勝負決定!
気ままに投稿しています。
夜書くと、飲んでるので誤字脱字ひどくてすみません。
後でちょこっと訂正したりしています。
誤字脱字、てにをは、ご容赦ください。
※
僕達はバスケの練習の時のように、
握った拳と拳をくっつけて、やる気を高めた。
僕達は貴族の館に招き入れてくれたお返しに、
夕食をご馳走するとリーインリーズ伯爵に提案した。
「面白いことを言う」
リーインリーズは楽しそうに目を細め、あっさりと許可を出してくれた。
これには彼女以外の貴族達は、眉間に皺を寄せた。
「毒を盛る気じゃ?」
「いや、食料持ち逃げするんじゃないか?」
失礼な!
とは思うものの、周囲の貴族からジロジロと眺められて、
僕は和木の背中の後ろに隠れてる。
中でも白い服を着た、たぶん調理人達からは、
ひときわ避難めいた意見が上がった。
「こんな何処の馬の骨ともわからない下賤の者に、
調理場と大切な食料を分け与えるのですか?」
「ああ、そうだ」
リーインリーズはキッパリと言った。
「おまえ達の料理も悪くはないが、飽きてきていたところだ。
ちょっと趣向の変わったものを食べたくなった。
それから私が招いた客人を下賤と言うなら、
おまえは今すぐここを去れ」
「そんなっ……」
リーインリーズ、さすが館の主人だけあって、当たり前のように
自己主張する。
けれど調理場の人間も、食い下がった。
「では、もしこの者ーー、お客様の食事がお館様のお口に合わなかった場合を考えて、我々にも調理の機会をいただけませんか? 是非、勝負したい」
リーインリーズはしばらく考えたのち、
「それも面白そうだ」と手を打った。
かくして、こんな異世界で料理対決になっちゃったよ。
まぁ僕と和木は、バスケでインターハイを目指している最中も、
なんか料理の特訓してたような日々だったから、
変な自信が生まれていた。
「よし、勝負だ」
久しぶりの試合?だった。
『これを入れておけば馴染み深いカレーが作れる』というスパイスは、クミン・コリアンダー・オールスパイス・ターメリック・チリペッパー・カルダモンの6種類。
和木も僕も、相談せずとも作りたいものが一致していた。
インターハイのための合宿最終日、あの日に食べたカレーを
もう一度食べたい。
「夜になれば、樫木達も合流するだろうから、
うまいカレー作ろうぜ」
「うん!」
今からよだれが出そうだった。
「オタクの青春は異世界転生」:2020年10月26日