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6話「お妃様の陰謀 63」

「田舎で行くのに凄く遠いのよ・・・それに・・・・・・10歳の時に家を飛び出して、お妃様に付いていって以来一度も帰っていないから、なんて言うのか・・・帰り辛いと言うか・・・」 

 タマンサは最後の方は誤魔化すようにぼそっと言う。

「母さんらしいと言えばらしいんだけど」

 ロレッタは頭を押さえた。

「でも一度も帰ってないのに、ピンピンしているなんてなんで知っているのよ」

 ロレッタの突っ込みに、

「お妃様が時々様子を見に行って教えてくれるのよ、10歳のわたしを連れ出した責任は感じてはいるみたいね」

「でも、母さんの田舎って遠いんでしょ?お妃様がそんなに何度も行けるの?」

「ロレッタは知らないのか、お妃様の影移動はミケラと違って一度行ったことのある場所ならどんなに遠くても一瞬で行けるのよ、反則級よね」

「た、確かにそれは凄いわね」

 ミケラの影移動の能力もなかなかのモノだが、自分の見える範囲の影しか移動が出来ないのだ。

 それに比べたらお妃様の影移動は驚異的な能力と言っていいだろう。

「お城の兵隊さん達にも「もし、お城に攻め込まれてダメそうだったら王様は自分が連れて逃げるから、あなた達もさっさと逃げなさい」と言っているからね」

 どこまで本気なんだろうと?溜め息交じりに笑うタマンサ。

「ハハハ・・・」

 タマンサの話に、乾いた笑い声で答える事しかできないロレッタ。




「さっ、出来ましたよ」

 モモエルが作ったばかりの小さな紙風船を白妙に手渡す。

「ありがとうございます」

 手渡された紙風船は白妙の希望通り、光玉と変わらない大きさに作られていた。

「これで練習出来ます、本当にありがとうございました」

 白妙が深々と頭を下げる。

「いいのよ、わたしはモノ造りが好きだから、好きでやっているだけですから」

 楽しそうに笑うモモエル。

「そうだよ姉ちゃん、姉ちゃんは堅過ぎんだよ。もっと気楽に行かないとしわが増えるぞ」 すかさず白妙のげんこつが黒妙の頭を襲った。

「いってぇ」

 頭を押さえてうずくまる黒妙。

「誰のしわが増えるというのよ、誰の?」

 黒妙の頭を一発殴っただけでは怒りが収まらない白妙。

「ごめん、姉ちゃんごめん」

 墓穴を掘ったと悟った黒妙は、頭を押さえながら平謝りする。

「まあまあ、黒妙も謝っていることだし」

 仲裁に入るモモエル。

「モモエル様、モモエル様はこの子の口の軽さを知らないからそう言えるんです。この子の口の軽さに、わたしが何度泣かされてきたと思っているんですか」

 白妙の怒りが仲裁に入ったモモエルに向かった。

「ひぇぇぇ、誰か助けてぇぇぇ」

 白妙の剣幕にタジタジになったモモエルは、周りに助けを求めるのだった。


後書きです


今週も東山奈央の話です。

何故、東山奈央が好きかというと元気で明るい声を聴くと元気を分けてもらえるから。

トーフハートなもので何かとすぐ落ち込むのですけど、東山奈央の元気ハツラツな声を聞くと復活できるんですよ。

お陰で働く魔王様は何度見たことか(笑)

ただ、明るく元気な声というのは新人声優や花澤香菜と被るから厳しいのが声優業界。

それでも頑張って長く声優を続けてほしいです。


それではまた来週(^_^)/~


                    (Copyright2023-© 入沙界南兎(いさかなんと))

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