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オタクの青春は異世界転生  作者: 一桃 亜季
23/144

アイドル黒田姉弟

気ままに投稿しています。


「偽りの神々シリーズ」と後に絡んできますが、

こっちはこっちで完結できるようにしていきたい所存です。


お付き合いよろしくお願いします。

        ※

 黒田アイ。

 森ガール風の髪の長い女のコ。

 弟の黒田コウと揃いもそろって、

アイドルみたいに華やかな存在。


大きな目は少し猫目で、右目の目じりのところに

小さな泣きボクロがある。

くるくる変わる表情を見ているだけで楽しかった。


彼女は後半のバスケの合宿にしょっちゅう顔を出してきた。

ある時は重いビデオカメラをかついで、

ある時は小さなドローンを体育館内で操縦しながら。


ITオタクだと黒田コウは言ったが、納得できた。


父親がIT企業の社長だそうで、小さい頃から彼女の部屋は、

およそ女の子らしいとはいえない、メカの工房だった。


 父の会社は全国に展開されていて、大阪では長堀橋にあったため、

彼女は日本橋の電々タウンを散歩コースにして育ったという。


 目的は違うけど、僕と同じ場所で育ってきたんだ。

 なんだか嬉しくなった。


「僕たちの動きをキャプチャしてどうするの?」

「今ね、オンラインのゲーム内にバーチャル世界をつくってるんだけど、

人工知能でより人間らしいキャラクターを設定できないか、試してる」

 彼女の眼は真剣だった。


 その界隈では雑誌で取り上げられるほどの

天才システムエンジニアとして、彼女は有名人らしい。


 先輩方はさておき、一年では樫木が彼女の魅力に気づいたようで、

僕たちは水面下でバチバチやっている。


 彼女コンピュータをいらうのもお手の物だけれど、

料理もめちゃくちゃ旨かった。


 調理班としては大関係なんだけどさ、

和木だけはおもしろくなさそうだった。


 僕は和木にこっそりリサーチした。

「もしかして女が苦手なの?」

「ぁあ?」

「男好きなの?」

 殴られた。


「誤解するなよなぁ。綺麗なもんなら、どっちでも良いだけだ」

「綺麗ってーー?」

「魂の色だよ」

 和木くんの不思議はどこまでも続く。

「オタクの青春は異世界転生」:2020年9月25日

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