25_お供え物
ゲーム再開
俺は仕事を終え、帰宅した。
帰宅後は洗濯、夕食の準備、簡単な掃除、風呂、歯磨きをして、ゲームを楽しんで寝る、これが平常時の俺の帰宅後のルーティンだ今日はおおよそ一週間ぶりにゲームができる、俺はその他のルーティンを早急に終わらせてゲームを起動した。
俺はゲーム内で目を覚ました。
俺は前回ログアウトした時はチュートリアル村の入り口付近だったと思ったが、なぜか俺の周りに色々な物が置かれているのは何故だろう。
近くに置かれているのは、ポーション、剣などの武器、食べ物、花などの雑多な物が置かれている、置き方も様々だ俺に立て掛けたり、正面にお供えのように置いてある。
とりあえず、どけるのも面倒なので、そのまま立ち上がった、立て掛けていた剣は地面に落ち、体に乗っていた花なども落ちていた、俺は立ち上がるとお供え物らしき物を踏まないように横に少し移動した。
これは何なのか困惑して、固まっていると後ろから声をかけられた。
『ド猫殿』
俺が振り返るとそこにはチュートリアル村の村長がそこにいた。
「おや、これは村長さんではないですか、こうして話すのは久しぶりですね」
『ええ、いつもそそくさと村を出ていってしまいますからね』
「まぁ、そのためにここに来てますから、ところでこの物は何なのか知っていますか」
『ああ、これですか、なんだか旅人さん達が来てあなたの周りに置いていきました、詳しくは不明です』
「謎ですね」
『何か心当たりはないでしょうか』
「ないですね、そもそも他プレイヤーと接触していない」
『ないですか、何か調べる方法ないでしょうか』
「調べる方法」
俺はしばらく考え、掲示板の存在を思い出した。
そうして掲示板を調べようとした。
「すいません、ちょっと調べます」
『ええ、問題ありませんよ』
俺は掲示板を調べた結果
理由は分からないがたぶん俺にお供え物をすると、ボスのドロップがよくなるジンクスが生まれたらしい、なのでログアウト中の俺にお供え物をした人が多発したらしい、途中経過は分からないが、とにかくこの物は俺に対してのお供え物だ、発生元を調べてもいいが面倒なので今はいいかな、とにかく村長と情報共有をするかな。
「あー村長、分かりました」
『おお、分かりましたか』
「ええ、説明を省きますが、これは俺に対するお供え物みたいです」
『おお、やはりそうでしたが、よかったですね』
「(いらねー、だって武器は今ので十分だし、ポーションとかも基本使わないし、マジでいらねー)」
『集めるのは大変でしょうし、お手伝いいたします。』
村長はそう言うと村人が数人でお供え物を拾い始めた。
俺は少し考え村長に押し付ける事にした。
「村長、そちらの品、この村に寄付します。」
『え、しかし、効果な品も混ざっていますし、そもそもなぜでしょうか』
「私はこの村に長い期間お世話になっていますし、それに一週間ほど村の入口の近くを無許可で占拠してました。もらい物ですが私からのお礼と謝罪の品です。どうか受け取ってください」
『いや、しかし』
俺は村長が戸惑ってる間に逃げるように村を出ていった。
「また会いましょう、村長」
あばよ村長ー