51 シズリー辺境伯のドーナ様の願いを叶える代わりに、諸々の取り決めを行い許可を貰う。
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こうして農業ギルドに【ストレリチア村】の登録を済ませたら更に村のレベルが上がったようだ。
取り敢えずご飯を食べ終わってから見ることにするとして、俺とカナエは拠点に帰った。
すると、目を輝かせて食事をしているディア様とゼバズさんがいて、俺の帰りを知るや否や目を輝かせたまま手を振っている。
「ング! なんなのだ! この家の料理は! どれもこれも美味しくて……」
「初めて食べましたな」
「まぁ、カナエや菊池のお陰ですね。お腹いっぱいになったか?」
「どれも絶品だ! この珈琲とやらも堪らん!!」
「癖になりますぞ!」
「ははは」
「せーんせ♪ お帰りなさい。カナエちゃんも♪」
「ロスターナさん、ただいまです」
「今日はハンバーガーにしてみたの! 美味しいから食べてみて?」
「ありがたい!」
「頂きます!!」
「珈琲も用意するからね~」
そう言って家の事を任せているロスターナは本当に色んな事に気を配ってくれている。月曜日にロスターナを迎え入れて、火曜日に菊池が合流、水曜日は陛下に謁見して村に移動、今日は木曜日。
さっきも思ったが、本来なら今日は休みなのに、シュウとテリアには村の三人を頼んだし、テリーとテリアナは村の農作業に連れ出してしまった。村を早く何とかしたいと焦っているな。
ナノはエリーナと一緒だろうか?
菊池とダグラスの姿もみえない。話を聞きたかったんだが何処に行ったんだろう……
「ロスターナ、ナノはエリーナと一緒か?あと菊池とダグラスは何処に?」
「ああ、ナノちゃんはエリーナさんとお勉強よ。菊池くん達は商業ギルドから胡椒と砂糖と塩を緊急に持ってきて欲しいって連絡があって行ってるわ。先生の代理だからって向こうで失礼なことをしたら夕飯抜きよって言ったら頑張るって言ってたわ」
「ははは!」
「それなら大丈夫そうね」
「そろそろ戻ってくると思うけど」
そう口にした時玄関が開き、「疲れたっす……」「腹ヘッタ〜」と言いながら菊池とダグラスが帰ってきた。
そして俺とカナエを見るや否や――。
「も――! 俺一人で辛いっすよおおお!!」
「ダグラスもいるから一人じゃないだろう」
「レベルも上がったから良いっすけど!? それでもキツイっす!商業ギルドもきんちょーしたっす!」
「先生も私も夜通し孤児の子どもたちの看病であんまり寝て無いの。商業ギルドの件は緊急だったんでしょ?イレギュラーよ。」
「ゔー……。先生、俺根性なくてすみません」
「本当に根性のない奴だな!!」
「ぐふ!!」
「カナエ!」
「はい!」
「これは菊池を叩き直す為の試練だ! 菊池、後3か月耐えろ!」
「うわああああああん!!」
そう笑顔で言うと菊池は床に倒れ込んで泣いた。
舐め腐った根性は叩き直すに限る。
助けのない世界がどれだけ苦痛か思い知るといい。
「先生俺に冷たいっすー」
「菊池が根性無しだからだ。もっと骨のある奴と思ったが、とんだ甘えん坊だな」
「むう。俺、もっと根性ないと駄目だと思います?」
「「「「思う」」」」
「満場一致だな」
「くそー。分かったっす。根性身につけるんで、見守ってて下さい先生」
「良いだろう。シッカリ見定めさせて貰うぞ」
「はいっす!」
菊池は自分を奮い立たせた後は街での店の反応を教えてくれた。
概ね良好。寧ろ良すぎるくらいらしい。
売り上げも伸びているし、ボルドさんからストレリチアと業務提携してお菓子とお酒を他国に売りたいという話もあったそうだ。
後でボルドーナ商会に行ってこよう。
「それで、ディア様の方で進展は?」
「うむ、手の空いている者たちが元住んでいた家を取り壊す作業が始まった。後は村に180人来ると伝えると、もっと畑が増えるだろうかと言う話があったな。住処はアツシ殿がしてくれるだろうから安心だとは言っておいたが」
「そうか、他に変わったことは?」
「村の農家に携わる男たちは本を読んで担当を決めていた。各自本は箱に入れて大事に何時でも読めるようにしている。後は水飲み場が子供とお年寄りの集合場所になっていて、幼い子供たちを老人が見ていると言う感じだな」
「なるほど」
「食堂は朝昼晩と炊き出しというのだろうか? 料理が出来る者たちで交代で料理を作り振舞う事にしたそうだ。行った時は昼食の準備中だったようで話を聞いた者も、大人数の食事作りに色々戸惑っていると言っていた」
「ふむ」
「それにしても……、村から国までの道が無いと言うのは何かと不便だ。近くに我がシズリー辺境伯領の道があると言っても、そこまで通すのがまた大変だ。父上に話をしてみれば道を通して貰えるやもしれんが……人手も金もかかるし、父上は頑固だからなぁ」
「確かに、首都までの道を新たに通すより近くにあるシズリー辺境伯領に道を通す方が楽ではあるな」
「だが父上が納得するかどうか……」
「交渉してみよう、無駄でもやるべきことではある」
そうすれば作物が育った時、そして温泉が出来た時、人々が通る道になる。
何としてもゲットしたい。
それに車で走ったがシズリー辺境伯領の道は綺麗だった。
アレを使わない手はない。
それに――。
「ディア様、君の御父上であるドーナ様は本来この村を治めたかった、違うか?」
「そうだが?」
「ならば、どうこれから発展していくのか気になっているのではないか?」
「それはそうだろう。自分の目で見たいに決まっている」
「よし、交渉は出来る。近々様子を見てドーナ様にお伺いを立てて、シズリー辺境伯領に向かう事にする」
「ついに結婚!?」
「しない。俺は一人と決めたら一途なんだ」
「つまり、私以外と結婚しないって事ですね?」
「先にお取り置きされたからな」
「むう。第二夫人は駄目か?」
「俺は一夫一妻です!!」
「くうっ!! カナエが羨ましい!!」
「うふふ!」
「さて、ご飯も食べた所で次の仕事に行こう。ディア様はそのまま村の方で資料を纏めておいてくれ。陛下に連絡は入れないといけないからな。それから後で時間を見てからになるが、シズリー辺境伯領に行き、挨拶のお伺いを立てる。今ドーナ様はどちらにおいでですか?」
「まだボルドーナ商会にいると思うぞ!」
「それは有難い。カナエはこの後俺と一緒にボルドーナ商会に行くぞ。まずはボルドさんに相談してみよう。」
「了解です」
こうして俺とカナエはその足でボルドーナ商会に向かう前にドーナ様に会った際の手土産にお菓子とお酒を用意し、ボルドーナ商会に向かった。
俺の到着後すぐにボルドさんが飛んできたが、応接室に通されお酒とお菓子の契約を取り決める。
無論、今後も仲良くしたいので店で売っている値段でボルドーナ商会に売ると言う事が決まり、前もって連絡があれば、数を用意する事を告げると喜ばれた。
「最近はアツシ様も忙しそうですからね」
「そうですね、ストレリチア村の事も始めたばかりです」
「ストレリチア村となったんですね」
「ええ。ですが、陛下からの命令ではあったとはいえ、シズリー辺境伯には申し訳ない事をしてしまったと思っています」
「あ――……ドーナ様は、ディア様が村に携わることになったので少し溜飲は下がったようです」
「実は、シズリー辺境伯領の道を一部使わせて貰いたいんです。その交渉をしたいんですが、辺境伯は話を聞いてくれそうですか?」
「ん――……。実はドーナ様はどうしても乗りたいと言っていたものがありまして、それに乗せて下さるのなら、了承されるかも知れません」
「うちの前にあった四角くて車輪が4つ付いたヤツですか?」
「はい。昨日の謁見後、アレが動いた事も把握されています」
「それくらいで話を聞いて頂けるなら構いませんよ? ディア様も一緒でも構いません。走らせますよ」
「は? 宜しいので?」
「ええ、丁度シズリー辺境伯領にも拠点が欲しい所でしたので、全く問題ないですね」
「では、直ぐドーナ様にお話しして来ても?」
「ええ、構いません」
「では」
そう言って待つ事数分。
ドアがドンッと音を立てて開き、武骨なドーナ様が現れた。
気迫は凄いが、喜んでるオーラも感じる……。
「真か?」
「ええ、昨日動かした乗り物…、キャンピングカーと言いますが、ソレに乗りたいというお話でしたら」
「本当にだな?」
「ええ、ただし、シズリー辺境伯領の道の一部を使う権利を頂きたい」
「それくらいでいいのか? ディアとの結婚は望んでいないのか?」
「俺には妻にしたい女性が既にいますので」
「そうか………」
「申し訳ありません」
「いや、結構! 存外お前の事は気に入った! 良かろう、キャンピングカーなる物に乗ってディアと共にシズリー辺境伯領の城に戻れるのなら文句は言わんし道も使いたいだけ使え!」
「ありがとう御座います!!」
「ワシの領地に拠点を持つことも許可しよう。ただし!! 一つ条件がある」
「なんでしょうか」
「ワシも村の発展を見たい。それは可能か?」
「拠点を作れば簡単ですね、それくらいで宜しいのですか?」
そう伝えると声を上げて笑うドーナ様に、農業ギルドのジャンさんの姿が被ったが、ドーナ様は「良いだろう、是非願いを叶えて見せてくれ」と言われたので了承した。
「次、領に帰るのは三日後だ。その時頼めるか?」
「はい、では朝10時にお迎えに上がります」
「うむ」
「他に乗せたい人は?護衛の方も何人でしょうか?」
「ゼバズだけで良い。他の者たちは馬車で帰らせる」
「分かりました。快適な旅をご提供します。それとこちらはほんの気持ちです。お受け取り下さい」
「ふはははは!!」
こうしてスンナリと決まり俺もビックリしているが、キャンピングカーの効果って凄かったんだ。
確かにアレで走るのは気持ちがいいが。
その後ドーナ様も自室に帰り、ボルドさんから「良かったですね」と言われ俺も笑顔で返し、カナエと共に一旦拠点に帰る。
ドーナ様と話している時も村のレベルがどうのと出ていたので、もう纏めて見ることにした。
カナエも隣に座り見ることになったのだが――。
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