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オタクの青春は異世界転生  作者: 一桃 亜季
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やっと村に到着か?

気ままに投稿しています。

応援とか、反応とか、あると嬉しいです。

ま、気ままに投稿していますが。

        ※


 僕達は未知の食材に腹をかじられなら、

魚に食いつき、そして食らいつかれながら、

挙げ句の果てに、鳥に突つかれながら、

ひたすら川を下っていった。


 なんで川を下ったかって?

 それは僕が提案した。

 昔アマゾンで漂流した少女が、ひたすら川を下って行って

助かった映画を見たからだ。

 たったそれだけ。


 アマゾンって言ったら、もうAmazon様しか思い浮かばないような生活をしていたけど、

本屋、小説、映画で得た知識は、なんとなく自分の中に残っていた。

 そしてスイヘーリーベー僕の船。

 科学記号は僕の頭の中に記号だけじゃなくて、何と何が手を結ぶのかも

ちゃんと頭に入っている。


 しょうもないことなのに、

 引きこもりしてた中学時代、バスケでインターハイを目指してみようと思った高校時代、

そんな過去より、今一番生きているって感じがした。


 人って恵まれすぎると、違うとこに頭を悩ませて、

ダメなのかな?

 現代社会は引きこもり数も酷かったけど、

若い人は、自殺数もすごかったよな。


 ここの皆んなは、

て言っても三人と1匹で全員だけど、誰も「死にたくない!」て意識だけは強い。


 ピラニアに襲われた時だって、僕にくるなと言ったのは、

キノコの毒味を交代でやっているのと一緒。

 全滅しないためにやっている。


 誰かが弱れば、誰かがカバーする。

 チーム、異世界転生だ。


 たぶん、僕達はインターハイに行くためのバスの中で死んだ。

 口に出さなくても、これだけ今の景色の日本と違うものを見せられたら、

悟らずにはいられなかった。


 異世界転生か、タイムスリップ説が濃厚だ。

 死んだけど、魂は死んでない。

 この状態がいつまで保つのか、正直わからないから不安だった。


「おい! なんかあれって村じゃね?」

 樫木が頭の上で、眩しい光を手で遮りながら、目を凝らした。

 僕はどきりとした。

 村人に会えば、これが異世界転生か、タイムスリップかはっきりするんじゃね?


 ハチが、ワホーンと嬉しそうに尻尾を振る。

「あれ、人間。食料じゃないよ」

 和木がハチの狩猟本能を抑えていた。知らないうちに、ハチはリュックに入らないサイズになっているが、和木には懐いていた。

 んーー、生き物係って、和木のようなやつがやったらよかったんじゃ?

 僕は微笑ましいものを見るように、自分の過去を恨めしく諦観した。

「オタクの青春は異世界転生」:2020年10月12日

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