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孤島奮起  作者: つふら
人間があらわれた
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TO DO リスト


その横穴に近づき、辺りの様子を伺う。


うん、今日はここで休もう。暗くなってからでは食事の準備も出来ない。明るいうちに薪やら食事の用意やらしなくては。


横穴の奥で荷物をおろし、持っていた荷物をある程度出しておく。そして、メモ帳とペンを取り出してTO DOリストを書き出す。


1 火を起こす

①落ちてる枝を集める

②火を起こす場所を作る

③火打ち石で火を起こす


2 水を確保する

①川の水を煮沸する

②水筒に分けていれる


3 食事の用意

①生にくの調理!(腐るとヤバい!)


こんなものか。


やはり書き出すと、しっかりとやるべきことと、優先順位が見えてくる。


早速、日傘を片手に、中身をカラにしたエコバッグを持ち、枝集めを始めた。


どのくらい集めればいいのか全然わからなかったが、木々が近くにあり、川辺ということもあり、枝はエコバッグ2つとも満杯になるくらい簡単に集まった。


次は火を起こす場所を作る。


そこらに石はたくさんあるので、20㎝くらいの石集め、半円状につみあげる。風避けのつもりだ。


無論、俺もキャンプ場BBQなるものはしたことがある。しかし今日日キャンプ場ってのは何でも揃っており、わざわざ薪を積んでまで火をつけたことはない。


それに何より俺はBBQが好きではない。なぜ暑い中、外で肉を焼くのか。食材だって痛んでいくし、そこらじゅうに虫がいるし、食べ物に灰はつくし。何が楽しいのかわからない。


ビールだって温くなるし、途中で飽きても「俺、帰るわ」なんて言って好き勝手に帰宅も出来ない。洗い物だってベッタベタだし、体力も奪われる。


家でゆっくり食べたほうが、食材を美味しくいただけると思うのだが。


しかし、今はそんな事言ってられない。頭にある色んな知識を総動員して現状の打開するしかないのだから。


インドア全開の俺の知識なんて、今までやって来たゲームと、読んできた漫画や小説のものだ。


石を組み上げたあと、サバイバルツールキッドの中にあった火打ち石を出す。取説には火の起こし方なんて書いてない。取り敢えず火打ち石っていうくらいだから、うってりゃ火がでるだろ。


確か最初っから薪に火はつかないから、燃えやすいティッシュを火種にすることにした。


何度かトライすると、ティッシュに火がついた。成功だ!


それを予め用意していた薪の場所に入れる。


パチパチっと、静かに木が燃える音がする。


よしよし、なんとかなりそうだ。火が消えないように少し薪をいれる。足りなくなるようならまた、拾ってくればいい。



次にすき焼き鍋を箱・ビニールからだす。取説やら保証書は何かに使うかもしれないから箱にそのまましまっておく。


川辺に行き、空の鍋に水を汲み、焚き火まで戻る。


そこで気がついた。


あ、鍋が置けないじゃん。


仕方なく焚き火の隣に鍋の大きさ似合わせた石を積み上げ、もうひとつ焚き火を用意した。


そのあとも、鍋が傾く、熱々の鍋がつかめない等の諸問題を解決しつつ、ようやく煮沸できた白湯を水筒2つ分、確保することが出来た。


よし、水コンプリートだ。

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