため気を付く。

 ミケラは面白そうな話を聞くと、お供を連れてお城を飛び出す性格だ。

 目の前に天使なんて存在がいたら、夢中になるという予感はしていた。

「タマンサさんが決めたのよ」

 モモエルから意外な名前が出て驚く。

 サビエラは病に伏せっているサビエラしか知らないので、元気なタマンサの本質がミケラと大差ないというのは知らなかったのだ。

 実はタマンサ、舞台から降りると大きいミケラでありサクラーノなのであった。

 流石、ミケラとサクラーノの母親だ。



後書きです


PVが五万を超えました。

ありがとうございます、これも読みに来てくれる皆さんのおかげです。

作者一人ではどうすることもできない話ですから。

三年かけて五万と言われてしまいそうですが、始めた当初は一週間で一アクセス有ればいい方だったので、それに比べれば天と地の差ですよ。

細々ですが、これからも続けていきますので、宜しくお願いします。


そうそう、ドラクエⅢやってます、小説書く合間にしかできないので、今やっと海賊のアジトまで来たところです。

こちらも慌てず、のんびりと。


ではまた来週(@^^)/~~~


                          (Copyright2024-© 入沙界南兎(いさかなんと))

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ