「中ボスフラグゾーンwww」
「なんでですか!なんでなんですか!?何でサナだけビリビリ喰らってるんですか!?」
問い詰められるヒリュー。まあ当然だよね。
しかしその返答は至極あっさりとしており、
「電撃が伝わりきる前に倒しきれば問題ないでしょ?別に電気が必ずしも光の速さで動くとは限らないから」
「いえ、限りますよ」
「諦めろ、ここは元々とは違うんだ」
「そんなことよりもそちらの方はどうするんですか?」
「ああ、スレッドさんどうしますか?今すぐに帰ることも可能ですよ?」
「転移スキルはありますからすぐにでもギルドに戻れますので」
「助かるよ。お願いしてもいいかな?」
「「いいともぉ」」
「【転送】、ザグナンド中央ギルド」
スレッドをギルドの前に転送すると2人は途中で見つけた山の中腹あたりにある洞窟を目指した。
サナはこの山に至るまでにしていた会話を思い出していた。
「ところで先輩、さっきのギルドについて教えてください」
「ああ、あれね。まずはギルドカードはだいたい小説見てイメージあるかもしれないけど他人に渡したりしても本人の手元に一定時間の経過で強制的に戻って来る。悪用はできないようにもうちょっと細かいらしいけどさ。これが無くなるのは本人が完全に死んだ時だけでそれはギルドに伝わる。
それと意外と近代的に近い働きがあってさ、あの 依頼確認のカードあるじゃん?あれ実はほとんど意味がないんだよね~」
「え?」
「あくまでアレは見かけだけの存在。紛失したって消滅するだけでギルドカードから出現するからさ。ただ、カードは必要になる。ああ見えて実は凄く高性能なんだよ。カードの周辺にある生命反応いや、どちらかといえば魔力だね。それに対象別で反応してるから倒したかどうかわかるようになっている。おまけに地球にいた頃の言葉を使うけどAIを搭載してる。合成音声も入ってるからそれで依頼の達成や違反も伝えられる。それどころかGPSのように位置、座標特定までできるから正直科学的すぎるんだ」
「でもこの世界にそんな技術は見受けられませんでしたよ・・・?」
「そう、そこなんだ。ネクロに聞いても『そこはどうやっても教えられない』の一点張りさ。以上、ネクロからの知識に少し解説加えた感じ」
「先輩、ギルドに戻らなくてもいいんですか?」
「大丈夫。依頼の達成期間内に戻ればいいから。・・・よし、見つけた」
そこには高さ幅ともに2m程の洞窟があった。
奥深く見えるが仄暗い程度の明るさがずっと続いているようだった。
2人は歩を進めた。
「何もいませんね」「油断するな、とかフラグになりそうだよw」「確かにそうですね。しりとりでもしますか」「よし、じゃあ僕から」「いいえ、サナからです。ルールはカタカナ縛り。『リール』」「『ルーペ』」「『ペット』」「『ト◯ポ』」「『ポケット』」「『トング』」「『グ◯ト』」「ト・・・しつこいな!『トリガー』!」「『ガーネット』」「『トンボ』」「『ボルト』」「ト・・・『トグル』」「『ルート』」「『トス』」「ス・・・『スマート』」「(あ・・・ktkr)『トマト』」「あ!返しましたね!」「よっしゃ!」
しばらくすると広間に来た。しかしまだ先が続いている。
「中ボスフラグゾーンwww」
「どんなの来ても平気でしょうけど」
『ガァァァァアアァァァ!!!!』
「「!」」
「ドラゴンキター!レッドドラゴンじゃ物足りなかったんだ」
「この世界初の戦闘(vsドラゴン)です」
現れた緑色の西洋系なドラゴンに対峙する2人。剣を構えると雄叫びとともに突っ込んだ。
「「『うおおおおおおおおおおおっ!!!』」」
「【一閃】!」
「【投閃】!」
『ヴォォォォォ!』
ドラゴンのブレスの予兆を読んで持っている剣を投げつけると炎のブレスは二つに分かれて空いた空間をサナが剣を構え突っ込んで行く。ブレスを吐ききったドラゴンは動けずにもろに喰らった。
「流石に堅いですね・・・」
『ガァァァ!』
鱗は大きく傷はついていたがその内側まで斬り進めなかった。怒りの矛先がサナに向いた。
「【斬闇】」
『グガァ!?』
視界の外からの攻撃。背中を大きく斬られたドラゴンが大きくよろめき転倒した。
飛び散った血は何気に避けきっていた。
「なーんだ。こんなものか」
「がっくりですね」
「【解体】」
倒し終えたあとにヒリューがそう呟くとドラゴンの死体はきれいに光の粒となって消滅した。
「なーんか嫉妬・・・」
「どうして?」
「だって先輩は何かと便利なスキルばかり持ってるじゃないですか」
「最悪に不便なスキルを持っていたとしてもかい?」
「へ?」
「この世界の常識にとけ込めたのも、そして死にやすいのも全てスキルのおかげでスキルのせいだから」
「疑問にしたことがなかった・・・なんでそんなスキルを受け入れているんですか」
「スキル名【死神の祝福】。漢字そのまま読む珍しいスキルだよね。それはさておき。これが元凶だよ・・・「回想には入らせないぜ?」うおわ!?」
「あ、ネクロさん」
「やあ、久しぶり「ひどいよ〜(ゴスッ)ごふぅっ」残念だけど今日はこの先に進ませないよ」
「あ・・・先輩死んだ・・・なんでなんですか?」
「まだここに来るべきじゃない。行くというのなら・・・全力で喰い止める」
ゾワッ、とするような何かが肌を伝わった。いわゆる殺気というものだろう。本気で言っていた。それ故の威圧。
「それでも行こうとするならば?」
「たとえヒリュー君。君であっても全力で封印を架ける。面倒なことにはしたくないのは同じだろう?さぁ、今日の冒険はここまでで終わろうか」
「・・・そうだね。サナ、帰るよ。本気で戦われたら敵いそうにない」
「冗談うまくなったね〜どうやったって勝つのは君の方じゃないのかい?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「やれやれ、だ・・・何が目的かわからないよ」
「同じようなことを前の話で言われたよ」
「言った覚えはないけど?」
「あっちの話さ。手ぶらで帰らせるのもなんだからお土産話、いや置き土産話でもしてあげるよ」
「嫌な予感・・・」
「ああ、サナちゃんには関係が及ぶ心配がないとは思わないけど今の所大丈夫。なんだったら返り討ちにしてもいいけどさ。ヒリュー君には近いうちに戦ってもらう相手がいるから。以上」
「・・・いつ頃」
「さぁね。それじゃ帰りたまえ。それとも見送りがいるかい?」
「【転移窓】。戻りましょう」
「ネクロ・・・一つだけ聞かせてもらうけど狙いは何だ?戦うことに関しては問題ないと思うけど・・・」
「あえていうなら君の強化。それじゃあね」
ネクロはそう言うと煙のように消えた。
「・・・・・・」
「先輩?」
「本当はこういうの嫌いなんだけどな・・・覚凪、未来って視ていいものだと思うかい?」
「うらやましい、なんて思ってはいます。そりゃああれば自分や周りの先を知ることができますから」
「僕はね、最初はそう思ったけど人生何が起こるかわからないから面白いと思うんだ。だけどやっぱりそうも言ってられない時もある。自分じゃ振り切れないから命令して欲しい。『能力を使え』って」
「・・・はぁ。先輩って心弱いんですね」
「どーせ弱いさ。適当なだけなんだからね」
「能力を使いなさい」
「【青眼と紅眼】」
【転送】ムーブ
空間系スキル
重要拠点となる場所にのみ飛ばすことができる。ランクとしては中級ランクの能力。
【投閃】ライトスロウ
攻撃系スキル
高速で持っている武器を投げつける。【一閃】同様、追加威力に期待はできない。
【斬闇】ダークラッシュ
闇系スキル
闇を纏った一撃をぶつける。名前こそ『斬』だが、別に拳でも杖でも棍棒でも問題ない。
初級なスキル。
【解体】バラバラ
木系スキル
セールスマン『この世界における素材の回収方法は本当に解体をしなければならない、それにお困りのあなた!このスキルを使うことによって楽々と倒したモンスターや落ちている鉱石、その他諸々を一瞬にして素材として手に入れられます!』
【死神の祝福】しにがみのしゅくふく
???
現段階では紹介しません
【転移窓】ワープホール
空間系スキル
空間に窓のようなものを作り出し、消滅するまで人がそこに何人でも移動できる【転送】の上位版。
【青眼と紅眼】ミライもカコも
時間系スキル
次回登場予定。




