奇談散歩【38】 岩魚坊主
≪ 岩魚坊主は、大きな岩魚が化けた日本の妖怪である。江戸時代の随筆『想山著聞奇集』に美濃国恵那郡(現・岐阜県中津川市・恵那市)の伝承の記述があるほか、福島県や東京都など、日本各地の伝承に登場する ― Wikipedia「岩魚坊主」より≫
美濃恵那郡の付知、加子母(現在の岐阜県中津川市)に伝わる昔話。
【 岩魚坊主 : あらすじ 】
あるとき、村の若衆が、谷川で毒もみをして漁をしようと相談していた。
すると、付近では見慣れない坊主が現れ、若衆に殺生を止めるように説教をはじめた。一向に帰る気配がないので団子をすすめたところ、美味しそうに平らげた。そこで、飯と汁を出すとこれも平らげ、やがて立ち去ったという。
次の日、若衆が、毒もみをはじめると、人ほどもある大岩魚が浮かび上がった。
若衆はみな喜び、料理をしようと腹を割いた。驚いたことに、昨日の坊主に振る舞った団子や飯が出てきた。
前回ご紹介した「宗像淵の鯉」も含めて、
これら人間に化生した魚類が漁・釣りを諫める伝承は日本だけではなく、中国。東南アジアにも広く伝わっています。
≪ 人間に化けた魚が人間に魚獲りをやめさせようとする話は岩魚に限らず、ヤマメ、ウナギなどの話もあり、沿岸地方ではタラの話もある。多くの場合、これらは年老いた魚が妖怪となったものが多い。全国的にはウナギとする場合が多く、ウナギを水の神、淵の主とする信仰がこの説話の基盤となっており、腹から出た食べ物が赤飯、餅、団子等のハレの日の食物であることからもこれが窺える。また、同様の話は中国や東南アジア等にも分布している Wikipedia「岩魚坊主」より≫≫
これらの物語は、
・釣り人が釣りをしている、あるいは、
・村人が毒流し、あるいは淵・池などの水を抜いて総ざらいするなど大量の魚を捕る漁を計画。
・旅の僧侶、または近在では見かけない男などが訪れ、殺生を諌めて忠告。
・諫められていた人物は食物を振る舞う。
・釣り・漁を行う。川・淵・沼の主 ( イワナ・カオロ・大鰻・鯉など ) が釣りあげられる、浮かぶ。
・調理するため腹を割くと、振る舞ったもの ( 麦飯・団子・赤飯など ) が出てきて、前日の客人の正体に気が付く。(口に団子がはまっていた、というのもあり)
―― という流れで、地域によって多少プロット・モチーフが異なるものの、
人間が、人間 ( 僧侶・男 ) に化けて現れた魚に食べさせたものが、その腹から出てきて正体が判明するラストは共通しています。
『まんが日本昔ばなし』でも「イワナの怪」として翻案されており、『ゲゲゲの鬼太郎 第五期』にも弟子の波小僧とともに登場していたので、そちらを思い出された方も多いかもしれませんね。
これを書いているときに「大鰻」と変換したかったのに、
― 何故か ?
(ノ・ω・)ノオオオォォォ-ウナギ
と、突然出てきて爆笑しました。




