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オタクの青春は異世界転生  作者: 一桃 亜季
131/144

渡に船だよ

気ままに投稿しています。

お付き合いよろしくお願いします。

        ※


武器は樫木君の呪術、和木君の刀、僕の消火器。

この三種類しかない。

防具は、ガスマスク、耐火ボードの盾、もう一つ耐火素材の服だった。


軽量化は難しいけれど、狙われやすい腕、腹、足に巻き付けておく形でもずいぶん違う。

僕は得意げに全部を身に付けて、和木と樫木にお披露目した。

「うわ~」

「限りなく不細工だな」

 和木の審美眼的にはNGらしい。

 僕を見る目はもはや人をみる眼差しではない。


 そうは言うけどね!

 もし原液ぶちまけられたらヤバいし。

 他にも科学薬品で怖いモノ、いっぱいあるんだよ。

 

硫酸、かけられたら溶けるし。

エチレングリコールは飲んだら腎障害引き起こすし。

(しかも味はコーラみたいなんだよ)


「相手に科学の知識がある限り、油断できないんだって」

「しかも魔術師。強烈やわなぁ」

「呉服屋の家族は4人だったらしいけど、兄貴の方は行方不明で、今は三人くらしだったけ?」

 少なくとも、敵の数は把握したかった。


「組織だったらヤバくない?」

 和木が言うと説得力あるよ。

「そうだよな、圧倒的にこっちの方が不利になる」

「相手組織だったときって、どうやるのが普通?」

「そりゃポイント的に襲撃して、仲間が集まってこないうちにずらかるってのがテッパンだけど。警察来るまでの勝負だよな」


 警察か。

 前いた世界じゃそういうのあったよな。


 この世界じゃどうなんだろ。

 倭の国っていうだけあって、王様とか兵隊とか、警察組織に代わるものがあるなら、手伝ってもらった方がいいんじゃないかな。


 そうだ、王様に謁見しに行こう。

 ちょうど思いついたところだった。

 宿の店主が、ノックをして部屋の中に入ってきた。


「お客さん、大変だよ。あんたたちがこの病気を治したっていうのが有名になって、王宮から迎えが来てる」

 わぉ。

 渡りに船とはこのことだった。

 僕たちは顔を見合わせて意思確認し、同時にうなづいた。

 行こう!


「オタクの青春は異世界転生」:2020年11月30日

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