大切なこと
気ままに投稿しています。
このようなエッセイ的な小説ですが、
お付き合い、反応とかくれると嬉しいです、
※
死なないことより、えらいってことないんだよな。
一回死んだ僕は、それをわかってる。
死ぬってことは、その世界で築いてきたものを、
全てゼロクリアにすることだ。
もう僕は、ルイさんやマキちゃんと会うことはない。
僕は友達いなかったから、未練は人より少なかった。
人よりも僕の部屋とか、課金して上げてきゲームとか、
アニメの続きとかが気になる寂しいやつだった。
でもそんな僕でも、両親に会えなくなったことや、
和木や樫木がそばに居て、黒田の姉弟が居なくなったことは、理解している。
ほんとの別れって、死がもたらすことなんだ。
会おうと思っても、決して会えないってことなんだ。
インハイ向かって一つの目標を目指していた、
チームの皆んなはもう揃わない。
風呂上がり、僕は和木の腕を掴んだ。
「僕達、友達じゃないけどほんと一緒にいてくれて、嬉しい」
「あ?」
突然おかしいよね?
多分これ、物語なら、僕に今死亡フラグでも立ってそうだから、
これ以上感傷は引きずらないけど、一人じゃないことに感謝したかった。
「楽しみだね、夕食」
笑顔を向ける。
「ああ。ーーそれについて、ちょっと作戦あるんだけど、
おまえ、のる?」
このまま貴族様の力だけ見せつけられるのって、
癪に触るって和木は言った。
「俺らの世界の、調味料や食材の調理方法を見せつけてやらないか?
調理班として!」
「うん!」
面白そう!
僕は、ぱあっと顔を輝かせた。
「オタクの青春は異世界転生」:2020年10月25日