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妄想恋愛 〜Fancy Love〜  作者: おっちょ
9/9

妄想恋愛 〜Fancy Love〜 END

最終回です。

痛い、痛い。全身が痛い。張り裂けるように痛い。




私はトラックにはねられたのだった。数十メートル飛ばされた。私はかろうじて意識はまだあった。しかしいつ意識が無くなるかわからない。まぶたが…まぶたが下がる。その時私の目の前に大きな影が来た。





「萌香!萌香、大丈夫か?さっき救急車呼んだからもうちょっと我慢してくれ!」と言われる。その影の正体は、颯斗だった。泣きそうな顔をしている。




「は、颯斗くん……ごめんね…こんな目に合わせちゃって……」と私は声を振り絞って言った。





「俺が悪いんだ…公園で解散してれば…萌香がこんなことには……」颯斗の涙が私の頬に1つ、また1つ落ちてくる。





こうしてる間にも、萌香の意識は無くなりかけている。もう、ダメかもしれない。






「颯斗くん……私…もうダメかもしれないの……私が死んでも…颯斗くんは別の人を探してね…私……別に怒ったりしないから…」萌香の声が時々途切れる。




「萌香、そんなこと言うなって!お前は死なせない!」と颯斗が言う。あぁ、もう意識が…





私の目の前がだんだんとぼやけてくる。私は最後の力を振り絞り、颯斗にこう言った。





「ありがとう、颯斗くん。私…幸せだった……颯斗くんも幸せになってね…」と。




まぶたが下がってくる。もう、ダメだった。次第に目の前が暗くなっていき、颯斗の姿も見えなくなっていく。颯斗は必死に「萌香!萌香!」と私の名前を呼んでいる。





そして、目の前が完全に真っ暗になった。





颯斗の「萌香!」と呼ぶ声が最後に聞こえた。その言葉を聞いてからは何も聞こえなかった。










私は今、真っ暗な世界にいる。真っ暗な世界を漂っていて周りには何もない。ここはどこなんだろう?





その時、私の右側に映像が映し出された。私が生まれた時の事や私が小学校へ入学した時の事、中学校の体育祭で活躍した事、そして、颯斗に「一緒に帰らない?」と言われたあの時、そして公園で告白された時の事。





これが走馬灯というのか…と私は思った。








いきなり目の前が真っ白になった。真っ白の空間に私1人。周りには何もない。





「ここ…どこ?」と私はつぶやく。しかし返事をしてくれる人は誰もいない。









私はトラックにはねられた後、救急車に運ばれ病院へ向かったがその時にはもう私の心臓は止まっていた。手術を受けたが心臓は動き出さなかった。







私は、死んだ。








私は真っ白な空間で、体育座りをしている。何もすることがないのだ。






その時、後ろに何かいる気配がした。そして、後ろにいる何かが声を発した。






「萌香」と私の名前を呼ばれたのだった。それに、この声には聞き覚えがある。もしかして…と思い、私は立ち上がって後ろを見る。












そこには……颯斗がいた。






私も信じられない。颯斗は死んでなんかいない。けれどなんでここに…





「颯斗くん…?なんでここにいるの?」と私は聞く。





「……萌香を追いかけてきた。」




「追いかけて来た…?自殺したって事?颯斗くん!」と私は颯斗の方を両手で持つ。そして颯斗は頭を縦に動かした。





「…バカじゃないの…?バカなの?ねぇ!私のために自殺までして…颯斗くんは別の人を探して幸せになってねって私言ったじゃん…!なんで……なんで…」と私は颯斗に泣きつく。






「俺は萌香じゃなきゃダメなんだ。他の人はありえない……萌香、許してくれ。」と颯斗が泣きついた私を抱き寄せる。颯斗の体温が感じられる。





「……颯斗くんのバカ…」と私は言う。颯斗に頭を撫でられる。「ごめんな。萌香」と言われた。






私は颯斗から離れ、目を見る。そして目をつむりキスをした。颯斗もキスをされた後、キスを返してきた。






「萌香、とりあえず…歩いて何かないか探してみるか。」と颯斗が私の手をとり、歩き始める。




「あっ、う、うん。」と私は返事をした。









2人は、何かないか真っ白な空間を真っ直ぐに、歩き始めた。








学校から帰る時のように、イチャイチャと話しながら。

こんにちは、こんばんわ。作者です。





この小説を閲覧していただき、ありがとうございます。




この小説は、作者自身の初作品なので下手な部分があったかもです…すみません。





レビューや、感想コメントお待ちしています。






では、また次の作品でお会いしましょう。




閲覧本当にありがとうございました!

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