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6話「お妃様の陰謀 57」

「面白そう」

「あたい達もやるじゃん」

「四露死苦」

 余興の練習にはあまり興味を示さず、部屋の隅で果物を食べていたミミ達が寄ってくると、それぞれが墨や朱墨の壺に手を突っ込み、べっとりとした手で紙風船にペタペタと手の跡を付け始める。

「ちょっとあんた達、何やってんの!」

 慌ててロレッタが止めようとしたが、

「やだね」

「止めたければ捕まえて止めるじゃん」

「四露死苦」

 ミミ達はロレッタの手から素早く逃げ回る。

「く、素早い」

 小妖精は飛ぶスピードはさほど速くないが、身体が小さい分、小回りが利く。

 ロレッタが捕まえようとする手を巧みに避けて逃げ回る。

 しかも、一人を捕まえようとしていると残りの二人がロレッタの顔に手形を付ける始末。

「やめてよ」

 と追い払っても別の方向から飛んできて手形を付けられるのだ。

 しばらくするとロレッタの顔が黒と赤の小さな手形だらけになってしまった。

「白妙、あの三人を捕まえて」

 とうとう白妙に助けを求めた。

「お任せを、行くぞ黒妙」

「あいよ」

 白妙が先行で黒妙が後を追う。

「あたい達を捕まえられるモノなら捕まえてみな」

「そうじゃん、あたい達は簡単に捕まらないじゃん」

「四露死苦」

 ミミ達は天井高くを余裕で飛び回る。

 その余裕も直ぐに無くなり、必死に逃げ回ることになるのだが。

「よっと」

 黒妙が天井すれすれまでジャンプしてくる。

 それはさっき見たので、

「それは予測済み」

 黒妙がジャンプするのと同時に三方に分かれる。

「逃がしません」

 ミミの逃げる先を、白妙はタマンサが腰に巻いていった布を解いてムチのように振ってふさぐ。

「はいよ」

 黒妙も空中で解いた腰の布を使ってシルゥの逃げる先を塞いだ。

 ミミとシルゥは慌てて方向転換し、リーの逃げた方へ向かう。

「はっ」

 それを見越していたように、既に白妙が疾風のように走り抜け、先回りして三人の前を塞いでいた。

「げげげ」

「ユーターンじゃん、ユーターンじゃん」

「四露死苦(汗)」

 ミミ達は方向転換しようと後ろを向いたが、着地すると同時に床を蹴った黒妙が退路を断つ。

「はい確保」

「妖精ゲットだぜ」

 あっさりと捕まってしまう小妖精達。

「もう、これに懲りたら変ないたずらしないでよね」

 ロレッタが顔に付いた墨を拭き取りながら捕まって神妙にしているミミ達にお説教する。

「悪かったよ」

「ごめんじゃん」

「四露死苦」

 おとなしく謝る三人だった。



「白妙、黒妙ありがとう」

「いえいえ、いつも美味しいお食事を頂いているのでこれくらいたいしたことではないです」

「そうだよ、ロレッタの作るご飯美味しいから。そのお礼だよ」

 屈託なく笑う白妙と黒妙。

「そう・・・じゃあ、今度、二人がうちに来たら腕によりをかけて頑張っちゃおうかな」

 それに笑って返すロレッタ。

「楽しみにしてます」

「やった」

 ハイタッチする白妙、黒妙姉妹。


後書きです


先週書いた近所の子供の騒音問題ですが、ブルートゥースのヘッドフォンを買いました。

値段が安くてレビューも高評価だったので、騒音対策になれば多少外れでもいいかなと買いましたが、予想以上に良い品でした。

軽いので長くつけても圧迫しないし、音も値段以上にいい音が出ていたので良かった。

外の音も音がしていれば聞こえないので執筆のときはこれつけて執筆できます。

それに近所の人が時々注意してくれるようになったので、少しは静かになったし。


来週も頑張ります(^_^)/~


                    (Copyright2023-© 入沙界南兎(いさかなんと))


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