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始めまして、この世界5

アイナの家族登場です!

市街地は中世のヨーロッパの建物にアジアの雰囲気が入っているような独特な街であった。


ここの世界で目が覚めた時から一応気づいていたが、この世界はどうやら地球ではないらしい。

最初は過去の世界かと思ったが、あんな異常な生物は過去にもいなかったはずだ…



普通なら絶望なり危機感に襲われたりするのだろうが、記憶がないせいか元々の性格が図太いのか焦ったりはしていなかった。



市街地を歩いていると、

「そういえば貴様は記憶がないのだったな…

では、この王国のことも知らぬのか?」


俺が肯定すると、

「まあ、何も知らぬのは落ち着かないだろう。私が話せるところは話してやろう」

と、言ってくれた。



「この王国は大陸の西に位置する大陸の中でも1番大きな衛星都市だ。北、南、東、西、中央と5つの都市に分けられている。今私達がいるのは西地区で貿易が盛んだ。各地区に特色があるがそれは追い追い話そう。ここまでで聞きたいことはあるか?」


「王国の名前は何ですか?」


「ユード王国だ。今私達がいる西地区はバイス地区と呼ばれている。あぁ、それと中央には王家しか住んではいけないから間違っても無断で入ったりはするなよ!」


成る程、

今ので確実に俺が生きていた世界とは別世界だということは違うと確認出来た…

それはいいが、



「さっきからかなり視線を感じるのですが?

俺、そんなに悪目立ちしてますか?」


そう、市街地を通っている俺達何故かかなり視線を集めているのだ…

やはり服が似合わないのだろか?

今はアイナが買ってくれた服を着ているのだが…



「え、あ、いや、違う違う⁉︎

エール家はここらでは貴族という事になっているからな、皆それで見ているのだろう。」


あぁ、確かによく耳をすますと、


「あの方はエール家の次期当主様じゃないか!」

「何故市街地に⁉︎」

「お供の人は見たことないが、誰なのかしら?」


など俺にではなくアイナに視線が集まっていた。


「あぁ、でも、頭に布を巻いている彼かなりかっこいいわ〜」

「わかる、わかる‼︎

布のせいで余計顔が見えて格好良さが引きたっているー」

「流石貴族のお供、美形が凄まじいわね‼︎」


と、意外にも俺も好評だった。

しかし、


「ふん、女性に褒められ嬉しそうだな!」

と、アイナが何故か不機嫌になってしまった…



「違いますよ、アイナさんが美しいから皆注目しているんですよ。俺はただのおまけみたいなもんです。現に俺だって最初会った時はあまりにも美人で驚きましたもの。」


と、

最初の印象を伝えると


「そ、そうか!

さ、最初からか…

それなら許そうかな…」


後につれて声は小さくなっていったが、

一応は機嫌は直してくれたようだ。




そうやって、

2時間近く歩いていると何やらかなり大きい門の前に到着した。

4メートルはあるだろう門の前でアイナは、


「アイナ・エールだ‼︎ただいま戻った!

門を開けてくれ!」


とアイナが言うと門に紋章が浮かび上がり、勝手に開いていった。

そして、

「ここから本邸までは距離がある、転移魔方陣を使うぞ。」


と俺が呆然としている中、

俺の手を掴み、アイナが手を地面につけた瞬間また紋章が出てきて俺達はいつの間にか何処かの宮殿の様な建物の中にいた。

俺の頭が追いついていないのを察したのか、


「説明するのを忘れていたが、この国には、いや、この世界には魔法と言うものが存在しているのだ。その辺りのことも含めて祖父に聞いてくれ。」


と、

説明終わった瞬間

「やぁやぁやぁ、帰ったかアイナ!

どうだった山の神との闘いは?やっと勝てたかな?」


と、陽気な声が聞いてきた。

アイナははぁ、と溜息をつき、

「父上もう少し落ち着いて下さい。仮にも伝統あるエール家現当主なのですから…」


なんと、

アイナの父の登場だった。その後ろからアイナに似た歳が幾つか上だろう綺麗な女性が、


「あらあら、それは無理よアイナ。この人小さい頃からずっとこんな感じですもの。」


と、フォローか分からない様なフォローを出していた。


「母上も笑ってないで止めて下さい…」


続いてアイナの母の登場だった。


アイナの両親の外見は、

黙っていれば渋く決まっているだろうダンディーな父とアイナに似てはいるが雰囲気や顔つきがアイナとは違う柔らかく和やかそうな母だった。


二人共外見はかなり美形だった…


ひとまず親子の挨拶が終わったのか、

アイナの父が、


「そちらの布を頭に巻いている少年は一体どちら様かな?もしかしてアイナの恋人かい⁉︎」


と何故か嬉しそうに尋ねてきた。


アイナは、

「なっ、ち、ちがぁ…わなくはないが…」


真っ赤になって何か呟いている

確かに正体不明の男を恋人とか言われたら頭にくるよなと俺は考えていた。


「いやー、だって、さっきからずっと手を握っているじゃないか。てっきりそうなのかと」


アイナはやっと気付いたのか、

勢いよく手を放した。

今のアイナの状態は顔どころか耳まで赤かった。


アイナが赤くなり黙っていると、

アイナの両親が、


「私の名前はジーク・エールだ。よろしく」

「私の名前はレア・エールです。よろしくお願い致します。」


と、綺麗な笑顔を向けて挨拶をしてくれた。


俺は挨拶を返そうとしたがなにせ記憶がないので勿論名前も思い出せない。

どうしようかと悩んでいると、


「この者についてお話があります。

出来れば爺さまにも相談したいのです。

宜しいですか?」


と、アイナが助け船を出してくれた。


アイナの父、ジークさんは、

「彼の挨拶が終わってからではダメなのかい?

そんなに急ぐべきことなのかい?」


と言ってきたが、

「えぇ、出来るならば早急にお願いしたいです。それと私はこの事は家族以外には聞かれたくありませんので、申し訳ありませんが使用人は外してくれませんか?」


と早口でまくし立てた。

ジークさんは悩み中だったが、

「いいじゃないですかあなた。アイナの頼みですもの。もしかしたら結婚の相談かもしれないわよ⁇」


とレアさんが冗談交じりに言ってくれた。


「なに⁉︎結婚かもしれんだと…

いや、しかし、でもな…

アイナが決めたことなら文句は言えんからな…」


と違うところで悩み始めた…


「母上も茶化さないで下さい‼︎

とりあえず爺さまの別宅に向かいましょう!あそこなら誰かに聞かれることもありませんから!」


アイナは顔を赤くして、

何かを誤魔化すように大声で言った。


「分かった、分かった。

では、転移を開始するから近くに来なさい」

とジークさんが言い、4人が近くに集まった。


「では、行くぞ」

とジークさんが声を出すと地面に紋章が出てきて光で目を閉じたらまた別の場所にいた…


「さぁてと、親父はどこかな〜また、釣りかな〜」


とジークさんが言うと後ろから杖がジークさんの頭を叩いた。


「まったく、来る時は連絡せいと言うとるじゃろーが。昔っから何も変わらんのかお前は…」


気配がしなくて俺は結構驚いていたが、他3人は動揺すらしていなかった。


「親父もさ、いい加減気配消すのやめなよ。初対面だとかなりびっくりらしいからさ」

とジークさんが60〜70歳くらいの老人に注意をしていた。


俺がどうすべきか悩んでると、

「こちらが私の祖父でイー・エールだ。

実は120歳だ」


アイナが説明してくれたが、

「120歳⁉︎」

と、俺は今日1番驚いた。



スミマセン…

恋愛はまだ先そうです…

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