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オタクの青春は異世界転生  作者: 一桃 亜季
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未来のために勝負しようよ

気ままに投稿しています、

        ※


 ねぇ、姉ちゃん。

 あいつらは過去しか背負っていけないの?


 未来の可能性、持っていけないのかな?


 コウの提案で、アイとコウは今山梨県に向かって、新幹線に乗り込んでいる。

 窓側にすわって外を眺めているコウの横顔は真剣だ。


 高野山から戻ってすぐに支度して、家を出たから、日はどっぷりと暮れている。

 窓ガラスに映ったコウの顔をチラチラ見ながら、コウの意見を承諾しながらも、アイは不安になっていた。


 それはコウが一人だということだ。

 山梨第一に向かって、勝負するはずだったチームと、勝負したい。

 それは前向きでいい。


 でも生き残ったチームメンバーに声をかけても、誰一人コウに賛同してくれる人がいなかった。

 主力メンバーがほとんど亡くなってしまい、バスケ部はもう機能していない。

 誰か一人でも、一緒に行くと言ってくれていたら、どれだけコウが救われたかしれないのに。


 アイはぎゅっと目をつぶった。

 練習試合の申し込みすら、部活の顧問に断られた。

 そんな状態でも、コウの心は急いでいる。


 たった一人でも、和木、森、樫木三人との、失われた未来を再現しようとしている。

 自分の想像していた以上に、コウは強くて。

 だからこそ、万が一それが折れてしまった時が怖い。


 自分の心配を知ってか知らずか、コウは切なくなるような微笑みを見せた。

「姉ちゃん、明日ちゃんと見てて。インハイ、ううん未来にリベンジするから、ちゃんと記録して」


「オタクの青春は異世界転生」:2020年11月14日

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