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女神降臨Ⅱ  作者: 塔子
21/69

【21】

――そして、時は流れる。流れ続ける。



毎日、欠かす事無く神への祈りを捧げる。


瞳を閉じて、心を無にして、神の声を聞く。


神の声はいつも優しい。


わたくしを労い、慈しみ、慰める。







今日で、わたくしも50歳。


大巫女には年齢なんて意味を成さない。ただ、50年生きてきたというだけ。


だから、祝ってくれる人なんて誰も居ない。


確かに、この歳にもなって祝って欲しいなんて思わないけど。


いつも傍に居てくれる一人の巫女が、書類を手にわたくしの元へ。



「大巫女様、来期分の見習い巫女の名簿です」



巫女となっても、大半は結婚し神殿を去って行く。


わたくしのように戻ってくる巫女は居ないに等しい。


だからかしら?


光の神は一人の巫女を選び、不老不死にして傍に置くのかもしれない。


書類に目を通しながら、そんな取り留めの無い事を考えていた。


ふと、ある名前に目が留まる。



“グリンダリア”



父“不明”、母“病死”



きっと、両親を亡くし、身よりも無く頼る者も無く、見習い巫女として来たのだろう。


そういう巫女も中には居る。


でも、父親が“不明”というのが気になった。


わたくしは、先ほどの巫女にこの“グリンダリア”を連れて来るようにと言い渡した。



「失礼します、大巫女様。グリンダリアです」



そう言って、部屋に入って来た少女は――わたくしの予想を上回る容姿の持ち主だった。


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