表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TLS外伝 ~a crying soldier~  作者: 黒田純能介
50/50

People acting secretly


ザァァァァ……。



何処か遠くで、水が流れ落ちる音が聞こえる。



じゃり、じゃり、じゃり…。



小石を踏み締め、歩く音。


その音は、二つ。



…その足音が向かう先、河辺に伏す姿が一つ。



「…彼女が、そうなんだね」


「…ああ」



男二人の声が、辺りに木霊する。



じゃり、じゃり、ざっ。



地が砂利から砂へと変わる。



先に口を開いた、やや若いと思われる男が、倒れている人物の首筋に手を当てた。



「…驚いた。生きているよ、彼女」


「…あれ位で死んでもらわれては困る」


若い声が嬉しそうに驚嘆するのとは対照に、もう一つの声は落ち着き払っている。


「…フフ。本当はホッとしたくせに」


若い男が振り返り、茶化すように声を掛ける。


「…個人的な事だ。回収するぞ」


「素直じゃないね。まぁ良いさ」


微笑を浮かべ、倒れていた女性を担ぎ上げる。


「…先に行け。ヘリは予定地点に待たせてある」


「はい。分かったよ。兄さん」


若い男は振り返る事無く、その場を去っていく。



兄さんと呼ばれた男は、しばらく佇んでいた。



「…狂人の兄は死んだ。二つの軍も解体される」



河面を見つめる。



「…私は、私には、こうする事しか出来ない」



両手を、真っ白になるまで力を籠め握り締める。



「だが、貴女が、そうだというのならば………致し方ありません」



河面に背を向ける。



「貴女は…そう。貴女は己の宿命を受け入れていた。だから、自らの名を…」







「貴女は、最初にして、最後の一人」







「強化兵、ナンバー、ゼロ…」





TLS外伝

~a crying soldier~

          完


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ