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外伝1「さすらいの勇者1ー132」

「げっ、あれなんだ!」

 武茶士はチェン隊長の前の方に、炎の柱みたいなのがキョロキョロと周りを見ているのに驚く。

 しかも、手らしきモノから剣のようなモノが伸びている。

「武茶士、あれ虎次郎だよ」

 キマシが大声で教えてくれた。

「こ、虎次郎?なんで、虎次郎が火だるまなんだ?」

 言われて改めて見なしたが、どう見ても剣を持った火だるまにしか見えない。

「本当に虎次郎?」

 疑わしいそうに聞き直す。

「本当だよ、いきなり火がブワッとなってそれでビュンビュンて飛ばして、魔獣やっつけてくれたんだよ」

 ここ数日キマシと付き合って、キマシ語はある程度判るようになっていたので、

「そうか」

 と頷く。

 言われてみれば、広範囲に地面が焼かれて黒くなっている。

 炎に焼かれ骨だけになった魔獣らしき遺体も幾つも転がっていた。

 キマシの言っていた事はあながち間違っていないと思い直すと、武茶士は跳んで虎次郎の横に着地した。

「本当に虎次郎なんですか?」

 武茶士が尋ねると、

「うむ」

 と短く返事が返ってきた。

 その声は間違いなく虎次郎の声だ。

「それ、大丈夫なんですか?」

 と聞いたが、

「姫の声が聞こえた。どこだ、姫どこだ?」

 と逆に質問された。

「姫?・・・ああ、ミケラ姫の事ですね。それなら犯人は多分これです」

 武茶士は上を指さす。

 虎次郎が上を見上げると光の玉があり、その光の玉の中にニコニコ笑うミケラの顔が有った。

「貴様、姫に何をした!」

 いきなり虎次郎は武茶士の胸ぐらを掴む。

 結界が虎次郎の放つ炎をから武茶士を守ったが、

「あつ!あちちち!」

 熱までは完全に防げなかったようで、慌てて虎次郎の手を振り払う。

「違いますよ、あの中にミケラ姫がいるわけじゃなくて・・・」

 言い淀む武茶士。

 本当の事を言うか迷う、虎次郎はミケラが絡むとかなりめんどくさい性格になるのを知っているからだ。

 しばし迷ってから満面の笑みを浮かべて、

「そ、そう・・・神様・・・神様が使えってミケラ姫の力を貸してくれたんですよ・・・だから、あの中にはミケラ姫はいないんですよ・・・あは、あはははははは」

 嘘ではないが空々しい笑いで誤魔化そうとする武茶士。

「そうか、姫はいないのか」

 それを聞いてがっくりと肩を落とす虎次郎。

 その姿を見て、

「こんな危険な所に、まだ子供のミケラ姫が来るわけ無いじゃない」

 と無茶士は思ったが、それを言うとまたややこしくなるので黙っておく事にした。




 武茶士と虎次郎がそんなやりとりしている間に、虎次郎の炎に焼かれ、なんとか命を取り留めた魔獣達が頭上の光の力によって回復し、次々と起き上がる。

「なんて回復力だ」

 驚く人間達。

 回復したのは魔獣だけではなく、魔獣との戦いで傷ついた者達も回復していたのだ。

 何しろ、手足を失ったモノの手足まで完全に元に戻ったのだから驚くのは無理もない。

 それが出来るのはかなり高位の回復魔術に依らなければならないし、使える魔術師は砦には僅か数名しかいないのだから。

 流石に身体を完全に焼かれ、骨だけになった魔獣は復活はしなかったが、蜘蛛の糸程の細い繋がりでも命を繋ぎ止めていれば完全復活させてしまっている。

 本当に驚くべき回復の力を武茶士の上の光の玉は持っていた。


後書きです


まずお詫びを。

130話くらいで終りますと言いましたが、もう130話超た上に終わりそうもないです。

謹んでお詫びを申し上げます。

以後、このような事のないように・・・とわ言えないが困ったちゃんでね私。

ネタが降ってきて面白そうだとすぐそれに乗ってしまう方なので、書いてみないと判らない系ですからw


アニメは、

僕の妻に感情はない

いいですね。

感情がないと言いながら、時折見せる感情の断片が尊いです。

もう一つお気に入りが、

2.5次元の誘惑

コスプレ物は大好物だし、二話から出てきたサブヒロインが可愛くて仕方ない。


ではまた来週(@^^)/~~~


                      (Copyright2024-© 入沙界南兎(いさかなんと))

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