6、フェンリルと遭遇です。はい。
中間終わったああ!
おまたせしました。
前回の話で、フェンリルの話し方を変更しました。
ぱああああっ
輝く狼さんは神のお使い様に見えました。
はい。ソラです。
今、大きな狼さんをブラッシングしてます。
もちろんブラシは<異世界宅配便>で買いました。
それで、なんでブラッシングしてるかと言いますと、さっき狼さんにポーションを飲ませたら、なんか傷は止まったらしいんですけど、毛が血だらけなので、川(近くにあった!)で水浴びをしてもらったのです。
幸い狼さんは風魔法が使えるらしく、すぐに乾かせたんですけど、その……。
はっきり言います。狼さんは、白と、銀の入った綺麗な毛の持ち主でした。
そうです。あまりにも綺麗で、もふもふ好きの私は、怖いのも忘れて(狼さんが神様に似てて安心もしたのでしょう)抱き着きました。
今は、ブラッシングしながら、狼さんの話を聞いてます。うへへ。
ああ。ブラッシングをされて気持ちいのか目を細める狼さん可愛いです。
さて、狼さんいわく。
狼さんは凄い強い神獣さんである。
話せるのも、神獣で長生きだからである、と言ってた。
なんと、2000年も生きてるらしい!!すごい!
神獣とは、魔物ではない生きる神様のようなもので、とても珍しく、人の目にはつかないところで生活している。
種族は、ホワイトフェンリルである。ここは、「狼ではない」と言われました。ごめんね狼さん。ホワイトフェンリルって長いよ。
んで、なんでここにいるかっていうと、
いきなり、大きな魔力がここにあらわれたらしい。私の目を見て、「まあ。その色だ。そうだろうな」と言ってたし、「金のオッドアイ?!」とおどろいてたなあ。何だろう?
話を、戻そう。
簡単に言うと、
大きな魔力が現れ、急いで確認しに来た。
↓
いきなり消えた(リーナさんのところに行ってたから?)
↓
驚いて探してると、人間に見つかってしまう。
↓
人間が攻撃してきたから、反撃しようと思ったら、また魔力が現れた。
↓
人間を放置し、私を見つける。
↓
今に至る。
なるほど。だから、あんなに怪我してたのか。
ふと、私の魔力そんなに多いの?という疑問が浮かぶ。
「ホワイトフェンリルさん?私の魔力ってどんだけ多いの?」
私がこんなにもスラスラ話せるのは、相手が動物だからだ。昔飼ってた犬は私の相談相手だったなあ。
そんなことを考えてると、返事が来る。
「確か、人族の平均は、300くらいだ。我が戦ったので一番大きかったのは、4000だ。勇者だった。我は、13000だ」
ええ!さらっと爆弾落とした!私、2万以上なのに。うん。むやみに力使わないでおこう。
200で銀貨1枚って、ほんとうだ!割にあわない!
「まじか……私ね、23000くらいなの……」
「!! そうか」
相変わらず、狼さんはちょっと驚いただけで、ブラッシングに目を細めて気持ちよさそうにしてる。
「む。お主は少し常識に疎いと感じる。……ここで会ったのもなんかの縁であろう。ふむ、我と<従魔契約>してみるか?」
「?何それ?」
「簡単にいうと、ずっと我と共にいることができる契約だ」
「ええ?!いいの?それってすごいことじゃない?私なんかでいいの?ホワイトフェンリルさんにいいことないよ?」
そうだ。なんか、わからんけど、狼さんは凄い神獣さんだ。
これは私にしか得がない。いい話には裏があるって誰かが言ってた!
「うむ。助けて貰った恩がある。また、我にだってメリットがあるのだぞ?お主の魔力はとても心地がよい。それだけで神獣には契約するメリットがあるのだ」
魔力?確かリーナさんもそんなこと言ってたな。私は分からんけど。
「それと、従魔契約した従魔には主人が食事をなるべくあげる義務がある。うむ。我にもたくさん良い条件があるな」
おお!それはありがたい!私、作るのも食べるのも好きだけど、ついつい作りすぎちゃうんだよね。うん!
「する!<従魔契約>したい!」
「そうか。ではさっそくするぞ。我も2000と少し生きてきたが、初めてする。確か……」
え?!初めてなの?!慣れてるのかと思った!いいのかな、本当に。
「そうじゃ。お主。名はなんと申す?」
あ、まだ名乗ってなかったね。名前知らないのにこんなに仲良くなるなんて、すごい不思議な気分。
嫌じゃない。うん。うれしい。よし!この狼さんともっと一緒に居よう!よし!私は私の好きなように生きてやるぜ!
「トウミネ ソラだよ。ソラが名前で、トウミネが家名。あなたは?」
「うむ。ソラか。いい名だ。して、ソラよ、我に名はない。主である、ソラが決めるのだ。そして契約する」
「そうなんだ?!うーん。名前かあ」
前飼っていた犬は、春に出会ったから、ハル、だったな。今の季節は、よくわからんけど、私が死んだのは、秋か。うーん。
「ファール……私の国は今その時期なの。だから、その時期にファールに出会ったことを忘れないように。ファール、それがあなたの名前。」
「ファールか……。とてもよい響きだな。うむ。ではソラよ、我に続いて言ってほしい」
「うん!」
「我、トウミネ ソラ は命ずる」
「我、トウミネ ソラ は命ずる」
「汝、ファールは、我と共に歩むこと。いかなる場合も共に笑い、共に泣き、共に進むことを」
「汝、ファールは、我と共に歩むこと。いかなる場合も共に笑い、共に泣き、共に進むことを」
そして私とファールは光に包まれた。
はい。異世界に行ったら撫でたい触りたい愛でたいランキング1位のフェンリルさんです。
フェンリルが好きすぎて、シベリアンハスキーにはまってます。
狼最高です。