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影
友人の田舎は本家筋で、家は大きな古民家だったそうだ。
今はきれいな二世帯住宅になっているが、
友人が小学校のころは高い天井に太い梁が堂々としており、
ちょっとしたものだったんだよ、と思い出話をしてくれた。
小学生の夏休み、両親と田舎に出かけ、
泊まることになった。
祖父、祖母は歓迎してくれ、
いとこと遊んで、楽しく過ごした日の夜、
夕食後に見るともなく天井を見上げると、
梁の上に大きな蛇がいたのだそうだ、
皆で驚いていると、
蛇はするすると天井の暗がりに消えていった。
その夜、
お手洗いに起きて廊下を歩いていると、
足の下で廊下が動いた。
驚いて足元を見ると、
仄暗い廊下を黒い蛇の影だけが、
横切って、消えた。




