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奇談散歩【48】 ねこ岳の怪

 根子岳、「猫の王」が御座す、猫たちが修行する山。


 標高1408m

 所在地 熊本県阿蘇郡高森町大字上色見

 観光問合せ 高森町役場 総務課 ☎:0967-62-1111


 阿蘇五岳の一つに連なる根子岳 ( ねこだけ )。

 別名に猫岳とも呼ばれ、山名の由来は「山の形が猫耳に似ている・猫の形に見えるから」「虎のような猫がいた」「凹凸の岩の地形を指す“ネッコ”から」等、諸説あるようです。この山には「猫の王」が居ると古くから伝わり、多くの猫たちが全国から修行に訪れていると言われています。


≪ 根子岳には身の丈が虎や豹ほどもある「猫の王」が御座し、全国から修行に訪れた猫に稽古をつけている。この修行を終えた猫は霊力・神通力を授かり、裂けた耳は免許皆伝の証という。( あるいは、口が耳まで裂けたり、尾が2本になる )

 節分や大晦日の晩には数多の猫が集い御前会議がこの山で開催されるという ≫


 古来より、「家猫がふらりといなくなるのは根子岳で修行をしているから」と言われ、この山で道に迷い、猫屋敷を訪れた男が危うく ―― 

という民話も伝わっています。



『まんが日本昔ばなし ねこ岳の怪』

 九州 熊本 根子岳

 放送日 : 1992年03月21日 ( 平成04年03月21日 ) 

 

 昔、阿蘇の根子岳ねこだけのあたりを一人の若者が旅をしていました。

 すっかり暗くなってしまった頃、ススキ野原でどこからか人の声が聞こえてきました。若者が声のした方へ歩いていくと、一軒の立派なお屋敷がありました。

 若者は一晩の宿を借りようと、お屋敷に入っていきました。すると女の人が現れて、布団が用意されている奥の座敷に案内してくれました。若者は「ご飯の前にお風呂に入るように」と促され、喜んで風呂場へいきました。

 風呂場には、風呂焚き係の別の女がいて、若者の顔を見た途端「はやくここから逃げてください」と言いました。この女は、5年ほど前に若者の家の隣にいた猫でした。女は「ここで風呂に入ったり飯を食ったりすると、猫になってしまう」と、若者に言いました。

 若者はいそいで屋敷から逃げ出しましたが、それに気が付いた他の女たちが、お湯を入れた桶を持って追いかけて来ました。女たちは、若者を猫にしようと柄杓ひしゃくでお湯をまき散らしました。

 若者は、崖の上から浴びせられるお湯をかわしながら、どうにか逃げ切ることができました。でも、お湯のしぶきがかかった耳の後ろには、猫の毛がフサフサと生えていました。 ―― まんが日本昔ばなしデーターベースより


 これ、現代だと「お風呂入って猫になる」「もう、猫屋敷の子になる、ここで暮らす」という人も多そう ……





 根子岳「猫の王」の伝承は、阿蘇を囲む広い地域に今も多数 残っており、最も古い記述は、『肥後国誌』(1772)の阿蘇郡内牧手永、黒川村の項、と言われています。

 伝承によっては、修行のために山に登るのは年を経た老猫、あるいは一貫を超える大猫・踊れる猫・雄猫、と修行の条件が限定される場合もあります。

 また、山に登る道中を人に見られると、入山の資格を失い、人里にも戻れなくなると言われ、あえて人里に戻らず、そのまま山猫になって山に残る猫もいるとか、

 人里に戻った猫は、手拭いを被って踊りだし、障子をそろそろと開け閉めするようになるとか ……


 意外と免許皆伝の猫は多いのかもしれません。


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