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奇談散歩【12】 蛇姫伝説

 大平寺たいへいじ、山名は瀧尾山。

:栃木県那須烏山市滝395 ( JR烏山線、滝駅から徒歩5分のところにある「龍門の滝」の隣 )

 創建は西暦803年、征夷大将軍・坂上田村麻呂が、蝦夷討伐の大願成就を祈願し、この地に堂宇を建立したのが始まりと伝わっています。その後、848年になって、最澄や空海とともに称される入唐八家の一人、慈覚大師円仁によって再興され、現在も多くの崇敬を集める古刹として有名です。

 また、直木賞作家・川口松太郎氏の小説※『蛇姫様』のモデルとなった「於志賀姫(おしかひめ)」のお墓があることでも知られています。

※『蛇姫様』は、昭和14年(1739)10月から同15年7月まで、「東京日日新聞」に連載された川口松太郎氏の新聞小説。小説の『蛇姫様』では、烏山藩初代藩主大久保常春の娘「琴姫」が主役で、これを原作として映画も制作されました。


「蛇姫」とは、烏山藩主大久保氏の二代目・大久保忠胤の四女であった「於志賀姫(おしかひめ)」という人物です。『蛇姫伝説』によれば、その昔、藩主が病床に臥せっている隙に、烏山藩家老が御家乗っ取りを企て、藩主はたくらみに気付きますが、病床の身の上で、それを止めることが出来ません。これを知った娘の「於志賀姫」が嫁ぎ先から帰城。たくらみを阻止しようとしますが、姫が邪魔な家老は姫の食事に毒を盛って暗殺しようとします。

 しかし、姫の腰元「おすが」が姫を助け、その後も姫は、何度も「おすが」に助けられました。

 「おすが」は、これを邪魔に思った家老一派により命を落としますが、その後は姫の身辺に「黒い蛇」が現れ危険なときに助けてくれるようになりました。


 また、蛇姫伝説の残る那須烏山市には、もう一つ蛇にまつわる言い伝えが伝わっています。

 太平寺近くの「龍門の滝」に大蛇が住むという言い伝えで、大蛇の正体を突き止めようと思った和尚が、滝上の大岩の四方にささ竹を建て、祈祷すること21日間。一天にわかに掻き曇り、稲妻とともに大粒の雨が降りはじめ、滝の穴の中から大蛇が姿を現しました。この大蛇は太平寺の仁王門の屋根に巻き付き、七周半もとぐろを巻いた後、棟に鎌首をもたげたと伝わっています。その伝説が由来となり、この滝は「龍門の滝」と呼ばれるようになったとのこと、




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