6話「お妃様の陰謀 60」
「大丈夫、大丈夫。あたい達、これくらいじゃ怪我しないから」
「あたい達は丈夫じゃん」
「四露死苦」
ミミ達は何事もなかったようにミケラの顔の前まで飛び上がってくる。
「良かった」
ミケラは小妖精達に怪我がないのに喜び、三人をガシッと掴んで抱きしめた。
「ギブ、ギブ・・・」
「ヘルプじゃん、ヘルプじゃん」
「よ、よ、世露・・・四苦・・・・・・ガク」
ロレッタが慌てて助け出したが、助けられた後にミミ達はミケラからも遠く離れた場所に逃げていったのであった。
チャトーラとチャトーミ、キティーとトランスロットはミケラ達とは別のお膳で風船を墨と朱墨で塗り潰す作業をしていた。
「これ、何の意味があんだろうな?」
チャトーラはモモエルに言われてやっていたが、何故墨で真っ黒に塗り潰すのか意味が判らず筆の進みが悪かった。
「兄ちゃん、これ楽しいよ」
一方チャトーミは楽しそうに鼻歌交じりにせっせと朱墨で風船を染め上げていく。
チャトーラの隣でトランスロットは黙々と風船を黒く塗っていた。
コツコツやる作業が好きなのかもしれない。
「なんでわたしまで」
キティーは手先はあまり器用な方ではないので悪戦苦闘しながら風船を塗る。
「モモエル様に頼まれたから仕方ないですけど・・・でも舞台の設置とかも間に合うのかしら?」
キティーは魔法学校に通っていた頃、学校の催し物でクラスが演劇をすることになり、その時に舞台の仕度をした経験があったのだ。
その時はクラス全員でやっても二週間掛かった。
学校の勉強の合間でやったというのはあるが、それでもここに居る人数はクラスの人数の半分以下、おまけに圧倒的に時間も足りないのだ。
出し物の練習をしながら舞台の設置までなんて無理ゲーにも程がある。
「みんな頑張ってるわね」
タマンサが型紙を持って戻ってきた。
みんながせっせと風船に色を付けているのを見て満足そうに笑う。
「その紙風船、舞台の飾り付けにも使うから沢山作ってね」
それだけ言うと、タマンサは布を出して選ぶと、型紙をまち針で止めてはさみで切り始めた。
「わたしは衣装を作っちゃうから、後は宜しく」
「あの・・・タマンサさん」
そんなタマンサに、キティーがおずおずと声をかける。
「舞台の仕度、間に合いますか?わたしが学校で演劇の舞台の仕度した時は結構大変だったから」
キティーの問いに、タマンサはニコッと笑う。
「心配は判るけど、大丈夫よ。演劇と泊まり客に見せる出し物とじゃそもそも舞台の作りが別物だから。こういう所の舞台はそれっぽく見えていればいいの、わたしがお妃様に連れ回されていた頃なんて、一日で舞台作るなんてしょっちゅうだったから。修羅場は幾つもくぐってきたから任せなさい」
タマンサはドンと胸を叩く。
後書きででてです
今季、東山奈央の出番が無いと言っしまいましたが出演していましたね、いせれべで。
ブラックフェンリルのナイトくんの役ですが、まだワンしかセリフないですが、エンディングのキャスト見て初めて東山奈央だと知りましたがね出演してくれているのは嬉しい。
私みたいなぬるオタが応援しても対して影響はないですが、応援しています。
オープニングの「逆転劇」をぼちぼちと練習しています。
歌を覚えるのは苦手なので覚えた頃は放送終わっているかな(笑)
ではまた来週(^_^)/~
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