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ARCADIA ver.openβ≪Playing by Elz≫  作者: Wiz Craft
〆 第四章 『アンディファインド』
124/242

 S16 収納上限数

 ベッドに横になりながらマイルームを満喫していたエルツ。そして窓の外に移る青空を見つめながら、身体を反転させたその時だった。

 ふとベッドの傍らにある台に置かれた小さな木造のBOXに目を走らせるエルツ。


「もしかして、これがアイテムBOXってやつか」


 エルツは起き上がり、木造の箱に手を掛けるとそっと引き出しを開いた。

 中にはPBと同様にカードを収納するスペースが、数えてみると計二十のスペースが存在した。そして引き出しは計五つ存在する。つまり、これで百種類の収納が可能になるというわけだ。


「なるほどね」


 そうして、アイテムBOXを確認したエルツはとりあえず生産で発生した五十八枚のウーピィの綿糸+1のカードと現在使わない装備品をアイテムBOXへと移動する事にした。アイテムBOXの収納限度枚数についてもPBと同じ設定が適用されるようだった。



 アイテムの収納限度枚数とはこの世界でその同種のカードを何枚まで複数所持できるかを示した数値である。この世界では、同種類のアイテムについては、一つのスペースにまとめられるアイテムが数多く存在する。具体的には同種のカードを一つのスペースに対して重ねるように収納する事で、同一アイテムの複数所持が可能となるのだが、アイテムにはそれぞれ収納限度枚数が決められており、その数を超える枚数を複数所持する事は出来ない。つまり、例を上げるとこういう事になる。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ▼収納スペースに対して同一アイテムを別々に格納した場合

 ※ここではウーピィの綿毛(収納限度枚数:25)を例とする

 

 ○アイテム表示

 <---

  ウーピィの綿毛

  ウーピィの綿毛

  §

  §中略

  §

  ウーピィの綿毛

  ウーピィの綿毛

  ウーピィの綿毛

 --->計25品種25枚


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 上記のように収納スペースに対して同一アイテムをばらばらに格納した場合、そのアイテム品種は二十五品種として扱われ、二十五の収納スペースを占める事になる。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 ▼収納スペースに対して重ねて格納した場合

 

 ○アイテム表示

 <---

  ウーピィの綿毛:25

 --->計1品種25枚


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 それに対し、収納スペースに対して重ねて収納した場合、アイテムは複数所持アイテムとして認識され、一つの収納スペースで上記の例で言えば二十五枚のウーピィの綿毛のカードを一品種として保管する事が出来る。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 ▼収納限度枚数をオーバーして複数所持する場合


 ○アイテム表示

 <---

  ウーピィの綿毛:25

  ウーピィの綿毛

 --->計2品種26枚


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 またこの例のように収納限度枚数を超えてしまった分については、またもう一品種分の枠を取り、ニ品種として扱う必要性が出てくる。

 アイテムの収納限度枚数とはそのアイテムごとに設定されており、基本的に素材アイテムには複数所持できるものが多く、武器や防具などのアイテムには収納限度枚数が設けられていない場合が多い。

 これがARCADIAでの基本的な収納に関する概念である。



 手持ちのアイテムを整理したエルツは、それから一人マイルームで生産活動を始める。

 大量に手持ちした綿織物と綿糸のカードを全てS.Lv4のウーピィの綿ズボンの生産へと費やしていく。エルツはある計算を以ってこの行動に出ていた。期待値を計算するならば、同S.Lvの生産レシピで確率100%の生産を100回行うよりは、上位生産で確率50%の生産レシピを50回(スキル上昇値:0.04 生産回数は確率が50%なので25回ではなく倍の50回となる)繰り返した方が生産コスト的にも効率が良いとそう判断したのだ。実際、素材の消費も現在のレシピの内容で言えば、こちらの方が抑えられる。

 それから、この日約五時間を掛けてエルツは二十六枚のウーピィの綿ズボンの生産を成功させ、S.Lvを3.02まで上昇させるのだった。生産したNQの防具は全て店売りへ、大量に入手していたウーピィの生肉も売却し、一息ついたエルツはギルドへと赴き新たな生産レシピを確認する。


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●生産情報 オススメ★

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【PLAYER INFORMATION】

 PLAYER Elz

 製縫 S.Lv3


 ▼お手軽生産レシピ

 【製糸】ウーピィの綿糸 <<< ウーピィの綿毛 ★S.Lv0

 【裁縫】ウーピィの綿織物 <<< ウーピィの綿糸×3 ★S.Lv1

 【裁縫】ウーピィの綿帽子 <<< ウーピィの綿織物×2+ウーピィの綿糸 ★S.Lv2


 ▼オススメ生産レシピ

 【裁縫】ウーピィの綿靴 <<< ウーピィの綿織物×2+ウーピィの綿糸+青銅の止め具 ★S.Lv3

 【裁縫】ウーピィの綿ズボン <<< ウーピィの綿織物×3+ウーピィの綿糸×2 ★S.Lv4


 ▼上位生産レシピ

 【裁縫】ウーピィの綿服 <<< ウーピィの綿織物×4+ウーピィの綿糸×2 ★S.Lv5


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 そして、その日の夜から琥珀園には、再び生産生活を送るエルツの影が見られるようになった。現実では、学校や仕事といったそれぞれの生活がスタートするこの時間、エルツの生産への熱はますますその高まりを増して行くのであった。


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