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傷無しの正体はただのチキンでした  作者: ペテルギウス
2/2

追跡

第2話です。

1話から読んでくださっている方ありがとうございます。

「はぁ…今日も散々な言われ様だったな」


今日も俺は無傷の体で魔物狩りから帰還する途中である。


本当は、俺だって正々堂々戦いたいのだ。


ただ、そんな勇気は無い。

そもそも俺のモットーは安全第一である。


わざわざ危険をおかしてまで正々堂々戦う理由はない。


ただ、安全に1日が終わればいいのである。


それでも、冒険者という職業を選んでしまったのは、憧れてしまったから。

あの、勇者たちの姿に。


まあ、今の自分はその姿からは遠く掛け離れているのだが。


他の冒険者からは傷無しのアーチャーなどと呼ばれているが(それも皮肉だろうが)いつも無傷で帰還するのは、俺が強いからではなく、魔物の攻撃を避け続けているだけなのだ。つまり、ただチキンプレイしているだけだ。


ああ、強くなりたい。

…精神的に


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私は憧れてしまったのだ。


あの、傷無しの冒険者の姿に。


先ほどの洞窟での戦闘。普通ならば私もそうした様に、大規模なパーティを組んで討伐に向かわなくてはならない。


でも、あの冒険者は無傷で魔物たちを蹴散らして去っていった。


私も強くなりたい。あの傷無しの冒険者のように。


「決めました!」


あの人についていきたい。

そう決心を固めた。


そうと、決めれば後を追おう。


「【同族探知】」


探知系のスキルである。


同族を探知するのでエルフならエルフ。ドワーフならドワーフを探知できる。


私はヒューマンなのでヒューマンを探知できる。


あの冒険者は体格からしてエルフかヒューマンなのだが、耳は長く無かったし、エルフは人里から離れて暮らしているのでまず違う。


だから、おそらくあの冒険者はヒューマンだろう。


スキルを発動すると5人ほど探知に反応がでた。


このスキルは発動すると探知したものの影のようなものが見える。


つまり、探知したものの体格や装備、距離が近ければ顔立ちまでもが分かる便利なスキルなのだ。


5人のうち2人は子供だ。

あとの3人はどうだろうか?


一番近くにいる人は、体格こそあの冒険者に似ているが剣を装備している。私が目指すは傷無しのアーチャー。剣を装備している訳はない。


残り2人は少し遠い所に並んで歩いている。


1人は歩き方からして女の人だろう。

もう1人は遠いので顔立ちまではわからないが、背中に矢筒を背負っている。


さっきは1人だったがあの2人だ。間違いない。

傷無しのアーチャーを見つけた少女は全力で後を追いかけるのであった。



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