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先生始めました。by勇者  作者: 雨音緋色
勇者、指導する。
15/110

2-7

ナツメが特別カリキュラムを行うクラスに任命されてから一週間後。

校門付近にある学生掲示板に特別クラスに選ばれた生徒の名前が張り出された。


3年Sクラス ルナ・オークス

3年Sクラス 御堂鈴蘭ミドウスズラン

2年Sクラス ハルト・ジョンソン

2年Sクラス 御堂楓ミドウカエデ

2年Bクラス 龍膳大吾郎リュウゼンダイゴロウ

2年Cクラス 孫春詠ソンシュンエイ

2年Cクラス 孫妃ソンキ

1年Sクラス 夢見心菜

1年Aクラス 霧雨時丸

1年Dクラス 炎堂凛音

1年Dクラス ミリアム・J・オリンピア

1年Dクラス 御堂桜


以上12名を特別クラスに選抜し、また担任としてナツメ・レイニーデイ魔法学講師を任命する。


でかでかと張り出された紙を見つめる生徒達を他所に、張り出された本人達は事前に伝えられていた為冷静な対応をしていた。


しかし、マスコミ部の面々は各々の生徒に張り付き取材をしており、選抜生徒達は逃げ回るようにクラスの中へと逃げ込んでいた。


特別クラスには秘匿性を込めた意味で選抜生徒とナツメ、藤堂と各国の首脳クラスや国家魔法使い以外の入室は不可であり、中の様子や授業の内容は外に出さないよう言われている。

そして、模擬の時にその実力を遺憾なく発揮し、実力を見せる形を取るらしい。


それらを聞いて選抜されてない生徒は特別クラスとの戦闘に当たらないよう祈る様に呟いていた。

とは言え、現時点でも各々尖った魔法使いである以上、この時点でほぼ優勝確実である事は間違いない。

なので、全校模擬とは別に魔法使いの中でも優れた人材が集まるリーグの最下層であるマイナーリーグにも挑戦する気でいると噂されており、最終目標はトップリーグに生徒を送り出す事であるらしい。


そしてその噂は職員室にも出回っており、ナツメも朝から色々な教師に突っ込まれていた。


やがて、興味津々な先生から解放されるとすぐさま特別クラスへと向かいホームルームを始める。

学年を問わず選ばれた生徒達は心なしか緊張した面持ちでナツメの言葉を聞いており、普段から良く一緒に居る1年ですら真面目な表情をしていた。


「まぁそんなわけで次の時間からは早速実戦形式で練習する。ちなみにこのクラスの生徒は完全にプロリーグでも通用するレベルは勿論、魔王の様な者が再び現れた時の為に俺と一緒に闘える人材として呼び寄せるつもりだ。命に関わるかもしれないが全員依存は無いな?」


ナツメの問いかけに一瞬沈黙が走る。

しかし、このクラスで現状一番力のあるルナが強く頷いたのを皮切りに、全員が同意した。


「よろしい。ではこのクラス専用の訓練所があるから皆、俺について来るんだ。」


それだけを告げるとナツメはテレポートを行い、その場から消えた。

しかし、生徒は誰一人としてテレポートを唱えず、右往左往している。

と言うのも当然である。なぜなら、テレポートは一度も訪れていない土地にはできない。

更に、他人への直接テレポートは相手側が許さない限り行えない。つまり、訓練所へたどり着く事が普通では不可能な状況からテレポートでたどり着く。

それはとても難しい事であり、ナツメ式の最初の関門であった。


「冷静に考えましょう。この試験、必ず抜け道はあるはずです。この中に魔力探知を行える人は。」


このままでは埒があかないと踏み、ルナは早めにアクションをかける。

その声に数人反応し、手を挙げた。


「ありがとうございます。では鈴蘭さん、孫兄妹、オリンピア嬢の3人。よろしくお願いします。行動開始で。」


かくして、初日の指導がスタートした。

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