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奇談散歩【30】「臥したるスター」

 彫刻家朝倉文夫氏が制作した警察犬の銅像「臥したるスター」


 半世紀を超え、警視庁本部に隣接する総合庁舎(東京都千代田区霞が関)の玄関に鎮座してきた同庁鑑識課の警察犬「スター号」の銅像が今月、庁舎建て替えに伴い、同課とともに別庁舎(中野区)に移設された。「不用意に触ったら大事件が起きる」(捜査幹部)との言い伝えがあり、大切にされてきた銅像は新天地で捜査員を見守っている。

〈 中 略 〉

 穏やかにたたずむスター号について、捜査幹部は「銅像にはいわれがある」と明かす。詳細は不明だが、昭和の時代、鑑識課員が銅像を磨いたところ、特別捜査本部が設置されるほどの大事件が発生した。以来、捜査員の間では「あの犬に不用意に触ると殺人事件が起きる」と言い継がれるようになったという。

 スター号の銅像が3日、別庁舎に「引っ越し」すると、鑑識課員が盛り塩をし、水を供えた。愛されつつも威厳を保つスター号は、きょうも活躍を祈るように、現場に向かう捜査員を見守り続けている。

2023/12/10(日)付:共同通信 



 警察犬第一号のスター号はブラッドハウンドとグレートデン ミックスのオスで、体長約180センチの凛々しい大型犬。上野署の犬舎を拠点に容疑者を追跡する警察犬として1914~21年の(あいだ)活躍した。訓練中のスター号を見た、※彫刻家・朝倉文夫氏が、その姿に惚れ込んで「モデルにしたい」と訓練係に依頼して制作がスタート。スター号はたいそう賢く、命令を守ってポーズを保ち、人がモデルの時より手間がかからなかったという。その後、銅像「臥したるスター」が完成、63年に同庁に寄贈された。


 ※ 当時、同署近くに在住。「東洋のロダン」と称された美術界の重鎮(1883~1964年)


 台東区立朝倉彫塑館 ( 日暮里駅から5分 ) でも「スター号」に会えるようですね、


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