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孤島奮起  作者: つふら
人間があらわれた
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なんとなくでは道具は作れないらしい


6:11起床


昨夜はやや夜更かしした為に、起きるのが遅くなってしまった。


昨日と同じように川辺へ行き、鍋に水を汲む。魚チェックも同時に。



今日は魚を二匹捕まえた。


内蔵処理をし、朝食はこれを竹串にさして食べよう。



ん?魚・・・?



なにか忘れている気がする。




あ!エコバッグのタコ!



・・・捕まえていたタコやら巻き貝やら入ったエコバッグをそっと覗く。


はい、腐敗臭。


昨日、竹に夢中になりすっかり忘れていた。



ごめんよ、後で母なる海にそっと返そう。




気を改めて、朝食準備。



焚き火の用意、米の炊飯、魚の焼き入れ



ついでに、昼御飯の準備。って言っても昨日と同じ場所をもう少し詳しく調べようと思うから、そんなに遠出はしない。干し肉でよいだろう。



因みに、昨日作成した魚の開きを干したものからは腐敗臭はしなかったから、一応成功と言えるだろう。けど、不安なのでこいつも一緒に焼いてしまうことにした。




朝食後、結論から言えば、取り立ての魚のほうが旨かった。魚の開きは腐敗臭こそしなかったものの、味がいまいちだった。かといって、保存食として魚の開きは必要だろう。


これも、昔テレビでみて、なんとなく覚えていることだが、干物は日光に当てず、風通しのよい場所で乾燥させる必要がある。だから『一夜干し』っていう名前がついていた。


干したいからと日光にナマモノをあてると、水分がどうにかなって痛みやすくなる。温度があがると細菌の活動性があがるらしい。


今日は魚の開きを夕方やってみよう。



朝食を終え、鍋や弁当箱や箸等の洗い物をし(といっても洗剤はないので川辺で洗うだけ)、探索に向かう。


昨日行った海の岩場に行く。昨日よりもやや時間が早かった為、まだ潮は完全に引いておらず、収穫はなかった。


諦めて横穴近くの竹採集をする。


昨日と同じサイズの竹を15本ほど。そしてそれより太め、直径15㎝くらいの竹を一本。あと、大量のツタ。あと、俺の腕くらいの太さの木材を数本切り落とした。


横穴に戻り、竹についている笹を切り落とす。ツタは川につけておく。


昨日とやっていることは変わらないが、作業スピードは上がっている。


さて、ここから新しい道具を作ってみようと思う。


岩場でそれに適した石を数十個集めてきている。


石を石で削りながら、思い描く形にしていく。石の片面は可能な限り薄く、もう片面は扇状へ。


それを先程切り落とした木材にツタで結びつけていく。かなりきつめに、そして頑丈になるように。



出来た。石斧。



昨夜、俺はとってきたヤシの実を割ろうとしたが、今持っているワイヤーソーやナイフでは固すぎて刃こぼれしそうで諦めた。しかし、どうしてもこの実を割ってみたいという欲望にかられていたのだ。


お手製の石斧を持ち、エア振りしてみる。石だから重いので仕方がないが、固定した石が吹っ飛ぶことはなかった。


よし、やってみるか。


スイカ割りのようにヤシの実に対峙する。


そして、石斧を振り下ろす。



結果、ヤシの実は割ることが出来た。



そして、石の斧も割れた。



泣く泣くヤシの実の中を覗くと、液体はほとんど残されておらず、匂いもなんか、こう、いい匂いとは言えない。


この為に作った斧は壊れ、ヤシの実もいまいちとか。



俺の午前中の時間、返して頂きたい。

竹について生まれて初めて調べる。驚いた。こんなにも種類があるのかと。


ってな訳で今回は真竹設定で。

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