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束の間のヒーロー1

さて、

御前試合が終わり1ヶ月の期間が空いた今日この頃。俺は何をするかと言えば…


「はぁ、はぁ、…

もうちょい手加減してくれてもいいのでは⁉︎」


「何を言うか。王宮での知らせの儀では何があるかは分からんのじゃ。もしものために鍛えといて損は無いわぃ。」


「だ、だからって、き、キツ過ぎです!」


「ははは、頑張りなさい。」


「笑い事じゃないです‼︎」


そう、また修行です…


「よし、今日はここまでじゃ!

儂もやることがあるしのぅ、街でも見に行ったどうじゃ?」


「はぁ、はぁ、はぁ、

街に…俺が…い、行ったら、騒ぎに…なるかと…」


「まぁ、

多少は騒ぎになるじゃろうが、御前試合で説明したから分かってくれるじゃろぅよ。」


「ア、アイナは、い、いないんですか…

い、いたら、助かるん、ですけど…」


「あぁ、今は学校じゃな。」


「だから、居ないんです、か…」


「どうじゃ、行ってきたら何か記憶の手がかりが見つかるやも知れんぞ。」


(記憶喪失じゃあないんだけどね…)


「そうですね…

取り敢えず街に出て来ます。」





そして、市街地散策中。

もうかなり視線を集めている…


「あ、あの人御前試合の!」

「しぃ〜!目を合わせたら大変よ!」

「そうよ!見たでしょ、睨んだだけで貴族の6人を気絶させたのよ。」

「きっと恐ろしい魔術士よ!」


前みたいに黒髪で怯えられるのは少なくなったが、今度は違う意味で恐れられている…


「あ、あの…」


「ひぃっ!ご、ごめんなさい、ごめんなさい!」

「あ、有り金全部渡しますから、ご勘弁を!」


「いやいや、待って下さい!

カツアゲなんかしてないです!この辺から海に行くにはどうしたらいいですか?」


「え、あ、あのこの道を西に真っ直ぐ行けば海が見えてくるはずです…」


「そうですか。ありがとうございます。」

と、恐がらせないように笑顔でかえした。


「ふゎぁ、え、いや、どういたしまして!」

道を教えてくれた女性はなぜか顔を赤くして頭を下げた。


「では、失礼します。」

(このまま市街地にいたら騒ぎになりかねんからな。道具でも買って釣りでもするか…)


と、思い海を目指すことにした。



一方町人達は、

「ね、ねぇ、見た!今の笑顔!」

「見た見た!もっと無愛想かと思っていたけど、あの笑顔は反則だわ…」

「ホント、ホントあの美形は卑怯ねぇ」

「つ、次来たら話かけようかしら!」


と、

知らないところでドンは人気になっていた。主に女性にだが…




「さてと、結構歩いたがここはどこだ?」


真っ直ぐ行けばよかったものを散策している内に自分の居場所が分からなくなってしまった。


人がいる町も離れたようだし、郊外というのだろうか。人も見かけなくなった。辺りには木が生い茂っている。


「あちゃー、俺迷子かな?」


と、呑気に考えていると…


ンッーーーーー、ンッンーーーー


何かの呻き声が聞こえた。

人の声だとは思うが何せ場所がわからない…


(んー、何処かまでは分からんか……

いや、確か師匠が耳に魔力を集めると聴力が上がるといってたな。)


「よしっ、やってみるか…」


集中、集中、集中……





「や、やめて、は、はなして……!」


「この、うるさい!だまれ!」


「大丈夫だよ、ここは人は通らねえから。騒いでも無駄だよ…」





(う〜ん…なんだか犯罪臭がするなー)


「仕方ない!ほっとけないし、行くか!」


脚に魔力を込め木の上に跳躍する。


「確か、あっちらへんか…」


声がした近くまで木の上を移動しながら探索してると、男4人が1人の女の子を猿轡をかまして歩かしていた…


(絶対同意の上ではないよな…嫌がってるし…)



「は、はなして、な、何をするつもりなの…」


「へっ、お前の兄貴にはいつも面倒かけられてるからな!」


「腹いせだよ、せめて妹のお前の身体で払って貰おうと思ってな!」



(案の定かよ…、たくっ、何処にでもいるんだな、ああいう輩は)


「へへへっ、お前もかなりスタイルがいいし、楽しみだぜ」


「ホントだなー、まずは何してやろうガハッ!」


「ど、どうした‼︎」

「な、なんだ!誰だ!」


「ちょいと見てたが、あんたらどう見てもこの子の友達とかじゃ無さそうだからさ。邪魔させて貰うよ」


「なんだ、お前‼︎」

「俺らに喧嘩売ってんのかい!」

「俺を誰だと思ってるんじゃい!」


「知らんけども…

幼気な女の子を連れ去ろうという犯罪者達?」


「誰がじゃコラ!」

「あんまり舐めてると殺すぞ!」


「仕方ない…

何言っても無駄そうだからその子連れて帰らしてもらうよ。」


「誰がやるか!ボケ!」

「出来るもんならやってみブフッ!」


「喋りすぎ」


ゴンッ、バキッ、ゴスッ


「ふぅ〜、

口ほどに無いとはこのことだな、

おっと、そうだ!大丈夫かい!」


女の子の猿轡を外すと、

一気に涙が溢れてきて泣き出してしまった。


「え、またか…

最近似たような状況になった覚えがあるなー」




しばらく泣いて落ち着いたのか、

「危ないところをありがとうございました。本当に心から感謝致します。」


「いえいえ、流石にほっとけないからさ…」


「えと、あなたは確か御前試合に出ていた方ではないですか?」


「おっ、見ていたの?」


「はい、最初は黒髪で驚きましたけど、アイナ様との戦い、貴族6人の瞬殺感動しました!」


「そっ、そう。なんか直に言われると恥ずかしいな。で、こいつらはなんだ一体?」


「この人達は最近市街地などで迷惑行為や暴走行為で目立ってきているギャングです…」


(ギャングってこの世界にもいるんだなぁ)


「なるほど、でも、なぜ君は攫われていたの?」


「その、私の兄はそのギャングチームに敵対していまして…。その恨みで私を攫ったのかと…」


「さっきの兄貴がどうとかの会話はそれか…」


「はい。あ、すいません、自己紹介もなしに話を進めてしまって。私の名前は、フィル・グイードと言います。助けてくれて本当にありがとうございました。」


「それよりもさ、

大丈夫?これから帰れる?」


「あっ、はい、大丈夫です!

市街地までの道のりはわかりまッツーー」

その女の子、フィルは立ち上がろうとしたら痛がりだした。


「ん?ちょっと足見せて…

あぁ、やっぱり怪我してるなー、こいつらが無理矢理引っ張るからだな…」


と、まだ気絶しているチンピラ達を見下す。



「だ、大丈夫です。これくらい「ストップ!」


「ほい。乗りな、おんぶするからさ」


「えぇぇぇ!いや、でも、それは流石に!」


「そっか、嫌か。そうだよな、いきなり知らない男におぶられるのは嫌だよな…」


「え、いや、嫌ではないですよ!ただ、そこまで迷惑かけるわけには…」


(んー、どうするかな……、そうだ!)


「あのさ、俺迷子中なんだよねぇ。だからさ、俺が道を教えてもらうかわりにおぶるからギブアンドテイクってこととで」


「じゃ、じゃあ、お願いします…」

かなり顔を赤くしながらお願いしてきた。


(やっぱり恥ずかしいんだろうな、ほぼ他人だからな…)


と、

ドンが思っているのとは反対にフィルは、


(はぁううう、こんなカッコイイ人に背負われるなんて…御前試合の時から思っていたけど、強くて優しいくてカッコイイなんて反則ですよ〜〜ッ!)


と、違う意味で赤面していた。




やはりと言うかなんと言うか市街地をフィルを背負って歩いているとかなりの視線を集めるな…


「あ、あの子!羨ましい!」

「なぜ!私が変わりたい!」


声は聞こえないが注目集め放題だった…

背負っているフィルは赤くなって俺の背中に顔を埋めているし…


「あ、あの、この家です!」


着いたのは普通の家だった。


「あ、上がって下さい!なにかおもてなししないと!」


「いやいや、大丈夫「フィーーーール‼︎」


と、かなりスピードで誰かは知らないがこっちに向かって来た。


「フィル大丈夫か‼︎なにもされてないか!さっき町の人達がお前が誰かに連れ去られたって聞いて!」


「に、兄さん、だ、大丈夫、だから」


「ん、てめーか‼︎フィル連れ去ったのは‼︎」


「はい?いや、ちがグフッ!」

といきなり顔を殴られた。



「てめー覚悟しろや‼︎」




どうやら話より喧嘩が先そうだ…




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