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オタクの青春は異世界転生  作者: 一桃 亜季
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時計がねぇ! 電気がねぇ!

気ままに投稿しています。

お付き合いよろしくお願いします。


 リオナの案内で僕たちは更に川を下って、

次の日には海に出た。

 神様――別名貴族が来る時間は正午ぐらい、だそうだ。


 「ぐらい」というのには訳があって、来るときもあれば、

来ないときもある、らしい。


 お貴族様は時間にルーズらしい。

 いちいち比べちゃわるいけど、天皇って時間ぴったりに行動する

立派な人だったよな。 いっぱいSPエスピーやら護衛つけてものものしかったけど、

日本人ってほんと勤勉。

時間ぴったりに現れては、ちゃんと手を振ってくれたもんな。


 異世界にも時間の観念があるとわかった。

 日本みたいに一分一秒単位まで計測する時計ってのはないけれど、

日が一番高いところに上がるのが正午、

日が沈むのを夕刻、

真っ暗になるのを夜、

正午の反対が真夜中、

夜が明けるのを朝

この5つを基準にして、30分毎を半刻で言い表すらしい。

 つまり正午から4刻なら、午後2時ってことになる。


 このシステムだとおのずと時間にルーズになっていくわな。

 人によって時間の感覚はずれるし、時差だって存在するだろうから、

遠方のやつと待ち合わせなんてできやしないんじゃないか?


 人間は集団で行動するようになって初めて、

次第に一日の太陽の動きに注意を払うようになったんだろうから、

時計のないこの世界じゃ、遅刻の概念なんてないのかもな。


 時計考えたやつってすげー。

 まじ半端ねー。

 

でもあれくらいの仕組みなら、僕でもつくれるかも。

 時計作ってみようかな?

 

 神様の出現を待っている間、閑な僕の頭は色々と考えていた。


 あれ?

 そういえばこの世界電球すらなかったような。

 村に行った時の夜も松明の明かりだった。


 そうかこの世界にはジョゼフ・スワンという科学者はいない。

 白熱電球を実用的にした、トーマス・エジソンだって存在していないんだ。

 「あかり」って大事なのに、電気って大事なのに!


 なんてことだ。

 僕は落ち込んだ。

 科学の発展に一番大切なものが欠けてるんだよね、くそっ!


「オタクの青春は異世界転生」:2020年10月21日

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