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召喚されたけど要らないと言われたので旅に出ます。探さないでください。【完結】  作者: 寿明結未(ことぶき・あゆみ)
第二章 女王陛下からの依頼で、獣人の避難所を好き勝手してやります!!

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63 王国記念祭の日、俺とカナエはついに、一歩を踏み出した。

お越し下さり有難う御座います。

本日三回目の更新です。

明日も朝8時より更新致しますので、応援よろしくお願いします!

俺は今こそと、緊張しながらカナエを呼んだ。



「カナエ」

「ん?」



――果して、上手く行くだろうか?

上手くいかなくても、前に進むのみだ!!



「高校卒業、おめでとう!!」

「――ありがとう先生!!」

「その、もう異世界にいるし、先生と生徒と言う訳でもなくなったわけだが!」

「はい! お取り置き、貰って頂けます?」



照れ笑いしながら口にしたカナエに目を見開き、俺も頬を染めて微笑んで頷くと、空間収納から指輪の入ったケースを取り出し、蓋を開けて指輪を見せる。

この日の為に買った二つのリングの入った指輪ケースだ。



「お取り置きを貰い受ける。結婚を前提に」

「――本当!?」

「揃いのペアリングだ。左の薬指を出してくれ。売約済みとして付けておきたい」

「~~~もう今死んでもいい!!」

「死なれたら困るがな!」



そう言って純プラチナに小さなピンクダイヤの入った指輪をカナエの左薬指にはめると、カナエは目から涙が零れ落ちそうになりながら見つめていて、感動しながらもう一つ入っている指輪を取り出し、俺の左薬指にはめてくれた。

箱を空間収納に入れ、カナエを初めて抱きしめる。

驚くカナエだったが……こんなにも小さくて細いのに、ずっと俺について来てくれて頑張ってくれてたのだと思うと、申し訳なさと愛しさが込み上げる。



「……この異世界で、とびっきり大事にしたいと思う」

「………」

「これからも、ついて来てくれるか?」

「……勿論です」



その言葉に、お互い顔を近づけ口づけを交わし、もう一度今度は強く抱きしめた。

――もう離せない。

――君だけを大事にしたい。

無論皆も大事だが、その中でも一番に大事にしたいと心の底から思えた。

俺は意外と独占欲が強かったんだなと苦笑いし、カナエの額にキスすると、二人で暗くなるまで高台で過ごし、城から花火が上がる様を見て、新しく始まる一年を二人で祝った。



「さて、帰るか」

「そうね、瞬間移動でビュッと!」

「じゃあビュッと帰ろう」

「はい!」



俺に抱き着いたカナエを抱きしめ、瞬間移動して拠点前に到着すると家の中に入り靴を脱ぐ前に――。



「おかえりなさーい」

「ただいまテリアナ」

「お帰り!」

「ただいまテリー。皆は?」

「今日はお祝いだからって、テリアねーちゃんとロスターナが気合入れて料理作ってて」

「「あ――……」」

「そうだ、お祝いにケーキ出してくれよ! でっかいのがいい!!」

「じゃあ今日はケーキも出してお祝いだな!」

「そうね!」

「あれ? 二人共指輪なんかして……もしかして!!」

「「ふふふ」」



そう言って指輪を二人で見せると――。



「大変だ――! 先生とカナエねーちゃんが結婚した――!!」

「「「「なに――!?」」」」

「待て、まだ結婚はしてない!」

「そうそう、結婚前のお付き合いなの!」

「違った――! 婚約だった――!!」



その声にダグラスとエリーナがいち早くやってきて、とてもお祝いされてしまった。

まだ靴も脱いでないんだが。

「取り敢えず靴を脱がせてくれ」と苦笑いしながら伝えると、靴を脱いで家に二人して上がり、やっとリビングで皆にお祝いされた。

まぁ、約一名拗ねてたが。



「いいっすよねー? 相手がいてさー?」

「なぁに~? キクチくんには私がいるじゃなーい?」

「男より女の彼女が欲しいっす」

「ま、贅沢だこと。だったらもっと男を磨きなさいな」

「畜生!」



そうロスターナに論破され、菊池は泣いていたがそれはそれだ。

皆指輪に興味津々で、「こんな綺麗なの初めてみた」と女の子は特に目をキラキラさせている。

獣人はキラキラしたものが特に好きな特性があり、テリア達兄弟は犬の獣人で、ダグラスは狼、エリーナさんは猫、ロスターナは……だ。

獣人ゆえか、ジ――ッと見つめる目が辛い。



「それにしても綺麗な石だな。ピンクの石なんてあったのか?」

「色々あるぞ、それにこれは石じゃなくて宝石だ」

「「「「宝石!!」」」」

「そんなに驚いてどうしたんだ?」

「あの、先生? この世界では石は偶に見つかっても、宝石は中々見つからない物なんです。それが石ではなく宝石だったら豪邸が建ちますよ?」

「「えっ!?」」

「それに、その指輪は特殊な金属ですよね? それだけで城が建つかも」

「「……おう」」

「ちなみに、その宝石の名前を聞いて良いですか?」

「ピンクダイヤモンドだが」

「……大きな領地が指輪の石一つで、一つ買えますね」



エリーナの言葉に俺とカナエは顔を見合わせ、自分たちの指にある指輪を見つめた。



「まぁでも、ストレリチアのアツシさんとカナエさんだったら、多分最初こそ驚かれても、皆さん納得すると思います」

「そ、そうか」

「欲しいという方が出たら、どうなさいます?」

「別の商品で良ければ売るよ。この指輪は俺とカナエの大事な契約の証だからな」

「そうね、とっても大事な契約の証よね」

「ふふふ! でしたら安全ですね。契約の証を奪うような人はいないでしょう」



その言葉にホッとすると、ダグラスは「それにしても、綺麗な指輪だなー」と口にし、子供達も目をキラキラさせていた。

その後、ケーキも出して王国記念祭を祝い、ついでに皆の誕生日も祝い、沢山食べて飲んで、カナエとのいい記念日となった。

そう言えば明日辺りにボルドーナ商会がオスカール王国から帰って来るはずだ。

納めているシャンプーや石鹸を売りに行っていたが、明日帰ってくれば、次はボルドさんは出掛けないにしても、ジュノリス大国に商品を持っていく為に我が家に来るだろう。


ちなみに休みの間ニノが頑張ってくれている上に、今日は分裂して作業を進めてくれたお陰もあって、大量の商品が出来ている。

ニノは分裂しても同じ力が使えるらしく、休みの日なのにニノは一匹作業場で黙々と作業していたらしい。

無論、子供達は作業部屋で仕事はしてないがニノの動きを見て「凄い凄い」と褒め讃えていたのだという。



「ニノ、お仕事ありがとな」

「タクサン ホメラレテ ニノ ウレシイ」

「これからも分裂して作業するか?」

「スル」

「そうか」



大量の空き瓶と大量の詰め替え用が必須になりそうだ。

ニノだけで何人分の作業量があるのか分からない。

多分、凄い量だと思うが。



「デモ センセ ホシイモノ デキタ」

「お、なんだ?」

「アメ」

「飴? 飴玉か?」

「アレ オイシイ」

「そうか、じゃあニノには月末に飴玉で支払おうな」

「タクサン ホシイ」

「沢山だな。出来るだけ用意する」

「アリガト!」



こうしてニノの好きな物も判明し、月末はニノには沢山の飴をプレゼントしよう。

色々な種類の飴があるし、色んな味で楽しんで貰いたい。

ニノは生まれた時と同じ小さいままだが、小さい身体でとてもよく動く。

基本的に子供たちの頭の上を飛びながら移動するが、大体はナノの頭の上が定位置だ。



「先生、うちってもっと魔獣飼えないの?」

「お世話できるような子欲しいよねぇ」

「とは言ってもなぁ。皆外には行かないだろう? お仕事してる時は寂しがらないか?」

「確かにそれは言えるわねぇ」

「それに、掃除が大変なのよぉ」

「「「む――」」」

「それに、先生とカナエちゃんの赤ちゃんが生まれたら、皆そっちに行っちゃうでしょう?」

「こらこら」

「まだ早いですよ」



ロスターナの言葉に思わず突っ込みを入れたが、子供たちは俺とカナエをキラキラとした目で見ている。

違うぞ!?

まだ作らないからな!?



「ま、子供を作る前にまずは嫁に貰わねぇとな」

「そうだな、ダグラスの言う通りだ。何事も順序と言うものがある」

「そうなのー?」

「そうなのよー」

「先生ってば奥手なの?」

「どうかしら? 期待してるわ、先生?」

「カナエ……」

「ははは!」



この国の結婚についても調べなくては……。カナエもやっぱりウエディングドレスに憧れがあるのだろうか?式を挙げるにしても子供達にも参列して欲しいから教会はムリかもしれないな。こっちでムリなら村で好き勝手やってもいいな。こうして夜も更けていき、お風呂に入って明後日からまた一日頑張ろうと気合を入れた翌日。

――恐れていた事態が起きることになる。





読んで下さり有難う御座います!

連載頑張れ! とか 続きを楽しみにしてます! 等ありましたら

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とても多くてすみませんm(__)m

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