表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
340/589

外伝1「さすらいの勇者1ー75」

「それでは行きますよ」

 ヒットが構えると殴りかかってきた。

 速い動きだが、虎次郎の瞬歩に比べれば遙かに遅い。

 無茶士は身体を僅かに捻ってヒットの拳を避けた。

 しかし、それはヒットも予測済みのようで、拳がからぶった状態から身体を捻ると同時に身を沈め、ローキックが無茶士の足を狙う。

 剣の間合いに馴れている武茶士は、格闘戦の超近接戦闘に反応出来ず、そのまま足を払われて転倒してしまった。

「大丈夫ですか無茶士?」

 あまりにも見事に転倒したので、ヒットが心配して声をかける。

「大丈夫、大丈夫。咄嗟に結界をクッションにしたから」

 結界をクッションにするのは虎次郎との練習の中で編み出した技だが、意外な所で役に立ってくれた。

 ヒットの手を借りて無茶士は立ち上がる。

「それではもう一度行きますよ」

「おうよ」

 組み手を再び始める。

 最初と同じように、ヒットが殴りかかってきて無茶士が避ける。

 ヒットの身体が沈み込み、無茶士の足のローキックを叩き込もうとするが、

「その手はもう食わない」

 ローキックの次の攻撃を警戒して無茶士は少し大きめに後ろにジャンプをして、ローキックを避けた。

 ローキックが避けられた瞬間、ヒットは器用に身体を捻り、両手は地面を着き、そこから二回横回転して蹴りを無茶士の脇腹に叩き込んだ。

 結界で直撃は防いだモノの、運動エネルギーまでは吸収出来ず無茶士はそのまま飛ばされ、地面に叩き付けられる。

「重い」

 ヒットの一撃の重さに地面に転がりながら驚く無茶士。

 今までは虎次郎やタマーリンの攻撃を防いでいたが、虎次郎の一撃は鋭く相手を切り裂くための一撃、タマーリンの魔法は魔力をエネルギーの形にした力だった。

 鋭い斬檄を防ぐには斬檄部分の強化、魔法を防ぐのは魔法直撃点から広く強化は身に付けた。

 ヒットの一撃はその二つとも違う、力を一点に注いで相手を破壊もしくは吹き飛ばす為の力だ。

「大丈夫ですか?」

 ヒットが走ってやって来た。

 再びヒットの手を借りて立ち上がると、

「今のは凄かった、人間てあんな動きも出来るんだ」

 手放しでヒットを誉める無茶士。

 ヒットは照れたように笑う。

 無茶士は知らなかった、手加減無しで動くヒットの恐ろしさを。

 それをこれから知る事になる事を。


後書きです


漫画家の鳥山明さんが亡くなられましたね。

最近も精力的にご活躍している話を聞いていたので、突然の訃報にショックです。

まだまだそこにいると思っていた方が突然いなくなるのは本当にショックです。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。


そして、声優のTARAKOさんも唐突の訃報。

長年、ちびまる子ちゃんのマルちゃんを楽しませていただいてありがとうございました。

謹んでご冥福をお祈り申し上げます


暗い話ばかりになってしまいましたが、生きている我々は明日も頑張りましょう。


ではまた来週(@^^)/~~~


                  (Copyright2024-© 入沙界南兎(いさかなんと))

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ