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ケットシー物語 トラスロット奔(はし)る 12

 モモエルの反応を見て、

「奴らの事は俺に任せておけ、その為に帰ってきたんだからな」

 クッロウエルの帰ってきたという言葉にモモエルの目が光る。

「じゃ、じゃあ」

 モモエルが期待に満ちた目でクッロウエルを見た。

「所長には戻らんがな」

「そ、そんな」

 がっくりと肩を落とすモモエル。

「クッロウエル様」

 何かを訴えるようにモモエルはクッロウエルの名前を呼ぶが、

「もう時代はモモエル、お前の時代だ。三目ちゃんを見て確信した、俺にはあれは作れん」

 三目ちゃんにはクッロウエルの知らない新しい技術が幾つも使われていた。

 クッロウエルが魔道研を離れて数年しか経っていないのに、技術の変化をまざまざと見せつけられたのだ。

 自分がもう時代遅れの技術者だと思い知らされたのだった。

「だからなモモエル、俺はお前の補助に回る。もう俺が先頭に立つ時代は終わったんだ」

「クッロウエル様・・・」

 未練がましくモモエルはクッロウエルの名前を呼ぶが、クッロウエルの意思が硬いのを感じ取り、

「はい、宜しくお願いします」

 諦めて頭を下げる。

「おう、任せておけ」



 それからクッロウエルの陣頭指揮の下、ステージ作りが始まった。

「タマンサ、ここはこんな感じでいいか?」

「そうね、そこの壁はもっと角度が緩い方がいいかも」

 言われたように壁の角度が変えられる。

「タマンサ、ちょっと声を出しておくれ」

 お妃様が客席側から声をかける。

 タマンサが声を出すと、

「ここまでは問題なく聞こえるけど、後ろの方は厳しいね」

「急作りのステージだと無理かもね」

 最初からきちんと作るステージなら手間と時間をかけて音の広がり作りが出来るが、限られた時間で作るステージではそこまで作り込む時間は無い。



「音か・・・どうしたモノかね」

 お妃様やタマンサは見世物小屋程度のステージを突貫で作るためのノウハウはあったが、広場全体を音を届けるノウハウは持ち合わせていなかったのだ。

「音・・・音・・・音、あっ、あれ使えないかな?」

 タマンサが、何かも思いついたようにモモエルの方を見る。

「あれと言いますと?」

「ほらあれ、マイクとか言う奴」

 タマンサに言われてモモエルは、はっとなる。

「使えると思います、ちょっと待って下さい」

 それから幾つもの案を試し、一つ目ちゃんでマイクを垂らし、タマンサの動きに合わせて動かす事で決着がついた。

 飛行時に音が静かな一つ目ちゃんならではの芸当である。



「これでどうだい?」

「急作りにしちゃ、なかなか良いステージじゃないか。流石、クッロウエルだよ」

 お妃様が誉める。

「よしてくれよ、あんたに誉められると後が怖い」

 クッロウエルの言葉に、お妃様は苦笑いをする。

「クッロウエルさん、宿に続けてお手伝いありがとうございます」

 ロレッタが頭を下げる。

「これも俺の仕事だから、礼には及ばないぜ」

「そ、そんな事ないです」

 クッロウエルの言葉に戸惑うロレッタに、

「ロレッタ、気にしなさんな。この男の照れ隠しだから」

 お妃様がチャチャを入れた。

「う、うるせぇ!」

 怒鳴るとクッロウエルは足早にその場を去って行く。

「ほらね」

 お妃様が勝ったとばかりに笑い、ロレッタもついクスッと笑ってしまう。


後書きです


ここのところ、みんなのゴルフにはまってます。

ゴルフゲームは本当は好きじゃないので手を出す気はなかったんだけど、たまにはスポーツゲームでもと思ってたまたまみんなのゴルフが目に留まったので。

最初はゲージのタイミングが掴めなくて一メートルしか球が飛ばないで泣きそうになりましたよ。

なんとかタイミングが掴めるようになって、今じゃ一日最低でもハーフランドは回ってます。

オンラインサービスは終わっているので他の人と回れませんが、せめてNPCのチャレンジャーは全部倒したい。


ではまた来週(@^^)/~~~


                         (Copyright2024-© 入沙界南兎(いさかなんと))

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