【Q&A】ARCADIAに関するご質問について
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今までに読者の皆様から頂いた質問のQ&Aです。何分未設定な内容も多いのですが、ARCADIAという世界を想像する上での助長になれば幸いです。
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●Q:ゲーム稼動初期には記憶消去のシステムは無かったような記述が有りましたように思いますが、その世代、ゲームの情報はネット上に落ちてなかったのでしょうか?
現実世界での情報統制力について。これについては拙い設定で申し訳ありませんが、現状決まっている範囲でお答えさせて頂きます。以下に記す内容は今後の展開により変更する可能性も御座いますので、一応参考程度に、という形で捉えて頂ければ幸いです。
ARCADIAをプレイするにあたって当時のゲーム規定にはこんな注意書きがありました。『ARCADIAをプレイするにあたってインターネット上での一切の情報漏洩を禁止する。この事項に触れた場合、弊社では規定額の賠償請求を行う』
この規定はユーザーにとっては、失礼以外の何モノでもありませんが運営当初はこうした理不尽な規定が存在しました。そしてこの規定こそが謎のゲームと呼ばれるに到った発端です。未来でのインターネットにおける情報統制は現実よりも発達しています。通信端末(PC,携帯)のIDには個人情報の登録が必須となり、現実の匿名性が失われた弊害はあるものの、情報というものの信憑性は増しました。ですが、そんな世の中でも人間というものはあの手この手を使って、当然こんな規定が存在したところで情報は流出します。第一にこの規定は現実での直接的情報交換を規制するものではありませんでした。第二に、こんな規制が存在したところで天文学的に分岐するインターネットの情報網を管理する事は至難である事、またパスワードを掛けて特定ユーザーしかアクセス出来ないサーバーベースまでの監視は現実的に不可能な問題でした。それでも、稼動時のユーザー数が少なかった事、また一般的にはインターネット上でそう容易くは見られない環境が成立した事で、情報漏洩の規制はある程度成果を収める事が出来ました。しかし、これらの問題として平行して起こった出来事が、UTFPUS(無意識的狂的発作性幻想原理乖離症候群)、通称アトパスです。この病にかかった者は、現実とゲーム世界の区別がつかなくなり、一種の錯乱状態に陥ります。死亡者まで引き起こしたARCADIAの弊害とも言えるこの事態を、重く見たD.C社は先で言う情報管理の問題も含めてユーザーがゲーム内で体験したあらゆる記憶を削除する方針を決めました。
これが現状でのARCADIAの情報統制の経過となっています。ですが、何故D.C社が開発当初から、ここまでして情報統制を徹底したのか、その真相は謎に包まれています。
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●Q:「Naked On」はPBを一々展開するのでしょうか、それとも自動でしょうか?
ARCADIAではNaked Onというボイスコマンドを宣言し、さらにPBを開きNaked Onのアイコンをクリックする事で初めて全裸になれます。当初はNaked Onと宣言するだけで全裸になる設定を考えていたのですが、これだと事故が多発するだろうと考えました。下手をすれば街中で全裸になる輩が出てもおかしくありません。というわけで少々面倒臭いのですが、いちいちPB上でボイスコマンドの許可/非許可を二重確認する方式をとらせて頂きました。
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●Q:Naked Onによる性行為の自由性、セクハラ問題についてはゲーム内においてどの程度の管理認識があるんでしょうか?またプレイヤー間における相互干渉能力についても、どの程度まで影響可能か教えてください
プレイヤー間でどこまで相互干渉が可能なのか、確かにこの問題を看視すると由々しき問題が発生する事態が考えられます。
お察し頂けた通り、この世界でのプレイヤー間の相互干渉能力は現実と変わりありません。ネットセックスも規約として認められているこのARCADIAの世界で、強姦対策など、性犯罪に関する対策は必須です。とりあえず、現状の性犯罪対策としては、まず衣服の着服方法にキーポイントが一つあります。この世界では衣服の装備は常にパーソナルブックを通して、又はボイスコマンドを使う事で変更出来ます。それは、つまり裏を返せば、服を具現化された状態で脱ぐ事は出来ない、すなわち強制的に他人から脱がされる事は無いという事になります。パーソナルブック上で装備をオールフリー、つまり無装備にした場合は、下着を着服した状態となります。故に全裸となる方法については、本人がNaked ONを唱える以外に方法はありません。
ただ、さらに突き詰めれば、元より性犯罪とは恐怖によって相手を支配する事にその危険性がありますので、強制的に相手にNaked Onを発動させる事も可能ですよね。そこで、この問題を解決するために、ボイスコマンドにEmergency(緊急事態)というコマンドを設けました。このコマンドについては本作(7/11更新分 第三章S17)にて説明がありますが、簡単にここで説明させて頂きますとGMへの緊急救援メッセージとなります。
このコマンドを設ける事で、たとえNaked Onを迫られる事態があったとしても、Emergencyを使う事でGMを呼ぶ事が出来るという理屈です。強姦という性犯罪に対してはこの世界では例外なく強制退会という形を取らせて頂き、またその他この対応では防げない、軽度の性犯罪についても厳しい対応措置を取らせて頂く予定です。現状としてゲーム内で起こった犯罪はゲーム内でしか裁けない体制となっていますが、読者の皆様から頂いた貴重な御意見を参考として、いずれはゲーム内と現実で犯罪に連動性を持たせたいと思います。ですが、そうなるとまたいくつか問題が。例えば死という概念そのものが異なるゲームと理想の世界において殺人というものの罪のその犯罪定義はどう捉えるのか。また根本的に記憶が現実に持ち帰れないという現状のシステムでは非常に難しい状況となっています。
この検案については具体案が固まり次第、バージョンアップという形を取り物語に組み込ませて頂こうと思います。
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●Q:魔法のバリエーションが現状少ないように思いますが、今後追加される予定はあるのでしょうか?
現時点では登場魔法はまだ数少ないですが、少しずつ増やして行きたいと思います。また足りない分についてはバージョンアップという手法を採りまして随時更新していきたいと思います。攻撃(各種属性攻撃・ステータス変化攻撃)、補助(ステータスサポート・壁系)、回復(HP回復・バッドステータス治療)など様々な魔法を登場させる予定です。御期待に添えられる様頑張らせて頂きます。
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●Q:ログイン中、現実での身体管理はどうなっているのでしょうか?
ログイン中、現実での肉体はどうなっているのか。これについてもここではまだ詳しくお話する事は出来ません。申し訳ないです。現状話せる範囲でお話させて頂くと作中では冷凍保存という言葉を出していますが、現実では脳のみ、さらに詳しく言うと脳を纏う電気信号のみが働いている状態となっています。本作ではこの状態において、人間の身体は完全な冷凍仮死状態に陥っているものとし、生体活動は限りなく停止に近い状態、故に代謝機能も抑制され、従ってトイレも行かなければ生体活動に必要な栄養分を採る必要もありません。製品諸注意では現実で3日間(ゲーム時間では72日)おきのログアウトを推奨していましたが、それはあくまで注意書きなので、詰まる話、それ以上の長期プレイも可能ではあります。現実の科学技術ではかなり無茶な設定ですが、それも未来であれば可能になるかもしれません。そんな想いから本作品は現実よりも少し未来のお話を描かせて頂いています。
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●Q:ARCADIAの市場形態について、ややモデルが単純化され過ぎているような気がしますが、今後、商業媒体の追加はあるんでしょうか?
本作品を執筆するにあたって、いくつか頭を悩ませるポイントはあるのですが、その中でも、特にネックになっているのが、この「マーケティング」の問題です。一体どれ程の価格を設定すれば正常に市場が機能するのか、またプレイヤーの資金が市場循環するのか、これが現実ならば、少し言葉は古いですが神の見えざる手ならぬ機能が働いて、需要供給に合わせて価格が自然と本来あるべき値段に落ち着くのでしょうが、創作の世界ではそうは行きません。価格の設定を誤れば、それは物語では致命的なミスとなって追々跳ね返ってくる事になります。
そういう意味で、従来のオンラインゲームであれば、クエストやオークション、転売、バザー、闇市など様々な商業モデルが存在していいはずなのですが、本作品では現状、極力そうしたモデルは省いています。商業モデルが増えれば増える程、当然ながら市場は複雑化します。現状では、そうした市場の全てを描ききる事は困難なため、単純に狩りをして素材を売ってお金を得るといった狩猟生活を基本とする事でなんとか均衡を保っている状態です。
ですが、仰る通りです。ただ素材を売ってお金を得る、そんな単純なマーケットにはあまり魅力がありません。私がプレイヤーならそう思います(笑)金策の方法が狩りだけでは面白くありません。ここに商業という手法が加わって色々な「駆け引き」が生じてこそオンラインRPGの醍醐味ですよね。
現状は、狩猟生活を描く事で精一杯ですが、ご提案頂いた商業モデルはゲームの世界でいう「バージョンアップ」という手法を取る事で実現の方向に動きたいと思います。私の力量で、そんな複雑なマーケットが描けるか正直不安ですが、精一杯頑張らせて頂きたいと思います。
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●Q:資金稼ぎに対して、武器や防具の物価の価値があまりにも高い気がするのですが?
この世界では、武器・防具はかなり高めの設定ですが、耐久消費財では無く、一度買えば永久的に使える仕様なので、売りにさえ出さなければ固定資産とも言えます。ただし売却額は購入額の10分の1なので、売却価値を考えるとやはりバランス的に疑問が残る点はあります。ですが第三章よりオークションが導入されたので、ある程度状況は緩和されたかもしれません。また、CITY BBSでアイテムトレードが可能なので、現状ではこの辺りを使って今後個人取引を演出したいと思っています。
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●Q:ARCADIAの世界には生産系のシステムはないのでしょうか?
現状ARCADIAには生産系のシステムはありません。素材の利用法と言えばクエストに使うか売るかしかありません。ですが、是非とも生産系のシステムは入れたい要素の一つですので、バージョンアップという形をとりいつかは導入したいと思っています。現状は下手に導入すると生産系のシステムを導入した事で複雑化する市場を描ききれるか実に不安なので、導入を見合わせています。ですが、いずれは導入する事をここでお約束させて頂きます。
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●Q:HPの自然回復について言及が無かったと思いますが、この点についてはどうなっていますでしょうか?
これについては大変申し訳ありません。本来ならもっと早くに描くべきだったのですが、ここまで来てしまいました。自然回復というものの定義について少し悩んでいたのですが、現状は、HPは10秒に1、SPは20秒に1回復、つまりHPは1分で6、SPは3回復するというシステムとなっています。回復はボイスコマンド「Healing」を宣言する事に開始され、その定義は『半径一メートルの円内で武器を持たずに止まる事』としています。武器はHealingを宣言した時点で自動解除されます。またHealingを宣言した時点での円内から出た場合、その効果はキャンセルされ、通常モードへと切り替わります。
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●Q:武器の弓ですが、矢は自動供給なのでしょうか?
お察し頂いた通り、弓矢は自動供給となっています。弓矢ごとに供給上限数と供給速度が決まっており、弓矢を抜いた時点から再供給カウントが始動します。これによって弓という武器の性能に特色を出していきたいと思っています。低威力ではあるものの無制限に撃ち続けられるものもあれば、一分間に一本しか供給されない代わりにクリティカル的な威力を持つものなど、これは極例ですが、詳細についてはまた作中で描かせて頂ければと思います。
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●Q:戦利品カードは一々PB開けてしまうんでしょうか? 乱戦時は回収が大変そうですね。
現状では非常に面倒ですが、PBをいちいち開く方式を取っています。自動回収システムもいいですが、カード保有の上限数が100枚と決まっているので、そうなると勝手に回収される場合の定義が色々と必要ですね。
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●Q:戦利品の横取り行為は可能でしょうか?
拾得物の横取り行為は現状可能です。ただし、この横取りを防ぐための対策も現在考えています。こちらも詳細が決まり次第、本文にて公開させて頂きたいと思います。
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●Q:「黒硝石」とは何でしょうか?「黒曜石」とは別物ですか?(第二章S2参照)
申し訳ないです。ご存知ないのも無理ありません。完全なる創作です。本作品中には現実には存在しない完全なる造語が幾つか含ませてあります。
初めは黒曜石という形で出そうと思ったのですが、黒曜石というとちょっと物語終盤の強力な武器に使われる鉱石というイメージが強かったので、ここではただ単純に黒くて光沢のある鉱石が欲しかったんです。なので「黒」に硝子の「硝」をとって黒硝石と名付けました。少し強度的には脆そうな名前ですけど、そこは不問という事にして頂ければ幸いです(笑)
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●Q:香水の効果についてですが、弱属性のモンスターを引き寄せるのはノンアクティブでも効果はあるのでしょうか?
香水は現状ノンアクティブ・アクティブ関係なく効果があります。ただし、ノンアクティブの場合は引き寄せた場合、攻撃はしてきません。ただ彼らは好奇心を持って近づいてくる事になります。ただし、これらの効果についてはある条件があります。それは対象モンスターが嗅覚を持っている事です。例を上げるとBlack BatやMoocatのような嗅覚を持つモンスターに効果はありますが、Shamelotのような嗅覚を持たない生物に効果はありません。
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●Q:東エイビスと西エイビスの平原の境目には何があるのでしょうか? 東と西の平原を行き来する事は可能なのでしょうか?
東エイビス平原と西エイビス平原はSt.Luis(セントルイス川)と呼ばれる大きな川によって隔てられています。この川にはいくつか支流も存在し、エルツが目指したラクトン採掘場も、街からこの支流に沿って北上した先に存在します。源流をさらに北上した先は山脈で囲まれており、現状、街の東西の門以外から、東と西の平原を行き来する方法はありません。
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以上、何かご不明な点などがありましたら御感想欄やメッセージなどでお気軽にご質問下さい。何分拙作ではありますが、今後もARCADIAをよろしくお願い致します〆