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† 七の罪――劫火、日輪をも灼き尽くし(漆)

茅原の足元から、大小無数の土杭が飛び出した。

「確かに、大盤振る舞いだな!」

 縫うように駆け抜けつつ、行く手を阻む棘を双剣で粉砕して接近する。

「マグナ・カーデス」

 天へ浮上し、焔の鞭で茅原ごと地上を焼き払う魔王。

「ったく、切り札がいったいいくつあるのだか」

 火の海を斬り裂いて、溜息と共に茅原は顔を上げる。

「切り札? 斯様な物等、使っておらぬ。云うなれば余自身だ」

「くくく、ハハッ……ハハハハハ!」

 割れるような哄笑。

「そうだよなあ。そうこなくっちゃなあ! 人間のままでは怪物なんか超えられない。しかし、こうして人間をやめてまでしても勝てないとは……! 堪らんな。自身が嫌ってやまない技を使わねばならん程に追い詰められること等、いまだかつて無かった。そして、そんな異常な相手が今、目の前にいる――俺自らが倒さずしてこの興奮、冷めやらんわ! 化け物退治は古来より英雄様の仕事。俺は英雄の資格など無いが、これ程の化け物を見て直々に狩らずにいられるか!」

 構え直す茅原を無言で見下ろしていたルシファーだったが、意を決したように舞い降りてくる。

「……宜しい、お前程の強敵であれば此の刃に値する。現世の武技等手緩い。地獄の一撃を以て其の命――討ち果たす……!」

 主の言葉に呼応して、魔王剣カルタグラが紫の燐光を発し始めた。


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