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オタクの青春は異世界転生  作者: 一桃 亜季
119/144

人工知能のAI(アイ)様の言う通り

気ままに投稿しています。

お付き合いよろしくお願いします。


        ※


「うわっ!」

 隣で眠っていたコウが飛び起きたので、アイも驚いて目を覚ました。

 コウは半身を起こして、汗びっしょりで荒い息を繰り返す。


 山梨県甲府駅近くにあるビジネスホテルに、昨夜一泊した。

 お世辞にもベットの寝心地は良くはなかったけど、疲れていたのでアイはぐっすり寝ることができたのだが、こうは違うのか?


「悪い夢でも見た?」

 こんな飛び起き方は尋常じゃない。

 自己のショックでPTSDでも引き起こしているのかと心配になった。


「姉ちゃんか……。ああ」

 自分の顔を見て、辺りを見渡して、自分がどこに来ていたのかを確認したように、コウは吐息をついた。


「夢に和木が出てきた。変な夢だった。和木も、樫木も、利刀くんも一緒だった。昔の日本みたいなところで、ちゃんと生きてた」

「いい夢ってこと?」

 それにしては飛び起き方、激しかったけど。

 顔色も良くないけど。

 アイは首を傾げた。


「和木に呼ばれたんだ。和木、なんか病気で苦しんでて、側に行って今まで手を握ってた。樫木や利刀君が、必死で助けようとしてるんだけど、困ってて」

 なんか疫病なのかもしれないと騒いでいたらしい。


 わからん……。

 森利刀は科学好きだ。アイが彼の部屋を見渡して入力したデータは、科学の知識ばかりだった。

 わかるのは、和木が病気で、何か困っているということだけだ。


「ねぇ姉ちゃん。あいつらどうなるんだろ? 和木助けられない?」

 う~ん。

 アイは唸った。


「コウ、あんたがインハイで戦うはずだった相手と対戦したいのは、未来の可能性にかけたんだよね?」

 アイは確認した。


 だったら、未来に森が興味持つだろうことを予測して、データを更新してもいいのかな?

 きっと未来の森なら、化学薬品なんかにも興味を持つだろう。

 

 でも病気で困ってるんなら、医療の知識や薬品の知識、あって困るもんでもない。

 和木は薬草なんかにも興味があったけれど、今の状態じゃ和木にデータを入れることできないし。

 森利刀、ーーあんたならなんとか突破口を見つけてくれるかな?


 ここから入力するのは、未来の可能性だった。

 もし森がこっちの世界でそのまま生活していたら、勉強しただろう知識を人工知能で割り出して、可能性の高いものをデータに入れていくのだ。


 和木がコウの夢に出てきたってことは、和木はあまりいい状態じゃない。

 こっちの世界と再び意識が繋がるなんて、向こうの世界にとったら致命的なんじゃないだろうか?

 急いでいる。


「よし! 未来を予測しよう」

 アイは言った。


 アイは人工知能で、森の興味が向けられるだろう可能性をヒットさせる。

 そしてAmazonの電子データで何十冊かの本を購入した。


 専門分野じゃないから、アイには全然わからないので、人工知能のAIアイ様の言う通りに選出した。

「オタクの青春は異世界転生」:2020年11月24日

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