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オタクの青春は異世界転生  作者: 一桃 亜季
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行動療法

気ままに投稿しています。

一日一章、これも書いていっているような……気がします。


今日は健康診断で、病院内で書いていたら、

心理学を思い出した。

あー勉強しなきゃ。


お付き合いよろしくお願いいたします。

       ※


 肉体的ないじめも、一週間も続けば、少しだけ緩和されてきた。

 最初は両手両足が筋肉痛で、

 朝目を覚ました瞬間に、

 ベットから起き上がるのも

 ロッククライミング並に体力奪われてたけどね。


 自慢じゃないが僕の手足は長い。

 その長いだけが取り柄の手足に、

 ちょっとだけ筋肉らしきものが生まれた。


 僕は割と心理学が好きで、

 将来なりたい職業を、科学者か心理学者で悩んでいる。


 で、心理学的には行動療法っていうのがあるらしい。


 中学校時代引きこもりになった僕は、

 親には心配されなかったけれど、

 熱血っぽい担任には随分心配されたんだ。


 んで、しょっちゅう受けていたのが

 臨床心理士からのカウンセリングってやつで。


 週に一回、外部から来たカウンセラーとは、

 ゲームの話とか、数学の話とか、

 まあ僕の好きなことばっかり話していた。


 あとで知ったんだけど、

 臨床心理士って、話を合わせて傾聴するのがうまい。

 ーーいや、それが基本的スタンスみたいだ。


 でもまぁ、僕の引きこもりの原因が、

 アスペルガー(今はこの名前じゃないけど)とかいうのだと知ると、

 割と対等に会話する関係になった。


 専門的なことはわからないけど、

 アスペってのは知的障害はないけど、

 物事へのこだわりが人より強くって、

 対人関係が苦手で、

 能力が尖っている人が多いらしい。


 今は自閉症スペクトラム障害とかっていうとか言ってたけど、よく覚えてない。


 ただ当時の僕は驚いた。 

 そんなことに病名ってつくんだ。


「僕って病気?」

「病気じゃない。特性って言ってる」


 いきなりヒロアカっぽくなったよ。

 僕ってちょっと強いのかも。

 勘違いだが嬉しくなった。


 それで行動療法っていうのを教えてもらったんだ。

 人って悩んだり、考えたり、

 すぐに頭がパンパンになるもんなんだそうだ。

 そんな時、日々の行動を変化させることで、

 心を楽にすることができるらしい。


 小さいことでいいから、

 日々小さな目標を決めて、行動を変えてみよう。


 そんなことを教えてくれたのが、

 中学時代に出会った心理士だった。


 ちょっとありがたかったな。

 あんな風に人に寄り添えたらいいなって思って。

 僕が目指す職業の一つになっている。


 いつかは僕もね。


 うん。

 一週間苦しかったけど、

 体ほど心はしんどくなかった。


 生まれたての筋肉が嬉しくて、

 拳を作って、何度も何度も確認する。


 黒田コウみたいになれるかな?


 ちょっとだけ憧れの存在になった黒田は、僕の目の前を小さな明かりで照らしてくれるような存在だった。

 友達にも、なれるかな……?


「よっしぁ! 朝練がんばろう」

 少しだけワクワクする気持ち。

 新しいゲームソフトを買ったときのような気持ちとはちょっと違う。

 もう少しだけ、体と心が一緒になって、

 ジャンプしたいような高揚感だった。

「オタクの夢は異世界転生」:2020年9月11日

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