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外伝1「さすらいの勇者1ー18」

「タマーリン様、こんなところで油を売っていないで帰ってきて下さい」

 そこへ、サビエラがタマーリンを探してやって来て、地面にへたり込んでいる無茶士を見た。

「タマーリン様、無茶士さんに何をしたんですか!」

 流石にタマーリンとの付き合いが長いので、一瞬にして状況を見抜く。

「心外ですわ、わたくし何もしていませんわよ。いつものおふざけ、そうですわよね無茶士」

「タマーリン様のおふざけは、他の人には大迷惑なんですよ。特に無茶士さんは純情なんですから、からかうのは止めて上げて下さい」

「あらあら、ずいぶんと無茶士を庇うのねサビエラ」

 タマーリンが意味ありげに笑う。

「わ、わたしは無茶士さんだけを庇っているわけじゃなくて、タマーリン様が皆さんにご迷惑を掛けないようにですね」

 狼狽えながら言い分けを考えるサビエラ。

「その割りにはずいぶんと顔が赤いですわよ」

「えっ、えっ、そんな」

 慌ててサビエラは顔を撫でて確かめる、その時にふと無茶士と目が合う。

「そんなんじゃないです、そんなんじゃないですから」

 慌てて後ろを向くと、

「タマーリン様、早く戻って下さい」

 走って逃げていく。

「うふふふ、可愛い」

 初々しい物を見る目でタマーリンは笑う。

「無茶士、あの子を泣かせるような真似をしたら許しませんわよ」

 そう言い残してタマーリンは去って行った。

「まったく、あの性悪女。二度と来るな」

 サンチョには珍しく感情を露わにして怒る。

「無茶士も災難だったな」

「いえいえ、あそこでサンチョが怒ってくれなかったらもっと弄ばれていましたよ。本当に助かりました」

 タマーリンは確かに性格は悪いが、面倒見は意外と良かった。

 この世界に来たばかりの無茶士の為に座学を開いて、この世界で生きていけるように色々と教えてくれたのはタマーリンだ。

 その事には本当に感謝している。

 いつも座学の後で、結界の調査だと言って意識朦朧となるまで魔法をぶち込まれたが。




「それにしても後から来た娘さん・・・」

「ザビエラさんの事ですか?」

「どう言うご関係ですか?」

「えっと・・・友達じゃないし・・・知り合いと言うか・・・」

 無茶士の返答にサンチョは呆れたような顔をして、

「無茶士、あなたモテないでしょ?」

 ズバリ本質を突いてきた。

「な、なんでお、俺がモテないのが判るんだ?}

 サンチョはやれやれと肩を竦めると、

「それがダメなんですよ、もう少しあの方の反応をよく見て考えて上げて下さい。泣かせたらタマーリンのお仕置きが待ってますよ」

 手を振ってサンチョはドンの元へと行く。

 確かにサビエラは無茶士に良くしてくれた。

 研究所に呼ばれモモエル達に質問攻めされてヘロヘロになった時も、止めてくれたのはサビエラだった。

 マオとの暮らしでも、「女の子の服は困るでしょ」とマオの服を買い揃えてもくれた。

 たまに家に尋ねてきては、自分のつまらない冗談にも笑ってくれたし。

「サビエラさん、笑うと可愛いだよね」

 サビエラの笑った顔を思い出して無茶士の口元が緩む。

「だからどうしろって言うんだよ・・・俺、本当にモテないんだから」

 いつもの逃げ口上がつい口から出てしまう。


後書きです


今期、なんか日笠陽子多くない?

アニメ見ていると、どこからともなく日笠陽子の声が聞こえてくるんですけど。

私の見ているアニメの出演が多いだけなのかな?

アニメの本数が多すぎるから、どうしても人気声優にお声がかかってしまうのは仕方ないことなんでしょうね。

なんかいつか共倒れになりそうな予感がして怖いです。


ではまた来週(@^^)/~~~


2023/11/05 サブタイトルが間違っていたので修正


               (Copyright2023-© 入沙界南兎(いさかなんと))


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