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チートな私は趣味に生きたい  作者: 刻遊びチルドレン
10/13

10、やっぱり怖い。はい。

どうでしょうか。全然ストーリー進まなくてごめんなさい。

もうすぐ、新しいキャラが、出せたら、良いな。

あれ、この景色、見たことあるな。

……あぁ、思い出した。職場か。

なるほどね。全部夢だった訳か。これで、何時も道理の生活が流れてくるのか。


『おい、これ、明日までに日本語に訳せ』


え、部長、何ですか、その冊子。今、昨日頼まれた資料作成してるので、そんなのできません。


頭ではスラスラ話してるのに、それが声に出ることはない。

許されるのは縦に振る首の動きだけ。


『ねぇ、あんた、この資料の計算違うから、直しといて』


同期にまでこの言われよう<

一度、ヤダと首を横に振れば


『あんたの電話、処理してあげてるの、私なんだけど?』


と、言われるだけ。

はい。わかってます。けれどね、電話の処理とその仕事、割にあってないと思うんです。

けれど、もう一度反抗する気力なんて、2徹の私は持ってなくて。

静かに資料を受け取るのだった。


『アイツ、言い返さないから楽』

『雑用押し付けても何も言わないしな』

『気持ち悪い』

『何考えてるのか分からない』


陰で言われてるのは知っていて、直そうとしたけど、無理で。

人と向き合うと声を奪われたようで、思考が止まって。

唯一話せるのは動物だけで。

まあ、実際話せるわけではないけど。


『なんか言いなさいよ』

『早くして、のろい』

『どんくさい』

『いると空気が悪くなる』


直接言われるようになったのは何時だっけ。

言い返したいけど、言い返せない。

相手はそれをまた弄ってきて。

もうやだよ。

怖いよ。

私が何をしたっていうの?

誰か。ねえ、誰でもいいから、


ーーーーー助けて





「……し……!」


ーーー誰?


「お……き…ぬ…し!」


ーーーなんだろう?あったかい?


「主!!起きているのか?!!」


ーーー誰?主って?主なんて言うの、ファールくらいだよ


ーーーって


「ふぁ、ある?」


やばい、瞼上がんない。これも夢?

手をゆっくり上?に伸ばしてみる。

……あぁ、あったかい。これが現実だって分からせてくれる。ただ一つの存在。ふあふあ。やっぱり


「ファール……!」


ゆっくり目を開ける。

そこに映るのは、ワインレッドと、紫のきれいな瞳。

まっすぐ私を見て離さない。


「主よ……主よ……よかった」


心底安心したような声をだすファール。


あぁ、夢だったんだ。よかった。あ、ていうか

え、えっと、なんだっけ、確か、魔力をお金に変えてて、それで、あ、ポーション飲んで倒れたんだ。

なんでだろう。ポーションの副作用?教えて!鑑定さん!


ーーーーーーーーーーーー


状態に対して、釣り合わないほどの大きな回復エネルギーを摂取したため、残った膨大な回復エネルギーが引き起こした強制睡眠。

睡眠中、意味もなく魔力が減り、回復エネルギーが回復を強制的に行う。


ーーーーーーーーーーーー


なるほど。原理は理解した。これは大変なことをしたな。

ファールも、契約して一日目の主がいきなり倒れたら驚くよね。

ここはひとつ。


「ファール、心配かけてごめんね。呼びかけてくれてありがとう」


うん。お礼は大事だよね!


「主……従魔は謝罪もお礼も要らない。ただ、主が無事でいてくれる。それだけでいいのだ」     


そういって私の頬に自分の頬をこすりつけるファール。

くそう。可愛いな。あぁ、癒される。

前世の嫌な記憶の後だからかな。いつもよりもきつく抱きしめてしまう。

確かにここにいることが嬉しくて。


しばらく癒されていると、ファールが良いにくそうに、主よ、と私を呼ぶ。

もう一度ファールと視線を合わせる。綺麗な瞳はいつもよりも真剣さを帯びていた。

なんだろう。先を促す。



「主よ、我が質問するのを許してほしい。主は、何者で、何故ここにいて、何を隠しているのだ?」



ーー瞬間、喉からシュッと、空気を吸う音が聞こえた。



言えないなら言わなくて良いのだ、と言ってくれるファール。


あぁ、どこまで、ファールは優しいのかな。ねぇ、ファール、私が異質だと知ってもその優しさは続くの?

もしもを考えて恐怖する。

怖いよ。


けど、ここまで真剣に私を心配してくれるファールを、ずっと騙して、良いのかな。

それは、とても、辛そうだな。

楽になっていいのかな。

言って、良いかな。


もう思考は矛盾しかしてない。



ふと、気づいてしまう

ーーーーあぁ。私、まだ、ファールを信用してなかったのか。


こんなに私を思ってくれる存在を、まだ、信用してなかったのか。

表面では信用してるふりして、結局は、「一番初めにあった都合のいい存在」と思っていたのかな。


あぁ、最悪だ。私。こんなの、ファールの主にふさわしくないな。

うん。言おう。それで、嫌われたら、元々釣り合わなかった。ってだけだよね。


嫌われたくない、嫌われなきゃ。


ぐるぐる回る思考が私を強く抱きしめる。


あぁ、知ってる。この感覚。忘れられない、声が奪われる感覚。またか。

また、私はこの感覚のせいで大切なものを失うのか。

涙が出てくる。呼吸が浅くなる。


ファールが焦って伝えなくていい!休んでくれ!と言ってるのが聞こえる。

ファールがすごい遠くにいるみたいで怖い。


怖い。でも。

それでも、伝えなきゃ。この、大切な、私を信用してくれた、ファールに。


「き、ハァ、いて、ふぁー、る、フッ、ハッ」


聞こえてるかな?ファール。


「もう話ぬのではない!お願いだ。休んでくれ。頼む。もし、主が、いなくなったら、我は……」


やっぱり優しいなぁ。私には勿体ない。

ファールが大きい体をなるべく小さくして、私に目線を合わせてくれる。

その目は本心から私を心配してくれていて。


私には勿体ない。そう思った。

だから、かな。その言葉は意外と、するりと出てきた。


「わ、たし、異世界、ハッハッ。か、らきた、の。ごめん、ね」


伝わったかな?嫌いになったかな?私を異端者と理解しちゃったかな。

ファールなら、と、甘い考えがよぎる。すぐに消した。


でも、ファールの返答はいつでも、私に甘くて。


「!! なるほど。そんなものが……


ーーー主よ、落ち着いてくれ。

知らない世界に1人で辛かったのだな。

主は頑張った。

教えてくれてうれしかった。

ただ、もう無理しないでくれ。今はもう、安心して寝てくれないか?」


ファールが何かを私にかける。魔法?

けど、そんなことより、


「怖く、ない、の?気持ち悪、く、ないの?まだ、一緒、に、いてくれる。の?」


少し落ち着いてきた。落ちついて、今度は眠くなった。なんだ、これ、眠い。あ、ファールの魔法?

眠いのを我慢して聞き返す。あぁ。眠さの限界だよ。


そんな私に、まるで恋人に囁くかのように優しい声でファールは言う。


「あぁ。主はそれが怖かったのか?安心してほしい。我の居場所は主の隣。これは死ぬまで約束しよう、さて、もう主は寝ててくれ。魔法をかけた。安心してくれ。ずっとそばにいる」


あぁ。なんで、ファールはそんなに、私の、求めていた答えを……

声をだす代わりに、笑って答える。


ファールがボソッとなんか言ったような気がするけど、もう眠さの限界だ。


そうして、私はもう一度ベッドに入った。







「だから、主の居場所も我であってくれ」


その言葉を聞いたのはそれを発した者だけであった。



                                                          

読んでくれてありがとうございます!

コメント、あったら、うれしいなぁ( *´艸`)


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