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不死が死にまくりとは何ぞ?  作者: 我何画何我
2 国の中の探検
12/15

「この参加は強制ですね?」

「【青眼ミライも紅眼カコも】」



 そう言うとヒリューは目を閉じて黙り込んだ。サナもおとなしくその様子を見守っていた。



 ▼ ▼ ▼ ▼ ▼


 会議?             戦争?            なんだ?誰だ?       龍?でかいな・・・          ネクロだ・・・


 ▲ ▲ ▲ ▲ ▲


 夥しい量の情報が頭の中に流れ込んで来る。


「・・・っ!」



 目を空けたヒリューの眼は右目が青色、左目が赤色になっていた。

 ヒリューはそのまま黙っていた。


 やがて口を開いた。



「やっぱり視るものじゃないな・・・頭が痛い。知らなくていいことまで知ってしまうからな・・・」

「それで何が視得たんですか?」

「入りすぎる情報を頭がブロックしてるから途切れ途切れになるけど。戦争が起こる。このままだと周辺国全てを敵に回すことになりそうだよ。回したっていいけどさ。誰かが殺される。暗殺者とおぼしき人がいたからきっとそうなのかな。巨大なドラゴンがいた。でっかな・・・剣を・・・もっt・・・」



 ドサッ


 その場に崩れた。



「ちょ・・・せ・・・い!へ・・・くだ・・・!」



 その声は届くことなく意識を失った。





 □ ■ □ ■ □



 目が覚めると普通に城の自室だった。



「・・・?」

「・・・罰は今回見逃してあげますよ。まったく、抜け出したままなんて考えられないですよ」

「ジッツか・・・悪かったとは思うけど僕らをあまり子供扱いしないで欲しいな。そろそろここにおける準備も終わりそうだし」

「準備・・・?ヒリュー様。その気絶の症状からして未来予知系統のスキルを使いましたね?それも期間特定ではなく不特定に」

「全てお見通し、というわけか」

「知識でですよ。もっとも見るのは初めてですが」

「ジッツ。戦争が起こるから兵の準備を悟られないように行っておいてくれ」

「畏まりました」



 外出から7日が経過していた。

 しかし帰ってきた日は期日通りだったので丸2日寝ていた計算。時刻は昼を示していた。

 ジッツが出て行くのを確認すると大きくため息をついた。

 用意された紅茶を一口飲んで呟く。



「戦争、か・・・できるだけ敵を作らないようにしたいな・・・」

「さあヒリュー君。戦争における戦いはゾウの蹂躙とは行かないんだぜ?」

「もう驚かない。後ろを向いたら絶対にあnブバッ!」

「うわ!危ない!」



 そりゃ吹くでしょ。いつものように振り向くとそこにあったのはいつもの微笑みを浮かべた顔ではなく某猫型ロボットのお面を着けていたら。



「ここまで笑われるとは思いもしなかったなぁ」

「う・・・嬉しそうだね・・・」

「何を視ることができたかは聞かないけど一つ言っておくよ。未来はいくらでも変わるから全て信用したらだめだよ」

「そうだね。それは使う者が一番理解してるつもりだから大丈夫」

「ならいい。さて、鼻☆塩☆塩」

「何さ。今のネタわかった人どれくらいいるんだか」

「あとは指パッチンとともに時間を止めれたら完璧なんだけどなぁ・・・それはおいとくとして、今後についてだけど力を使えるようにしとくことを忘れないように。で、面白い話を持ってきたよ」

「何?そういうと嫌な話ばかりな気がするんだけど」

「ひどいなぁ。まあいいや。今回は仕事名義で行ける話だよ。この国は闘技場認めてるっけ?」

「いや、許可はしてないはずだけど」

「それを潰しに行くのはどうだい?」

「ふぅん・・・戦いのレベル低かったら呆れるね」

「それこそ未来を視たら?」

「やめておくよ。もう一回気絶なんてしたくない。行って来ようかな」

「それはいいけどしっかり仕事の内容を伝えておくこと。場所なんだけど・・・!来ちゃったみたい」



 消えた。場所は一番大事でしょ。

 ノック音のあとに入ってきたのはサナだった。



「起きたんですね」

「ああ、仕事できちゃったから行かなきゃな」

「おや、あの仕事嫌いで脱走さえする先輩が珍しい。それよりもあのあとはいろいろ騒いでましたよ~帰って来るなり伸びてる先輩をどうするかとか勝手に何日も抜けていたこととか、ギルドに届けてくるだとか他にも・・・」

「悪かった」

「ん、よろしい。で、仕事とは?」

「闘技場潰し。簡単でしょ?場合によっては荒らしてくるだけになるけど」

「わかりました。書類の用意しておきますね」

「まかせたよ。こっちは今回は国王名義・・・・で出るから変装の用意をして来る」

「前半でバレないようにしてくださいよ」

「ばれるのは終わってからだけでいいよ。【虚偽トゥルー真実ライ】は使わないし」

「で、場所は?」

「わからない。シラナイ。コムギコカナニカダ」

「やれやれ・・・あるのは事実なんですよね?」

「この情報に間違いはないよ」

「【探空ソナー】・・・・・・東側・・・国境付近です」

「ありがとう。準備しておく」

「あ、明日開催です」

「ちょwそっちも急いでね」





 結局出発できたのは夜になってからだった。マント付きのフードを深くかぶり顔が見えないようにし、服装は軽さを重視した鎧。【時絶クロッカー】で時の流れを遅くさせて村に向かうことで問題なく村には入れたのだが。

 閉められている門を開けてもらい通ると複数人の男に囲まれた。



「ここに来たのなら来てもらう所がある。ついて来い」



 そこには地下に続く道が出来上がっていた。村に入り日との人数的には変わりがないため気づくことはなかったかもしれないがこのときヒリューは一枚の資料を思い出した。


(通りで食料品などが多く入ってたわけだ)


 時折この村には不自然に食料品が入っていた。この現状を見るまでは気にしないでいたが地下に案内されるとそれを理解した。



「この参加は強制ですね?」

「ああ、その通りだ。小僧。逃げることはできないぜ?部屋には封印がかけられているから俺たち以外は出入りできねえ」

「(不可能じゃないけどね)なるほど。勝利条件と敗北条件を教えてください」

「物分かりがいいな。いいだろう教えてやるよ。降参は相手が認めたときのみありだ。それ以外は死ぬまで戦う。当然死んだら負けだ。死亡の確認が取れるまでは追撃できねえ。もしくは運良く気絶して戦闘不能にでもなれば死なずに敗北だな」

「要するに相手の死亡確認、および戦闘続行不可能確認、降参を受諾が勝利条件ですね?」

「そういうこったな。まあ、頑張れよ。賞金はかなりあるぜ?」



 部屋にはトイレとベット、明かりを付けるランプと呼び出し鈴、砥石があった。

 眠いのでそのまま寝ることにした。





 翌朝堅いベットから身を起こすと開催の騒ぎが耳を衝いた。うるさい。


 前日にルールを確認させてもらった。

 どうやら所持できる武器は鋼の武器までらしく、スキルの使用は自由。

 用事がある際は鈴で呼ぶこと。

 食事は3食ある。

 戦闘開始1時間前には伝達がされる。

 武器や防具は戦闘前と戦闘後に出入り口の所の商人で買い物ができる。

 回復道具の使用はその商人から買った物に限る。

 倒した相手からアイテムを貰うことはできない。

 他の人の戦いは見ることができない。

 他の人から話を聞くのは自由。

 etc…


 ふぅ、とため息をついた。ヒリューからしてみたら既に武器の時点で抜け道があるからだ。

 呼び出し鈴をならして反則を取られる前に聞くことにした。



「どうした小僧?今更怖じ気がついたか?」

「いいえ。スキルは自由、武器は鋼の物までとありますけどスキルで生成及び出現した武器はどうなるんですか?」

「それも反則扱いだな。反則したら封印されて殺される。まあ違反とか敗北しねえこったな」

「どうも」


『30番、一時間前です』



 僕の部屋に響き渡った音声を確認するとスキルで鋼の剣を出し、念のため売っている鉄の剣を購入した。



「何だよこんなチビが最初の相手か?」



 暗い廊下を出るとたくさんの明かりに照らされた闘技場が現れた。半径50m程の演習には高い壁がありその上には大勢の観客がいた。

 舞台には所々障害物となるような鉄くずの山があった。

 目の前には身長2mはありそうな大男がいた。簡単な鎧しか着ておらず、筋骨隆々としていた。

 地面にまでつきそうな大きな大剣を背負っている。



「やれやれ、だ。抵抗されると面倒くさいからあっさりと殺されろ」

「それは嫌ですね。そんなことよりおじさん降参してくれますか?認めますから」



 大男は首を横に振ると背中の大剣を抜いた。

 ヒリューは黒いオーラを気がつかれないレベルまで薄めて片手剣用の鋼の剣を右手に構えた。

 左手には何本ものナイフを指の隙間に構えていた。


【青眼と紅眼】ミライもカコも

時間系スキル


未来もしくは過去を視ることができる。本来の使い方、というものがあるわけではないが、今回のヒリューが行った使い方は副作用のようなもの。相手の攻撃を先読み、一瞬前の動作を振り返る、などと近い時間を視るためのもので、長い先を知るために使うようなことはするべきではない。



【探空】ソナー

空間系スキル


探すものの空間座標を特定するスキル。インターネット検索ばりの性能。

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