34 忙しい日常とカナエの念願の化粧品店。
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「先生、お弁当用意できました」
「じゃあ渡してくるよ。銭湯の様子も聞いてくる」
「はい、いってらっしゃい」
靴は要らないので持って行かず、その足で銭湯へ行ったのだが、着くや否や三人に詰め寄られた。
どうしたのかと思いきや――。
「先程魔導具を設置しに来た時は忙しそうなので遠慮したんですが、あのお弁当とやら凄く美味しかったです!!」
「ストレリチアでは当たり前なんですか!?」
「ええ、これから他の店でもこのやり方でいこうと思っています。」
「「「スゴイ!!」」」
「ははは」
「スープは濃厚で美味しくて」
「パンもふわっふわで」
「頂いた水筒とか言う中の飲み物も美味しくて」
「「「最高です」」」
「ありがとう御座います。こちらが夕食となります」
「「「頂きます!!」」」
「それと、銭湯の人の出入りはどうでしたか?」
「初日なのでまずまずといった所でしょうか。明日明後日には人出は増えると思います」
「そうですか、それなら良かったです……(ヤベ、木金休みなこと伝えてなかった。銭湯の休みは後日相談かな?)」
「頭を洗うものと身体を洗うものの評判が凄くって。後はお風呂ですね。体の痛みが消えたと言う方々がとても多かったです」
「それは何よりです」
入浴剤の効果がシッカリ出ているようだ。
ある種のチートだな。
「ウォーターサーバーも皆さん活用していましたよ。風呂上がりに冷たい水をグイッと飲むのが堪らないそうです」
「それは良かったです」
「子連れや夫婦で来られる方も多かったですね」
「そうなんですね」
「清潔に身体を保てると言うだけで心持が違いますから、これから繁盛すると思いますよ」
「では、引き続きよろしくお願いします。夜9時になりましたらまた来ますので」
「ええ、お待ちしております」
こうして一旦拠点に帰ると、手を洗い顔をもう一度洗ってスッキリしてからリビングに向かうと、丁度晩御飯だったようだ。
テストは皆それなりに上手くいったようでホッとしていたし、俺もホッとした。
「すみませんエリーナにばかり任せてしまって」
「いえ、アツシ様はとてもお忙しいですからね。これまで子供たちに勉強まで教えていたんだから凄いです」
「ははは」
「先生休む暇ないんだもの」
「まぁ、休む暇はないなぁ……。だがそれを言ったらカナエだってそうだろう?」
「そうですけど」
「明日は朝から皆で一緒に美容室で髪を整えに行くから、帰ってきたらまずお風呂に入る様に。シャワーで良いぞ」
「「「「はーい」」」」
「テリアには洗濯を頼んでいいかしら?」
「はい、あ、洗剤と柔軟剤がそろそろ切れるので出してくれたら助かります」
「そうね、後で何時もの場所に追加しとくわ」
「カナエ、夕食の後で皆に外で遊ぶ玩具と家の中で遊ぶ玩具を買ってやりたいんだ。後全員分の金庫な」
「了解です!」
こうして美味しくご飯を食べ、食後の一服をしている間子供達用に室内用の玩具を購入し、風船には俺が空気を入れて膨らませると、子供たちは一斉に遊び出した。
そして中くらいの金庫を人数分用意し、給料を入れる布袋も購入してそっちは空間収納に入れると、一人ずつ金庫を運んで貰う事になった。
とは言っても、子供が持てるくらいの軽さではあるので、小さい子は男子が運んであげていた。
「ダグラスとエリーナにも」
「助かる」
「ありがとう」
そう言うと部屋に持って行き、各々設置すると一階に戻ってまた風船遊びだ。
ダグラスとエリーナは降りてくると会話をしながら楽しんでおり、俺とカナエはスキルチェックだ。
今回俺は2つの店を作った。
その時『店舗増設ボーナス』と言う声が聞こえたので、チェックをしている所だ。
「えーっと」
前回が四つのスキルから、拠点を増やす(2)。拠点を更に大きくする(宿屋大並み)(追加:温泉宿)銭湯を作る(入浴剤は選べます)。店を作る(2)村を作る。があった訳で。
その内、店を作るを2つ消費した為、もう出ていない筈だが――。
【三つのスキルをこの中から選びます。一つ、拠点を増やす(3)。一つ、拠点を更に大きくする(宿屋大並み)(追加:温泉宿)一つ、店を作る(5)一つ、町を作る(村からレベルアップしています)】
ん? なんか微妙に数は変わってないが、別の意味で数が変わっている。
店を作るは既に使い切ったのに更に5つ増えている。
拠点も1つ増えて、村を作るが町を作るに変化した。
「うーん……カナエ」
「はい?」
「君が作りたい店は何かあるか?」
「ん――、私今回レベルアップしてないので……前と一緒なんですよね」
「宝石店、アウトドアグッズ店、ホームセンター、本屋、CDショップ、あと下着専門店だったか」
「ええ。この世界だと本屋と宝石店は分かるんですが」
「あら、下着なら売れるわよ?」
そう声を掛けてきたのはエリーナだった。
「友達がそう言うの結構好きで、色々買って旦那様を喜ばせてるって聞いたわ」
「「あ――……」」
「でも男性も選びたいって人多いのよね」
「俺は違うからな?」
「俺は結婚相手には選びたい派だな」
「ん――。でもまだ早いと思います。これはまだ後で!」
「そうだな」
「それよりは、美容系を揃えたいです!!」
「そうか!」
暫く【店を作る】の出番は無さそうだ。
そもそも今で手一杯だしな。
「土日は客がいつも以上に増えるらしくて、もしかしたら、空いた時間エリーナには化粧品の詰め替えを頼むかもしれません」
「いいですよ、同じ作業をずっとするのは苦にならないので」
「助かります」
「その分給料も」
「出します」
「やったー!」
これで化粧品の方はなんとかなりそうだ。
その後夜9時に銭湯に行くと一日の売り上げを聞き、空になったお弁当セットを受け取り皆さんには帰って貰ってから拠点に戻り、お弁当箱を洗って貰ってから最初の店舗の内装を変えようとカナエと二人で行くと、お菓子関係は一部を残してお菓子屋へ、空いたスペースはカナエの好きなようにさせる事にした。
すると、美容パックとか、あのお高い化粧品セットとか、なんか色々出し始めた。
パフ? というか、ファンデーションだろうか?
それも肌の色合いに応じて色々出し始め、クレンジングオイルもかなり出し始めた。
「先生、元先生の棚にクレンジングとか化粧水とか移動お願いします」
「分かった」
そう言われると化粧水各種と乳液に美容パックに泥パック等、それらを俺の元棚に並べて行き、どうやらカナエの方は顔に塗るお化粧品と言う奴を揃えていくようだ。
ついでに手荒れ防止のハンドクリームも各種こちらに移動させ、更に香水コーナーが出来る。
練り香水も多種多様で、中々に見ていて凄い。女性が好みそうな感じだ。
鏡も複数用意され、鏡で色々自分に合うかどうか見ながら決められるようだ。
一通りカナエの好きにさせてやると、満足の行く陳列が出来たようで笑顔だった。
無論値段も凄いが。
「今の所目を引く商品が化粧品とシルクのパジャマくらいなんですけど、その内違うのも出してみたいです」
「と言うと?」
「ずっとこの国は常春みたいなので、悩んではいるんですが」
「まぁ、何か思いついたらでいいんじゃないか? まずはシルクのパジャマが落ち着かないとな」
「そうですね。一旦こちらも値段も書き終わりましたし戻りましょう」
こうして拠点に戻り、お風呂に入ってからグッスリ眠った。翌日の朝、朝ご飯を食べ終わってから俺達は髪を切った帰りに銭湯に行こうと言う事になり、銭湯の3人に渡すお弁当と着替えとバスタオルを空間収納にしまい、揃ってノマンノ美容室へと向かった。
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