〜Fancy Love〜
萌香はまた、夢を見ていた。目の前には砂場がある。萌香がいるところは学校近くの公園だった。
「萌香…俺さずっと言いたかったんだ。」 隣を見ると颯斗がいた。デート中なのかな?と私は心中でそう思う。
「うん?なになに?」と私は颯斗に近づく。
「その……俺さ。ずっと萌香の事…好きだったんだ。だからさ……」
まさかの告白。しかしこれは夢。正夢にはならないかもしれない。そう思ったが私は
「うん…!私も颯斗くんの事ずっと好きだったの。両思いだったんだね。」と言う。
「あぁ…萌香……」と颯斗が恥ずかしそうにする。その顔を萌香は見ていた。颯斗の恥ずかしそうな顔かわいいなーって思いながら。
「萌香、キス…しようか。」と私の方へ向きそう言ってきた。
キス…え!キス!?まままままマジ!?颯斗くんから言ってくるなって思ってなかった!私ファーストキスだし…けどファーストキスの相手が好きな人ならいっか……
「うんっ、しよ…?」と頬を赤らめながら言う。その直後、颯斗が私の両肩を掴んだ。そして颯斗は目を閉じ萌香の唇へ向かってきている。私も目を閉じキスされるのを待った。
しかし、しばらくたってもキスされた感触がない。私は目を開ける。
「いい…ところだったのに。」と仰向けになりながら言う。夢から覚めてしまったのだ。毎回良いところで夢から覚めてしまうので慣れたようなものだった。
「これも…正夢になるのかな…颯斗君に告白されてキス……ふふっ…」と萌香はニヤつく。
私は体を起こし時間を確認する。かなり遅めのお風呂と歯磨きを終えベットへ戻ってきた。
そして、そのまま寝た。しかし翌朝まで夢を見る事は無かった。