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オタクの青春は異世界転生  作者: 一桃 亜季
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憧れ

気ままに投稿しています。

お付き合いよろしくお願いします。

 車輪を開発した人って天才

 先人の偉業に思いを馳せながら、僕は馬の上で

女神さまに必死にしがみついていた。


 自転車最高。

 今思えば自動車なんて、乗り心地天国だったよ。


 二輪も四輪も、ゴム製品開発してそれを車輪に取り付けた人、

きっと今の僕みたいにつらい目にあったり、

不便を感じたことがあったんだと思う。


 馬なんて、僕は嫌いだーー!

 揺れる、すべる、跳ねる、落ちるよーー!

「ちょっとあんた、苦しいって」

 文明社会に甘やかされていた僕は必死だった。


 この世界生きていくだけでほんと大変だ。

 最近のアニメって異世界転生もの以上に多いけど、僕はいつも嫌だって思ってた。

アニメとゲームにまみれた、あの怠惰な日常が恋しい。


 なのに今、なんでこんな大草原を、女に人の後ろに乗って、

馬で疾走しているんだろう。


 しかも怖くて、ひしって抱き着いたら、

女神さまに思い切り殴られたよ。

 殴られても、僕も命がかかっているからしがみつくのをやめないけどね。


 そして何時間走るんだ!?


 目が回る、気分が悪い。

 それ以上に尻が痛くて、痔になるよ。


 女神タフネスだ。


 前を走る和木は、背筋良く馬に乗っている。

 時折追いかけてくるハチ公がちゃんと付いてきているか確認するように振り返った。

 いつも、いつも君は涼しい顔をしているな。

 ぐったりしながら、僕は落馬だけはしないようにしながら、

――悔しいけどちょっとだけ和木に憧れるようになった。


「オタクの青春は異世界転生」:2020年10月23日

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