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ARCADIA ver.openβ≪Playing by Elz≫  作者: Wiz Craft
〆 第五章 『双華祭』
147/242

 S14 コミュニティ談義

 ジュダから魔法指南を受け、多大なる感謝を述べ彼と別れた一同は夕方祭が始まるまでDIFOREで時間を潰していた。


「本当丁寧でいい人だったな」


 エルツの言葉に飲み物を口にしながら頷く一同。


「あの人、ポンキチのコミュニティの副団長やってるんでしょ? 流石だよね。なんか立ち回りが洗練されてたもんな」

「あんなの大した事ないですよ、お兄様」


 ポンキチの発言に吹き出す一同。


「お前、こんだけ色々お世話になっててどこまで恩知らずなんだ」とエルツ。

「そういや、魔法に集中しててPB見なかったけどジュダさんってLv幾つくらいだったんだろうな」


 空になったアイスカフェのグラスを揺さぶり氷を回しながらそう呟くケヴィン。


「私が確認したところLv20の方だったようです」とアリエス。


 それを聞いてエルツは少し意外だった。あの洗練された立ち振る舞いから個人的にはもう少し上のLvだと予測していたからだ。


「Lv20なんだ。ていう事はスニーピィさんと同じくらいか」

「スニーピィさん今Lv21だぜ。ちなみにドナテロさんがLv20。あの人達オルガさん辞めてからすげぇ勢いでLv上げやってるから」


 ケヴィンの言葉に驚きを隠せないエルツ。

 正直、非常に申し訳ないがあの優しい和やかな雰囲気のスニーピィさんとあの洗練された立ち回りのジュダさんを比べると、ジュダさんの方がLvが高いような印象を受けたのだが、人は見掛けに依らないという事だろう。

 そんなエルツの心理を見抜いてか、ただの呟きなのかケヴィンは何気ない言葉を漏らす。


「スニーピィさん、普段はなんかすっ呆けてるからそんな気しないんだけど、何気に凄い人なんだよなあの人。よくよく考えるとうちのコミュニティの上位ってすごい人達揃ってるな」


 それを聞いてアリエスがふと何気なく言葉を重ねた。


「白庭のSinさんと言えば有名人ですからね。あとそれから、今は辞められてしまったのが残念ですが鉄壁のオルガさんも有名でしたし」


 アリエスの言葉に不意を突かれふと顔を上げるエルツ。

 同じコミュニティに属しながら、そんなに知名度の高い人達だとは思っても居なかった。


「そう言えば、アリエスとトマさんが所属してるAlchemistsアルケミスツってどんなコミュニティなんですか?」


 エルツの唐突な質問に顔を見合わせるアリエスとトマ。


「うちはまだ比較的新設のコミュニティなので、あまり高Lvの人は居ないんですけど、アットホームでいいコミュニティですよ」

「コミュニティリーダーのSilvino(シルビノさんもとってもいい人だしね」とトマ。


 ふとした流れからコミュニティ談義へと移り、自分の所属コミュニティの話を始める一同。


「ポンキチのコミュニティの名前はなんか格好いいよね。BLOODY MARYだっけ?」

「いやぁ、うちはなんかビジュアル思考の人が多くて。うちも新設なんですけどさっきの副団長みたいに変な奴が多いでし」


 ポンキチよりはよっぽどまともな人に見受けられたが。確かに風貌から何となくビジュアル色は感じなかった訳でもないが、なるほど。コミュニティによってやはり色々独特の雰囲気カラーというものが存在するらしい。


「ペルシアちゃんのコミュニティはどんなとこ?」と笑顔で語り掛けるユミル。

「私のコミュニティはTIFFANYティファニーっていう女の子専用のコミュニティなんです」


 女の子専用という言葉に皆が反応する。


「女子専用って女しか居ないって事?」


 ケヴィンの質問に頷くペルシア。


「その名前聞いた事ありますね。女性専用のコミュニティって言うと、VALKYRIA(ヴァルキュリアが有名ですけど、確かそこの団員の方が脱退して新規に創設したコミュニティだったような」

「あ、そうです。よくご存知ですね!」


 自分のコミュニティが知られていた事を喜ぶペルシア。いつもながらアリエスの博識には驚かされる。話を聞いてみると、VALKYRIAというのはこの世界でも指折りのトップコミュニティの一つらしい。


「女性限定のトップコミュニティって何か凄いね」

「VALKYRIAは女の子にとってはカリスマ的存在ですよ」


 ミサの言葉にユミルとペルシアが楽しそうに頷く。


「確かVALKYRIAも、Masterマスター Guardianガーディアンから脱退したメンバーが創ったんじゃなかったか?」

「そうです、よくご存知ですねケヴィンさん」とアリエス。

「お前ほどじゃねぇって」そう言って照れ笑いするケヴィン。


 そんなコミュニティ談義を楽しみながらケヴィンが何気ない一言を呟いた。


「今度機会があったらコミュニティ対抗戦みたいの開いたら面白いかもな」

「白庭の皆さんには敵わないですよ」とアリエス。


 でも、発想としては非常に面白いとエルツは思った。選抜するメンバーと組み合わせ次第では幾らでも良企画となる可能性はある。


「いつかやりたいね」とユミル。


 そんな期待を胸に一同はコミュニティ談義に花を咲かせるのだった。


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