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6話「お妃様の陰謀 48」

「いくよ姉ちゃん」

 黒妙が勢いよく走ると天井すれすれまでジャンプした。

 そのジャンプに合わせて白妙が次々と果物を空中に放り投げる。

「よっ、はっ、とう」

 空中で黒妙が放り投げられて果物めがけて手裏剣を放つ。

「あらよっと」

 黒妙が着地した後に放り投げられた果物達も次々と落ちてくる。

 落ちてきた果物に全て黒妙の投げた手裏剣が刺さっていた。

「すげぇな」

 またしてもチャトーラが目を丸くして驚く。

「俺がどんなに頑張ったって天井近くまでジャンプ出来ねえし、投げられた果物に全部ナイフを当てる自信もないぞ」

 チャトーラもナイフ投げには自信があったが、黒妙の見せた技には遠く及ばない。

「流石にミケラの護衛役に選ばれるだけのことはあるわね」

 ロレッタも白妙と黒妙の実力を間近で見て驚く。

「凄い、凄い、本当に凄い」

「うん、本当に凄い」

 ミケラとサクラーノが黒妙に駆け寄る。

「あっ、ミケラ様危ないので近くに来ないで下さい」

 白妙が慌てて二人を止めた。

 黒妙が投げた手裏剣の回収をしている最中だったのだ。





 黒妙は果物から手裏剣を抜くと、一本ずつ丁寧に果汁を拭き取ってから腰のポーチにしまった。

 白妙達の使っている手裏剣は小型のような細い手裏剣だった。

 十字手裏剣や八方手裏剣も有るが、かさばらず扱いやすいこの手裏剣を使っている。

 十字手裏剣方が威力は高いのだが、重くてかさばるので数が持てない。

 それに小回りの良さが売りの二人にとって重い手裏剣は扱いが厳しいのだ。

 威力が低い分、黒妙が相手を翻弄して足止めをして、足の止まった相手を白妙が行動力を奪うというやり方を考えたのである。

「もういい?」

 ミケラが聞く。

「はい、もう大丈夫ですよ」

「わーい」

 ミケラとサクラーノは黒妙に駆け寄ると両側から手を引いた。

 二人に手を引かれて黒妙は皆の所に戻る。

 黒妙を拍手で迎えた。

「あ、ありがとうございます」

 誉められ馴れていない黒妙は困ったように姉の方を振り返る。

 そんな黒妙を白妙はうらやましそうに見ていた。

「わたしもミケラ様やサクラーノに手を引いて貰いたかった」

 と思いつつ、口に出せない白妙であった。



(練習に使用した果物は、洗って後できちんと食べました)



「さてと、一号機は出来たが実際に使ってみないとどこにトラブルを抱えているかは判らんからな」

 移動工房の中でクッロウエルとモモエルはワゴンを完成させていた。

「そうですね、実際にモノを乗せて廊下の絨毯の上で動かしてみないと」

 モモエルもクッロウエルの意見に賛成だった。

「そうだな、とりあえず厨房まで運んで女将と相談してみるか」

「タマンサさん、わたし達は出かけてきます」

 製図板を使って服の型紙を作っているタマンサに声をかけたが返事はない。

 二人はワゴンのタイヤが汚れないように宿まで担いで行き、実際に廊下の絨毯の上で押してみる。

「ワゴンだけなら問題はなさそうだな、これで料理が乗ったらどこまで車輪が沈み込むか・・・だな」

 料理が乗らない状態でのワゴンはさほど力を入れなくても押して進むことが出来た。

 そこまでは当初の設計通りなので問題はないが、料理が乗って車輪がどの程度、絨毯に沈むかは実際にやってみないと判らない。

 深く沈み込むとワゴンを押すのにも力が必要になるので、使いにくいものになってしまう。

 それでは意味がないのだ。

後書きです


白妙と黒妙姉妹の技を披露してみました。

二人共子供好きの変態姉妹ではないですからね。

ミケラ命の変態はもう二人いマスカラ。

あの二人に比べたら白妙も黒妙もマシな方ですからね。


で大事なことに気がついてしまいました。

48話目にして終りが見えないね下手すると三桁行くかも・・・

とにかく頑張ります。


ではまた来週(^_^)/~


                    (Copyright2023-© 入沙界南兎(いさかなんと))

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